SNSで転職や副業に関するテーマを中心に発信し、Twitterフォロワー12万を超えるmoto(戸塚俊介)さんによる『WORK 価値ある人材こそ生き残る』(日経BP)が1月に発売されました。
「本当に『安定』した働き方は?」をテーマに、どの会社にいようとも、フリーランスでも、市場価値の高い仕事ができる人間になるための70の考え方や方法がつづられています。
新刊の発売を記念してウートピでは本書の一部を抜粋してお届けします。全4回。
自分が評価される環境に身を置く
仕事で大切なのは、「自分が活躍できる環境」です。評価される組織に身を置くことが、新しい機会の獲得やその後のキャリアにつながっていきます。仕事ができる人はどんな場所でも活躍できる、なんてことはありません。 さまざまな組織があり、その風土はバカにできません。
では自分が活躍できる環境とは、どんな環境でしょうか。それは「あなたの存在がありがたがられる組織」です。
たとえば、営業の人が、次のキャリアでも営業の仕事を続けたいと考えたときに、ゴリゴリの営業会社に身を置くことは得策ではありません。もちろん、活躍できると考えるのであれば行くことをおすすめしますが、ほかにも選択肢はあります。
以前私がいたベンチャー企業は「サービスがすごく良いのに、社内にエンジニアとインターンしかいなくて売り上げが伸びない」という企業でした。そこに伸びしろがあると感じました。そして、思った通り、基本的な営業活動を行うだけでそのサービスは売れました。私が何か特別なことをしたわけではないのですが、それでも社内では「あの人はすごい」と評価してくれたのです。
そのときの営業は自分ひとりだけ。社内に営業のノウハウがない状況で開拓したので大変でしたが、自分が役に立っていることを実感できました。そして何より、自分の実績としても大きなものです。
このような例は決して特別ではありません。たとえば、介護士さんが「もっと自分の経験を活かしたい」と考えたときに、同じ業界だけを見るのではなく、「介護業界の知識が活かせるIT企業」などをみたらどうでしょう。介護施設などにサービスを展開している企業だったら、新しくその知識が活かせるはずです。
こういう場合の問題は、得てして「自分以外いない」ことの怖さでしょうか。だからこその希少価値でもあります。自分が持つ知識や経験が最大限生かせる環境だと感じたら、思い切って飛び込んでみてください。