「美髪ごはんは難しくない!」①

身近な食材で高プロテイン習慣を作ろう。「ビューティーカルボナーラ」

身近な食材で高プロテイン習慣を作ろう。「ビューティーカルボナーラ」

ダイエットや美容のための食事はなんとなくわかるけれど、「美しい髪の毛」のための食習慣を考えたとき、どんなものを選べばよいのか? どんなことに注意をしたらよいのか? 自信がないという方は少なくないかもしれません。

「ワカメがいいんじゃない?」とか、「ツヤが出そうだから健康オイルがよさそう」といったイメージを持っているとしたら、それは間違いではありません。その時点で意識が高い証拠ですし、そこを起点として軌道修正をしたり、よいバランスを作り上げていくという発想を持つほうが、美容食ライフがこれまで以上に楽しくポジティブなものになっていくと思います。

栄養の話をする前に、美しい髪とは具体的にどのような状態のことを指すのかについて確認しておきましょう。多くの方がイメージする理想的な髪の毛は、以下の5つに集約されます。

①毛量がしっかりとあること。
②ハリ・コシ・ツヤがあること。
③パサつきがないこと。
④抜け毛が少ないこと。
⑤切れ毛や枝毛が少ないこと。

個人差はありますが、ヒトは30代ごろから髪の毛の状態に変化を感じるようになり、白髪も徐々に増えてくるもの。これらの変化を完全に食い止めることはできませんが、食事対策等によってそれらを緩和していくことはできます。

ここでは全3回に分けて、「美しい髪の毛を育てるために“特に大事にしたい3つの栄養素”」についてご紹介していきたいと思います。3回に共通しているのは、無理なく、手軽で、おいしいこと。そうです、美髪作りを難しく考えるのではなく、料理も食事を楽しみながら取り組んでいきましょう。

第一回は、髪の毛の基礎となる「たんぱく質」のお話です。私たちの髪の毛の大部分はたんぱく質であり、残りは脂質やメラニン色素から構成されています。つまり髪の毛を元気な状態に保っていくためには、たんぱく質を食事や飲み物から摂取することが大前提になるということ。一時的な頑張りよりも、日々コツコツと続ける工夫や努力のほうが報われますから、まずはできることからはじめていきましょう。

たんぱく質は、身近な食材から。

筋肉を作るためのたんぱく質と言えば、プロテインや脂質の少ない鶏むね肉、白身魚といったイメージが強いかもしれませんが、あまり窮屈に考えずに身近な食材でたんぱく質の摂取を考えてみましょう。例えば、卵、納豆、豆腐。これらは多くの日本人にとって冷蔵庫でおなじみの食材で、いつでもリーズナブルに購入ができ、食卓にも登場させやすいメリットがあります。

卵は世界共通の完全栄養食品。豆腐や納豆は日本の伝統食材。アレルギーさえなければ、いずれも身近な存在ですよね。

卵は世界共通の完全栄養食品。豆腐や納豆は日本の伝統食材。アレルギーさえなければ、いずれも身近な存在ですよね。

また、おつまみやデザートにもたんぱく質を多く含む食品があります。例えば、カニカマや生ハム、ギリシャヨーグルトは日持ちもしやすく、低脂質であることからも、ダイエット中でも取り入れやすいのが魅力。これらはスーパーだけでなくコンビニでも購入できます。

生ハム、カニカマ、ギリシャヨーグルト。罪悪感のない高プロテイン食材。

生ハム、カニカマ、ギリシャヨーグルト。罪悪感のない高プロテイン食材。

特別な高プロテイン食材を一点投入するのではなく、これらを気軽に足し合わせることでたんぱく質重視の食生活が難なく実現し、「これなら継続できるかも!」と思えるようになってくれば、バッチリ合格なのです。

今回は、生クリームの代わりにギリシャヨーグルトを使った「ヘルシーカルボナーラ」のレシピをご紹介しましょう。ギリシャヨーグルトは、一般的なヨーグルトに比べてたんぱく質が豊富。(100グラムにつき10グラム前後)。濃厚な味わいが特徴なのに脂質は控えめなので、罪悪感なくクリーミーなパスタを味わえます。そしてたんぱく質を補強すべく、生ハムとカニカマも自由にトッピングしていきましょう。

美髪を作る「ビューティーカルボナーラ」のレシピ

材料はすべて日持ちしやすいので、ストックしておけば食べたいときにちゃちゃっと作れることを覚えておきましょう。調理時間はパスタを茹(ゆ)でる時間を除けば3分程度。夏にはパスタを冷水で冷やして冷製カルボナーラとして楽しむのもオススメです。

美髪4

【材料(1人分)】

パスタ(乾麺)………………………………100g
ギリシャヨーグルト…………………………1個(90~100g)
醤油……………………………………………小さじ1
粉チーズ ………………………………………大さじ2
オリーブオイル………………………………大さじ1
黒こしょう……………………………………少々
塩(パスタを茹でる用)……………………大さじ1と1/3(お湯2リットルを想定)
卵黄……………………………………………1個
生ハム…………………………………………お好み量
カニカマ………………………………………お好み量

【作り方】

(1)生ハムとカニカマは食べやすいようにほぐしておく。生ハムは花びらのようにくるくる巻いても、そのままふんわりとトッピングしてもOK。

(2)沸かしたお湯に塩を加えて、パスタを規定時間通りに茹(ゆ)でる。

(3)ボウルにギリシャヨーグルト、醤油、粉チーズ、オリーブオイル、卵黄を入れて混ぜておく。

(4)茹(ゆ)で上がったパスタをザルにあげて、熱いうちにボウルに入れて手早く混ぜ合わせる。

(5)お好みの器にパスタを盛りつけ、生ハムとカニカマをトッピングする。黒こしょうを振れば完成。

美髪作りは、たんぱく質から。今回のカルボナーラが、皆さまにとっておいしい選択肢の一つになりますように……。

(スギアカツキ)

■参考文献・サイト:
吉田企世子、松田早苗監修『新しい栄養学』(高橋書店)
浅尾貴子著『美人になる栄養学』(メディアファクトリー)
花王「髪の知識」

SHARE Facebook Twitter はてなブックマーク lineで送る

この記事を読んだ人におすすめ

この記事を気に入ったらいいね!しよう

身近な食材で高プロテイン習慣を作ろう。「ビューティーカルボナーラ」

関連する記事

編集部オススメ

2022年は3年ぶりの行動制限のない年末。久しぶりに親や家族に会ったときにふと「親の介護」が頭をよぎる人もいるのでは? たとえ介護が終わっても、私たちの日常は続くから--。介護について考えることは親と自分との関係性や距離感についても考えること。人生100年時代と言われる今だからこそ、介護について考えてみませんか? これまでウートピで掲載した介護に関する記事も特集します。

記事ランキング