カラーキュレーター®・七江亜紀さんインタビュー(第2回)

スランプに陥ったら「白い服」を着よう。人生をリセットする色のチカラ

スランプに陥ったら「白い服」を着よう。人生をリセットする色のチカラ

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「転職したい」「結婚もしたい」……でも、何も具体的に動き出してない。どうしていいかわからない。アラサーになると、そんなふうに人生に迷いが生じる時って、ありますよね。

「そんな時は白い服を着て、一度気持ちをリセットしてみましょう」そう話すのは、“色”というツールを駆使してこれまで3万人をプロデュースしてきた、カラーキュレーター®、七江亜紀(ななえ・あき)さん。

どうして、白い服を着たら気持ちをリセットできるの?

その理由を七江さんに聞きました。

第1回はこちら:「また会いたくなる人」が持つ色気の正体とは
最終回はこちら:面倒な女同士の人間関係に巻き込まれない色…

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スランプから抜け出す一番簡単な方法

——なぜ、人生に迷ったら「白い服」なんですか?

七江亜紀さん(以下、七江):人生に迷うということは、どんな自分になりたいか、“理想”が揺らいでわからなくなっているからなんです。

人にはそれぞれ「テーマカラー」があります。「テーマカラー」とは理想の自分をあらわす色のこと。仕事がデキる人になりたいなら赤、社交的になりたいならオレンジというふうに、「なりたい自分」に合わせて色を選んで、その色を身にまとえば、だんだんと理想に近づいていけるんです。

——「なりたい自分」を色であらわすんですね。

七江:だけど、「なりたい自分」がわからなくなっていると、身につけるべき「テーマカラー」もわかりません。だから、白い服で過ごしてみるといいんです。“白”はいろんなものをリセットしてくれる色。

「もう、どうしていいかわからない!」という状態になったら、3週間くらい白い服を着て過ごしてみてください。すると、だんだん心が落ち着いて、自然と次に「なりたい自分(理想)」が見えてきますよ。

悶々と考え込んだり悩んだりするより、この方法はずっと効果的ですよ。白い服がないなら、ショッピングに出かけてベーシックな白い服を数着買ってきてください。気晴らしにもなりますし。

——人生に悩んだら、友達とタラレバ話をするより、白い服を着る、ですね。

七江:そうです。しばらく白い服を着て過ごして、気持ちがフラットになったら、次は自分の「テーマカラー」を見つけましょう。

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自分のテーマカラーを見つけよう

——自分の「テーマカラー」ってどうやって見つけるんですか?

七江:「テーマカラー」は「似合う色」や「好きな色」とは違います。

「似合う色」とは、その人が生まれ持った肌、髪、瞳の色になじむ色のこと。「好きな色」とは、その日の気分によって変わるもので、自分の心が無意識に選びとる色です。「似合う色」や「好きな色」を選んで身につけることも大事ですが、ここでは「テーマカラー」に絞って話しましょう。

自分の「テーマカラー」を見つけるには、まず色本来が持っている意味を感じること。

——ちなみに七江さんのテーマカラーは何色なんですか?

七江:私のテーマカラーは20年以上、“スノーホワイト”です。色と人をつなぐ仕事なので、どんな色も、どんな人も、偏りなく受け入れられる存在でいたい。だから、その理想に近けるように“スノーホワイト”を選びました。そしてもう1色が“ティファニーブルー”です。去年出した書籍『人生は色に無頓着なままでは変わらない 明日、微笑むために色を味方にしよう』 (集英社)の装丁を決める時、自分へのご褒美としてこの色を使いました。「老若男女に長く愛され続けられる存在でありたい」という思いを込めました。

——テーマカラーは変えてもいいんですか?

七江:もちろん。コロコロ変えるのはよくないけど、一生そのままというわけでもない。「もう理想の自分になった」とか「目指すものが変わった」と思ったら変えていいんです。

——私は、とにかく「愛される人」になりたいです。

七江:「なりたい自分」がきちんとあるのは、素晴らしい。その理想の自分と、色から感じるイメージをすり合わせながら、テーマカラーを決めてください。ここで大事なのは、自分で決めるということ。

テーマカラーが決まったら、その色を「毎日使う小物」に取り入れてください。手帳、財布、時計のベルト、スマホケース、ペンなどなど。着る服や身の回りをすべて同じ色にする必要はありまんよ(笑)。何か小さいもの、でいいんです。そうすれば、毎日“なりたい自分”を意識できますよね。

自分だけの色は、かけがえのない個性や魅力に変わります。

<TODOリスト>
【1】人生に迷ったら「白い服」で気持ちをリセットする。
【2】人に相談せず、テーマカラーは自分一人で決める。
【3】テーマカラーを「毎日使う小物」に取り入れる。

(安次富陽子)

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