DJあおいさんと「仕事がデキること」について考えていく連載「私は仕事ができない。」71回目のボヤきは「大人の友人関係の築き方」です。
【今週のボヤき】
大人になったら友人や親友はできにくいと言われますが、先日前職の同僚と会って「こういう関係を戦友というのかな」とふと思いました。
前職で彼女とは隣の部署同士だったのですが、ほぼ同じ入社タイミングで似たような企画職ということもあって、今も会えば仕事の話をよくします。ときには互いの仕事の成果を見せ合って「ここがよかった」「あなたの仕事を見て、私はこういうことを考えた」と意見を出し合います。もちろんプライベートの話もたくさんしますが、互いに大人なので踏み込んだ話はしません。
彼女は、学生時代の友人とも違う、社会人になってできた大事な友人であり、仕事を通してこういう関係を築けるのは大人の醍醐味だなと思いました。
そこであおいさんに、大人ならではの友人関係の築き方、理想の関係について聞きたいです。
学生時代にありがちな友だち関係
とくに女性にとっての「友人』というものは、ときに自分の言動を制限されてしまう邪魔な存在になってしまうことがあるんですよね。
友人というのはよくも悪くも「似た者同士」で形成されてしまうもので、その枠からはみ出さないことを求められたりします。
三人グループの友人関係だとして、自分だけ一生懸命勉強をして成績を上げたりすると快く思われないことがあったり、また誰かが一人だけ恋愛をするとあからさまに距離をおくことがあったり、そういう事象をあらゆるコミュニティを見て学習しているので、「友人」という枠からはみ出さないようについつい自分の言動を制限してしまう心理が働いてしまうんですね。
異質なものは排除する性質を持った友人関係の中で「同じでなければ」という強迫観念が働き、その友人関係が手枷足枷となり不自由なストレスを抱えてしまうということ。
これが学生時代にありがちな友人関係ですね。
劣等感を持ったほうから離れていく
でも卒業して社会に出ると、各々が違う環境に行くことになり離れ離れになります。
人にとって最も優先すべき環境は今自分が身を寄せる環境ですので、各々がその環境に適応して変化していくわけです。
そうなるともう「同じ」でいることはできなくて、友人関係の中でも優劣が生じるようになります。
バリバリ働いて高収入な子もいれば、入社早々に辞めてしまいフリーターになってしまう子もいて、恋愛でイケメンをゲットして結婚まで一直線の子もいれば、悪い男に騙されっぱなしで冴えない子もいたりして、その差異に耐えられなくなり一人、また一人と疎遠になっていくんです。
離れていくのはいつも劣等感を持ったほうで、嫉妬心や羨望心によってその友人関係は壊れてしまうということ。
友人の幸せを祝福することができない人から離れていってしまうということですね。
大人の友情とは…
でも、どんどん幸せを駆け上っていく友人をまるで自分のことのように喜ぶことができる人もいるんですよね。
その人が自分には手の届かない場所まで行ってしまうかもしれないのに、もしかしたらもう自分とは不釣合いなほど幸せになってしまうかもしれないのに、それでも素直に「行ってらっしゃい」と祝福できる友情があるんです。
それによって疎遠になってしまうこともありますが、その人とはどんなに疎遠になっても、どんなに身分が違ってしまっても、いつかまた会うことができたら、また昨日の続きのように友人でいることができると思うんです。
その人がいつか自分の手の届かないところへ行ってしまうとしても、それを笑って見送ることができる友情が、大人の友情なんじゃないかなと私は思いますよ。