「EMILY WEEK」柿沼あき子さんインタビュー・前編

“ブルー期間”をタブー視したくない 女性のカラダに着目したブランド誕生の裏側

“ブルー期間”をタブー視したくない 女性のカラダに着目したブランド誕生の裏側

「JOURNAL STANDARD」や「IENA」などを扱うベイクルーズが、生理週間を軸に女性のライフスタイルをデザインする新ブランド「EMILY WEEK」を発表しました。オリジナルのデリケートパッド(布ナプキン)やアロマグッズを中心に取りそろえたブランドです。

「EMILY WEEK」を企画したのは、柿沼あき子さん(32才)。自身もPMS(月経前症候群)に悩まされていたという経験を元に、社内ベンチャー制度を使って立ち上がったブランドです。ブランドに込めた思いや、生理期間中を穏やかに過ごす秘訣を伺いました。

ベイクルーズで「EMILY WEEK」を立ち上げた柿沼あき子さん

ベイクルーズで「EMILY WEEK」を立ち上げた柿沼あき子さん

女子のブルーな期間をポジティブに

ーー「EMILY WEEK」のターゲット層は、働き盛りの女性なんですよね。

柿沼あき子(以下、柿沼):はい。20代後半から30代の女性です。出産結婚仕事と選択肢が増えて、これからをより深く考えなければいけないタイミング。そういう方々が、改めて自分の体と向き合って、一旦一息つけるといいなと思ったんです。

ーーまさに、ウートピの読者層と一緒ですね。柿沼さん自身も、PMSに随分悩まされたんだとか。

柿沼:新卒のときに仕事を頑張りすぎたせいか、PMSが重くなったんです。体調不良でもなかなか上司に言えず、悩んだこともありました。コソコソ「痛み止めある?」なんて話していたりしましたね。

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ーー会社員には「生理休暇」という制度もありますが、使っている人はひとりも知らないかも……。

柿沼:毎月、生理期間が本当に憂鬱だったんです。でも、1ヶ月の中で必ず1週間くるものだから、そこをネガティブに過ごすのは人生もったいないなと思ったんです。もっと前向きに過ごせたら、世界の女性がみんな明るくなるんじゃないかと。

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お気に入りの洋服を選ぶように選んでほしい

ーー生理にまつわる話って、なかなか共有しにくいですものね。

柿沼:お店では具体的な悩みをオープンに語ってくださる方もいらっしゃいます。デリケートパッド(布ナプキン)も、今まで見たことがなかったり、使い方自体がわからない人も多いので。

「これは何ですか?」と聞かれることもあって、店頭に並ぶアイテムがきっかけで、話が広がりますね。おしゃれで可愛いものがあるからこその強みだと思います。店構えも雑貨屋さんのようにしているので、生理用品を扱うお店だとわからずに入ってくる方もいらっしゃいます。

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ーー生理用品って汚れるから、どうしても消耗品というか。ドラッグストアの売り場でも、本当に端っこに追いやられていて、厳重に透けない袋に隠されちゃいますもんね。「EMILY WEEK」のアイテムなら、選ぶのが楽しくなります。

柿沼:隠されると、タブー扱いされているような気がしてしまいますよね。「EMILY WEEK」では、それを絶対にしたくなかったんです。パッケージも、持ち歩きやすいようにかなりデザインに気を配りました。

ーー生理用品を可愛くおしゃれに、ということは考えたことがありませんでした。

柿沼:ファッション性が高いデザインを通して、「生理は日常的なことだよ」ということを、きちんと伝えたかったんです。特別なものじゃないよ、と。お気に入りの洋服を選ぶように、毎日を楽しんでいただきたくて。下着売り場もたくさんリサーチしたんですが、生理用のサニタリーパンツは、バックヤードに隠されていたりするんですよね。

ーー確かに。「サニタリータイプもあります」とだけ書いてあって、実物は奥にあったりしますね。

柿沼:デザインもおばちゃんパンツか、ファンシーかの両極端だったりして。可愛いものは増えてきたけれど、スタイリッシュな路線が少ない。その選択肢を広げたいなと思っています。

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デリケート期間はオーガニックコットンがオススメ

ーー「EMILY WEEK」では下着も取り扱いがありますね。生理中にオススメの素材は何でしょう?

柿沼:オーガニックコットンは、肌触りもいいのでおすすめです。ふんわりとあたたかく、リラックスできますよ。

ーーお洋服に経血がついてしまうこともありますが、どの素材なら洗濯しやすいんでしょうか。

柿沼:肌に直接ふれる部分はオーガニックコットンがおすすめですが、洋服に関しては丈夫で乾きやすい素材がいいですね。遠慮なくゴシゴシ洗える、リネンや化学繊維でもポリエステルがおすすめです。なにより、血がついたらすぐに対処することですね。血液はお湯につけると固まって落ちなくなってしまうので、10℃〜20℃くらいのぬるま湯につけて洗うことが大事です。

ーーお湯がだめなのは知りませんでした!

柿沼:血がついてしまったら、まずは水で濡らすことですね。水をいれたスプレーを持ち歩くのもオススメですよ。デリケートパッドも、霧吹きをするイメージでしゅっとしてからポーチに入れると、あとが楽ですよ。

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ーー最後に、働く女性が憂鬱な週間を乗り切るためのオススメグッズはありますか?

柿沼:最近は「EMILY WEEK」のアロマオイルを持ち歩いています。あとは、社内でもデスクでハーブティーをいれるとほっとします。どうしても、心身共にうまくいかないときはあります。まずは、自分が一息つくことが大事ですね。トイレにこもって一旦休むとかでもいいし、無理をしないということが大切です。それが難しい環境の方は、ひざ掛けや厚手の靴下を用意するのがオススメです。生理痛を和らげるのは、やはりあたためることが大事です。

(写真:宇高尚弘/HEADS)

■「EMILY WEEK」の期間限定店舗がオープンします!

EMILY WEEK LIMITED SHOP in アトレ恵比寿
期間:2017年12月1日(金)~12月10日(日)
住所:東京都渋谷区恵比寿南1-5-5 アトレ本館 4F フォンテーヌテラス
営業時間:10:00~21:30

EMILY WEEK LIMITED SHOP in 渋谷ヒカリエ
期間:2017年12月26日(火)~2018年1月10日(水)
住所:東京都渋谷区渋谷2-21-1 渋谷ヒカリエ ShinQs 2F
営業時間:10:00~21:00

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