佐々木典士さんインタビュー最終回

脳のリソースを無駄に使わない…!「やる気」を待つより「習慣」を作ろう

脳のリソースを無駄に使わない…!「やる気」を待つより「習慣」を作ろう

「すぐに取り掛からないといけないとわかっているのについ先延ばしにしてしまう」「SNSで仕事をガンガンこなしている人をみると焦る」といったお悩みを抱えている人は少なくないのでは?

『ぼくたちは習慣で、できている。』(ワニブックス)を上梓した佐々木典士さんにお話を聞く連載。最終回は、ウートピ読者のお悩みに答えてもらいました。

<1回目>「やる気」なんていらない! “意志の力”に頼らない習慣化のススメ
<2回目>「今日もできなかった…」は自己肯定感を下げるだけ
<3回目>悪い癖を手放すためのコツ

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宣言することはいいこと

——まず一つめのお悩みです。「毎日タスクをパンパンに積んでしまいます。そして自分で『今週中にやります』と宣言しておいて、締め切りを守れません。仕事の読みが甘くて、そのたびにできなかった自分が嫌になってしまうんです。これって、すぐやる習慣がついていないのもあると思うんですけど、どうしたらいいですか?」。

佐々木:僕もね、「X日までに送ります」って宣言したことをことごとく破ってきましたよ(笑)。この本にも書いたんですけど、仕事ってだいたい自分が見積もった時間の1.5倍かかるらしいです。10日で終わる仕事だと思えば実際には2週間かかるということ。そこを加味して伝えなきゃいけないですよね。でも、宣言することはいいことですよ。自分で締め切りを作るのは、まったく宣言しないより。

——そうなのですね! 宣言するのはいいことなのですね。こういうタイプの人が、細かい仕事の速度をあげていくにはどうしたらいいのでしょうか。

佐々木:習慣化する人のほうが仕事ができるというのは言えると思います。基本的に判断が早い人っているじゃないですか。そういう人って考えてないんですよね。自分の確固たる基準があるから、それに沿って物事を右か左かにはじくだけなんです。

「どうするか考えます」と溜め込んで、あとから中途半端なものを出すより、まず判断をしてから、どちらを選んだにしてもブラッシュアップしていくほうがいい。

——脳のリソースを無駄に使っていないんですね。

佐々木:1回目でも言いましたけれど、「やる気を待つ」ではダメなんです。仕事をする気分ではなくても、まずは職場の椅子に座ること、仕事に手をつけることを目標にする。やる気というのはやり始めることで生まれてきます。

運動にしても「週2回走ろう」という目標だと、「今日はやらなきゃいけない日か、明日にまわしてしまっていいのか」と頭で考えることになります。少しずつでも毎日やるほうが考えなくてもいいので、実は実行するのが楽なんですよ。

——確かに。毎日やれば「今日やろうか? 明日にしようか?」と考えなくて済みますね。

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SNSでやる気満々の投稿を見ると落ち込む

——二つめのお悩みです。「やる気満々の友人のSNS投稿を見て、物事が続かないダメな自分と比べて落ち込んでしまう」。うーん、これはあるあるかもしれません。

佐々木:SNSねえ、あれは自分を1.5倍で盛っているものだと思いますよ。みんなが背が高くなるブーツを履いているって思えばいい(笑)。みんな、ダメな日やどうしようもこともあるけど投稿しないだけだから。

いろいろな人が、ポジティブなことをいい具合につまんでちょこちょこやっているんだけなんですけど、ずっと眺めているとSNSで投稿している友人たちの振る舞いが合わさって、1人の人格のように思えてきたり、完璧な人物を見ているような気分になってしまうんですよね。

でも、いつでもうまくいっている完璧な人がいるわけじゃないから、あれはそういうものだと思ったほうがいいです。

ビジネス本は麻薬のようなもの

——そしてダメな自分をどうにか奮い立たせようと思って、ビジネス本を手に取ってしまう。。

佐々木:自己啓発やビジネス本って、みんな何かの役に立つと思って読んでいるでしょう? でも、そのほとんどはその時だけ気持ちよくなる麻薬みたいなものですよね。読んだ本を閉じた瞬間だけやる気になって「意識」が変わるだけ。だから泣ける小説を読んでいるのと一緒なんですよ。あくまでセラピーとして、その時だけ気持ちを変えたくて読むのはいいと思います。でも読むだけで自分が変わると思わないほうがいい。

——麻薬……!

佐々木:何かができないとき、少しでもヒントを得たくて読む。でも、またうまくいかないから、同じようなものにまた手を出すという(笑)。ビジネス本は「成功している人がこうしたら成功したよ」っていう武勇伝が多いからつい読みたくなるんですけど、他人の特殊な条件での話を自分にも当てはめられると考えないほうがいい。

——そうですね。。

佐々木:本を読んだだけで変わった気になったり、その日だけ満足するのではなく、何かしら行動に移すこと。そしてその行動は続けなければ意味はありません。いくら本を読んで大事だと思ったこともそのうち忘れてしまいます。大事なことを忘れないようにするために、考えずに行動する習慣が必要なのだと思います。そして習慣のステップは小さいことからで充分です。

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(取材・文:小沢あや、写真:宇高尚弘/HEADS)

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