40代からの私

「毛穴の開き」は筋肉のたるみが原因。「立毛筋」を刺激する簡単ストレッチ

「毛穴の開き」は筋肉のたるみが原因。「立毛筋」を刺激する簡単ストレッチ

年齢を重ねるにつれて、気になる箇所が増えてくる……。そんな顔まわりのお悩みにピンポイントで効く対処法を、前回に引き続き、伊良林鍼灸均整院-AFINA-(アフィナ)の院長・小柳弐魄(こやなぎ・にはく)先生に聞きました。

今回の悩みはズバリ「毛穴」。

前回はこちら:頬肉のたるみに…鎖骨の30秒マッサージ

引き締めタイプの化粧品は効かない?

昔は自慢の「毛穴レス肌」だったのに、最近になって、毛穴のひらきやたるみが気になり始めたという方も多いはず。

「鼻や頬の毛穴ケアは、引き締めタイプの化粧水や乳液を使って顔に施すものと思われるかもしれません。しかし、効率的なケアのためには、身体の内側から働きかけることが重要です」

「気になる毛穴のひらきは、『立毛筋』の収縮が原因。立毛筋とは、毛穴の奥に存在する筋肉で、本来は毛を逆立てるために働いている筋肉です。この小さな筋肉がストレスによって収縮したままになってしてしまうと、毛穴は開いて目立ってしまうのです」

それなら、立毛筋を鍛えれば万事OK! と思うかも知れません。しかし、立毛筋は「不随意筋」といって、自分の意志でコントロールできない筋肉。たとえば、寒さを感じたときにあらわれる「鳥肌」も、この立毛筋の収縮によるものですが、鳥肌は自分で「立てよう」と思ってもできません。腹筋や背筋のように、トレーニングでは鍛えられないのが立毛筋なのです。

神経に働きかければ、立毛筋を刺激できる

では、立毛筋によって毛穴をケアするにはどうすればいいのでしょうか? 

「立毛筋を含む不随意筋は、自律神経と密接に関係しています。立毛筋は、自律神経の一種である交感神経の支配を受けています。この交感神経を抑制することで立毛筋に働きかけ、開いていた毛穴を閉じ、毛穴が目立たなくなる肌に」

つまり、毛穴ケアのためには、自律神経に働きかけるのが大切だということ。そこで、交感神経を抑制してくれる簡単なストレッチをご紹介します。

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「片方の手で頭を抱え、ゆっくりと頭を前に倒します。この時、斜めに角度をつけるのがポイント。神経を伸ばすイメージで、30秒ほどキープしてください。次は反対側の手を使い、逆方向に頭を倒して、同じ動作を繰り返します」

よく、ストレスの緩和には、緊張状態に働く交感神経を抑制させて、リラックスすることが大切と言われますが、毛穴のためにも同じことが言えるとのこと。とくに、リラックスしてよりよい眠りを誘ってくれるため、就寝前に行うのがオススメです。

ただし、あまり負荷をかけすぎると、首を痛めてしまう可能性もあるので要注意。痛みを感じない程度の力でゆっくりとストレッチを行ってください。

気になる顔まわりのお悩みに、またまた意外な対処法を教えてくれた小柳先生。普段、あまり意識することはありませんが、人間の筋肉や神経は、頭頂部からつま先まで繋がっているものです。身体は、さまざまな部位が作用し合ってできているのですね。その仕組みを知れば、本当に効果的な対処法が見えてきます。

次回は、「オデコのシワ」の悩みについてお教えします。お楽しみに!

(森江利子/清談社)

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