皆さんもご存知、アムール(愛)にあふれているパリの街。まさにカップルのためにあるような街、パリっ子たちはどんな恋愛をしているのでしょうか?
パリに住んで私がまず思ったのは、みんな経験豊富だということ。恋愛感情が芽生えたら逆らわない。臆さず、サラッと流れに乗って、なんとなくよければそのまま続行。短かろうが長かろうが、どれもひとつの「経験」として、人生の一部にしているのです。経験の「場数」が概して多めなのはなぜでしょう?
失敗を恐れるよりも可能性! 「条件」なんてない
「だってそれはパリだから!」と思う人もいるかもしれませんが、機会や環境の違いだけではない気がします。
彼女たちと私たち日本に住む女性との目に見えない「差」があるとすれば、それは事前に頭で描くイメージ。はじまる前の先入観。自分の「キャラ」設定だったり、相手への条件や好みのタイプだったり。
そういった「絞り込み」は、失敗を防ぐためにも思い描いて損はないはず!と考えるも、その感覚自体がパリジェンヌたちにはないようです。失敗を恐れるよりも可能性を信じる。その方が刺激的でもあるから。だからといって、無防備なわけではないところが彼女たちのすごいところ。
例えば、「すてき」と思うお店。奥のプライベートゾーンにはいくつかの部屋を通過しなくてはたどりつけない。そこで最初から「私の入るところじゃない」と決め付けず、入店してみる。「いいな」と思ったら奥へ進むし、「違うな」と思ったら店を出る。店側のルールは気にしない。自分のアンテナで入ったお店がとてもすてきだったら、ときめきますよね?その上、自信もつきます。恋愛も同じこと。まずは先入観を持たずに自分のアンテナを信じて行動してみる。それがパリジェンヌのスタイルです。
「恋愛力」は日々アップデート
先入観を取り払い、自分のアンテナを信じていれば「ビビビ」の直感も冴えるというもの。パリジェンヌといえば年齢にかかわらず、生涯現役で恋愛をするのも有名ですよね。直感から入る恋愛は垣根もないため「引退」の機会すら逃すようです。年齢を重ねるたびに「恋愛力」をアップデートするからこそ、恋愛をシンプルに新鮮に楽しめるのだと思います。
単身で渡仏した私自身の経験では、パリで知り合った友人に「ヨーコも恋愛しなくっちゃ!」と言われたことを思い出します。誰かよい人を紹介してくれる流れになったものの、最後まで「好みのタイプ」は聞かれずじまい。双方を知る彼女の「フィーリング」任せ? 結局私は帰国することになったため、実現はされませんでしたが!
次回は、パリの「出会い方」についてお伝えします。
(米澤よう子)