40代後半から始まるといわれる「更年期」。今まさに気になる症状が出始めたという人も、これからがちょっと不安という人も。まずは更年期について正しい知識を得ることからはじめてみませんか?
3月15日に発売された『更年期ってこういうこと図鑑』(宝島社)は、アラフォーから備える更年期対策におすすめの一冊。監修は石原新菜先生です。
今回、ウートピで本書の一部を抜粋して紹介。全3回で「更年期」について考えるきっかけとなるトピックスをお届けします。
閉経前後のトラブルを今のうちに知ろう
閉経する前後の10 年間は、女性ホルモンの減少に伴って身体にさまざまなトラブルが発生します。今のうちにどんなトラブルが起こるか知っておきましょう。
閉経の始まりのサインは月経不順
閉経は卵巣機能が完全にストップすること。ただし突然やってくるのではなく、さまざまなサインを出しながら約5年かけて徐々に閉経に向かって身体が移行していきます。その一番わかりやすいサインは月経不順です。
それまで定期的にきていた月経が、数カ月あいたり半月程度できたり、経血量が以前より増えたり、あるいは減ったり、長引いたり短期で終わったり……不順の表れ方は人それぞれです。
さらに月経不順に加えて起こるのが、200種類以上とも言われる症状。多汗や冷え、頭痛やめまい、腰痛や肩こり、肌荒れや白髪などの体に表れる症状のほか、気分が沈みがちになる、イライラするなど心のトラブルとして表れる症状もあります。
どの症状がどんな人に表れるかはわかりません。月経不順だけの人もいれば、さまざまな症状が重なる人もいるのです。
閉経前後に見られる主な症状
更年期の症状は人によってさまざま!
更年期にはたくさんの症状がありますが、症状の種類や表れ方は人それぞれ。体質だけでなく、生活環境や抱えているストレスによって、違いが出てくることがあります。
生活環境やストレスが関係
更年期の症状が出てくる50代前後というのは、子どもが独立したり、夫婦関係に変化が表れたり、親族の介護や死別、仕事で責任を負う立場になるなど、さまざまな生活環境の変化が訪れます。
心にぽっかりと穴が開いたような寂しさや不安感、ストレスは他人には計り知れないものです。さらに、長年の喫煙や日々の食事、日頃の運動の有無など、生活環境によっても、症状の表れ方に違いが出てきます。
自分が更年期にさしかかる頃かなと思ったら、まずは生活習慣を見直すところから始めてみましょう。ストレスを解消する方法を見つけたり、睡眠不足にならないように生活リズムを変えてみたり、毎日の食事を見直したり、ストレッチやウォーキングなど軽い運動を日々の生活に取り入れたり。少しでも更年期障害のハードルを下げておくよう心がけてみましょう。
「更年期障害」によって生活も大きく変化
更年期障害は、人からはわかりにくい症状も多いために周囲の理解が得られないことも多く、症状が重いと日常生活への影響も出てきて、ひとり思い悩む人も多くいます。
友人とショッピングしてお茶をする……そんな今までなら楽しみなことでも、大量の汗が出てほてってしまったり、気持ちが落ち込んで行く気がしなかったりして、予定が負担になってしまうことも。
気分の浮き沈みが激しかったり、通勤するのがおっくうになったりして、勤務時間短縮や、退職をせざるを得なくなる人もいます。
更年期は人生を振り返って、日々の生活や人間関係を再確認する時期。けっして無理をせず、自分の体と向き合ってケアや治療をしたり、生活を見直したりしてみましょう。今まで「このままではいけないな」と思っていた人ならなおさら、改善するよい機会です。
アラフォーから備えて、更年期前後を健やかに明るく
『更年期ってこういうこと図鑑』(宝島社)1580円(税込)好評発売中