花粉症じゃないから大丈夫? 「花粉肌あれ」と医師がすすめる予防ポイント

花粉症じゃないから大丈夫? 「花粉肌あれ」と医師がすすめる予防ポイント

そろそろあのムズムズやピリピリを感じている人もいるのではないでしょうか。そう、春先の花粉です。花粉症の人にはつらい季節ですが、実は花粉による肌あれは、花粉症の人に限った話ではないようです。

資生堂が2020年12月に行った調査結果と、皮膚科医の日比野 佐和子先生による『花粉肌あれ』予防のポイントをご紹介します。

【監修者】皮膚科医 日比野 佐和子(ひびのさわこ) 先生
医療法人社団康梓会 Y’sサイエンスクリニック広尾統括院長、大阪大学大学院医学系研究科臨床遺伝子治療学特任准教授、医学博士。内科医、皮膚科医、眼科医、アンチエイジングドクター(日本抗加齢医学会専門医)。同志社大学アンチエイジングリサーチセンター講師、森ノ宮医療大学保健医療学部准教授、(財)ルイ・パストゥール医学研究センター基礎研究部アンチエイジング医科学研究室室長などを歴任。中医学、ホルモン療法、プラセンタ療法、植物療法(フィトテラピー)、アフェレーシス療法(血液浄化療法)などを専門とする。アンチエイジングの第一人者として国際的に活躍するほか、テレビや雑誌などにも数多く出演。

春先の肌あれの悩みは、花粉症者に限らない

資生堂は2020年12月に花粉症の女性(以下「花粉症者」)600人と花粉症ではない女性(以下「非花粉症者」)600人の計1200人を対象に調査を実施しました。

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調査結果によると「春先(2~3月頃)に”肌のゆらぎ”、”肌あれ”を感じることはありますか?」との設問に、全体の約6割(58.7%)が「感じたことがある」と回答しており、また、非花粉症者群に限定してもその約4割(39.8%)の人が春先の”肌のゆらぎ”、”肌あれ”を感じていることがわかりました。(花粉症者群では77.5%)

春先の肌あれは、花粉症者に限った悩みではないことが伺える結果となりました。

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春先(2~3月頃)に肌のゆらぎ・肌あれを感じる人を対象に、「何か対策をしていますか」と聞くと、「対策をしていない」が58.7%と実に約6割の人が、春先の肌の不調を感じながらも対策を講じていないことがわかります。

「自分は花粉症ではないから大丈夫」と思ってない?

日比野先生は、「花粉症の有無に関わらず、『花粉肌あれ』対策をするべき」だと話します。

「花粉症は、主に鼻孔粘膜や目の粘膜に花粉が付着することで起こりますが、最新の研究で、花粉が肌に付着すると、花粉症でない人でも肌あれを起こす可能性があることがわかりました。従って、花粉症の人でなくても『花粉肌あれ』予防策を講じることが大切なのです」(日比野先生)

『花粉肌あれ』予防のポイント

『花粉肌あれ』予防のポイントは、花粉を肌に付着させないことと、皮膚のバリア機能を低下させないこと。花粉をなるべく肌に付着させない、かつ、花粉が付着しても対抗できるよう肌のバリア機能(肌免疫)を整えておくことが重要です。

マスクとあわせ、花粉をバリアするアイテムを活用

花粉・ちり・ほこりなどの空気中の気になる微粒子汚れや、紫外線ダメージ・乾燥などの外部刺激から守ってくれるスキンケアやメイクなどで肌を覆っておくことで花粉の付着を軽減できます。また、花粉が付着してもその作用を低減化することができれば、症状が出にくくなります。

マスクは、摩擦の刺激を与えないよう、直接肌に接触する部位は、柔らかい素材の不織布マスクや綿・麻・絹などの天然素材のマスクを選びましょう。

マスクをしていても、花粉はすき間があると侵入して付着

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マスクをしていても、正しく装着されていない場合、隙間から花粉は侵入して肌に付着してしまいます。光っている箇所が、花粉の付着を示しています。

マスクをする際も、花粉・ちり・ほこりなどの微粒子汚れから肌を守る機能を持ったクリームなどを塗った上から着けると、より花粉から皮膚の薄い口周りをガードできます。

*室内(24℃/50%RH/無風)で疑似花粉(平均粒子約35μm)を顔全体に吹きかけ「パラレルアイD(UV光)」を照射。*マスクの種類や花粉飛散量による。

花粉が多い日の外出を控える

花粉が特に大量に飛散するのが、晴れて気温が高い日、空気が乾燥して風が強い日、雨上がりの翌日や気温の高い日が2~3日続いた後と言われています。気候を意識して外出を検討しましょう。

帰宅したら時間をおかずに洗顔し、しっかり保湿

物理的に花粉をガードするためにも、帰宅したら時間をおかず、手をしっかり洗った後に、刺激の少ないよく洗顔料で洗い流しましょう。刺激を避けるためにも泡立つ洗顔料がおすすめです。

洗顔後はしっかりと保湿をすることでバリア機能対策を

肌のバリア機能は、肌の表層部である幅わずか0.02mm程度の角層の部分が、皮脂膜によりきちんと水分が保たれ、かつ細胞間脂質がきちんと生成されていることで維持されます。

特に皮膚の薄い箇所は水分が蒸散し乾燥しやすく、細胞間脂質が十分に生成されずにバリア機能が低下しがち。洗顔後やお風呂上がりはなるべく早いタイミングでしっかりと保湿するように。また、日中に数回、花粉からガードしてくれる保湿ミストをすることでも、花粉ガードと保湿が同時に叶います。

外出を控えていても花粉対策を怠らない

今年は自宅にいる間も、換気を頻繁にする必要があるため花粉が部屋に侵入する可能性があります。

また、ベランダで洗濯物を干す間やちょっとした外出でも、衣服や髪の毛に付着した花粉を部屋に持ち込んでしまうリスクがあります。外出を控えているときでも、花粉から肌を守るアイテムを使用するようにしましょう。

おすすめの食材

抗酸化物質(ビタミンA・C・E)を摂りましょう。ビタミンA・C・Eは抗酸化成分としてだけでなく、皮膚や粘膜を正常に保ち、免疫力を維持する働きがあります。緑黄色野菜やフルーツは抗酸化物質の宝庫です。ビタミンCは抗酸化物質の代表格なので、春にかけて旬のキャベツやいちごをたっぷり食べるのがおすすめ。ブルーベリーなどに含まれるポリフェノール、サケなど赤い魚介類に含まれるアスタキサンチンなども積極的に摂りたい抗酸化物質です。

また、腸内環境を整え、自律神経を安定させることも免疫細胞が正常に働くことを助けます。

腸内細菌の善玉菌である乳酸菌の多いヨーグルトが肌の保湿機能を上げるという研究報告もあり、肌のバリア機能を上げることが知られているので、積極的に摂取しましょう。

「食べすぎが肌あれを助長」は本当

食べすぎて腸の働きが鈍ってしまうと、肌の健康維持に重要なビタミンB群の吸収障害も起こり、肌荒れや皮膚炎を起こしやすくなります。睡眠不足や不規則な生活を含めて、日常生活におけるストレスも肌荒れには影響しますので、軽い運動や趣味などの自分なりのストレス発散法を取り入れましょう。

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