孤独のまま、幸せに生きる。「幸福学」の第一人者が伝える「幸せな孤独」

孤独のまま、幸せに生きる。「幸福学」の第一人者が伝える「幸せな孤独」

「孤独」と聞いてどのようなイメージがあるでしょうか。このたび、『幸せな孤独 「幸福学博士」が教える「孤独」を幸せに変える方法』(アスコム)が2021年12月に発売されました。

著者は「幸福学」の第一人者である慶応義塾大学大学院の前野隆司教授です。

「孤独」が他人事ではない時代に

2021年5月に、野村総合研究所が2200人を対象に行ったアンケート調査によると、20代男性の52・9%、女性の56・8%が孤独を感じているとの結果が出たそうです。

また、2017年に発表された内閣府の『小子化社会対策白書』によると、1990年以降男女ともに未婚率が高くなり、2035年には単身世帯が37.5%に達すると予想されています。つまり、日本人の約4割が独り暮らしという計算に。

多くの日本人にとって「孤独」が他人事ではない時代が訪れようとしています。本書で、前野教授は「孤独=不幸」というイメージは事実ではないと言います。

「幸せな孤独」を実現している人に共通する3つの考え方

幸福学の最新の研究では、孤独=不幸と、単純に決められないことがわかってきました。パートナーがいなくても、付き合いが苦手でも、友人に恵まれていなくても、幸せな人はいます。しかし、多くの人は「孤独」は不幸だと感じています。では、同じ孤独でありながら、幸せな人と不幸な人にはどのような違いがあるのでしょうか。

前野教授は、孤独でありながら幸せな人に共通する要素を独自に分析。その結果、「幸せな孤独」を実現している人々には、以下の3つの考え方のベクトルが存在していることが判明しました。

①「うけいれる」(自己受容)
②「ほめる」(自尊心)
③「らくになる」(楽観性)

①「うけいれる」(自己受容)
孤独に悩んでいる人は、独りぼっちである、友だちがいない、人に声をかけられない、ものごとをネガティブにとらえる、ものごとを理解するのに時間がかかるなど、マイナスだと思っているところばかりに目を向ける傾向があります。

幸せな孤独を手に入れるための最初のステップは、それらをマイナスだと思い込むこと自体が「悪い心のクセ」だと気づき、苦しんできた自分をゆるしてあげることです。

②「ほめる」(自尊心)
ここでの「ほめる」は自分をほめるということです。

孤独感から抜け出せない人にとっての大きな問題は「自分には魅力がないから孤独なのだ」という誤った思い込み、悪い心のクセでしょう。周囲に人がいる、いないといったことは、必ずしも人間的魅力と正比例するものではありません。対人関係に消極的だから魅力がないということはありません。

③「らくになる」(楽観性)
ものごとをネガティブにとらえがちな孤独に悩んでいる人にとって、もっともハードルが高い要素かもしれません。しかし、「うけいれる」で自分の良いところも悪いところも認め、「ほめる」で自分の良いところを伸ばす、という段階を踏んでくると、思っているほど高いものではなくなるでしょう。

孤独なままでも、幸せに

本書では、3つの考え方を身に付けるために全部で24のレッスンが紹介されています。

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『幸せな孤独 「幸福学博士」が教える「孤独」を幸せに変える方法』(アスコム)好評発売中。1200円(税別)

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