私たちはどこからでもスタートできる。『学校に行きたくない君へ』大人にも反響

私たちはどこからでもスタートできる。『学校に行きたくない君へ』大人にも反響

「学校に行きたくないあなたと、かつて子供だった私たちへ」
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学校が苦しいと感じている君、会社に行きたくないあなた、自分がどう生きていけばいいか迷っているすべての人たちへ……。

不登校の当事者・経験者たちが、女優の樹木希林さんや俳優のリリー・フランキーさん、マンガ家の西原理恵子さんや荒木飛呂彦さん、将棋棋士の羽生善治さんら20人の”人生の先輩”にインタビューする『学校に行きたくない君へ』(ポプラ社)が8月2日に発売されました。

表紙を担当・西原理恵子さん「転び上手なおばさんになってください」

発売から1週間経たずに1万部突破

発売から1週間を経たずに重版がかかり1万部を突破し、現在4刷で累計1万7000部に。ネットやSNSでも「不登校の当事者じゃないけど刺さった」「学校に行けなかったあの頃、この本に出会いたかった」という声が上がっています。

出版元のポプラ社はこれらの反響について「不登校の当事者・経験者に限らず、生きづらさや悩みを抱えた人たちの心に響いているのだと思います」とコメントをしています。

「いまを生き抜くヒント」としても…

今年の春に創刊20周年を迎えた、日本で唯一の不登校専門誌「全国不登校新聞社」が人生の先輩たちにぶつけたインタビューをまとめた同書。

「私たちはもっと揺らいでいい」「いつ始めても、いつやめてもいい」「みなさんがふつうの人を見て、『なんであんなことができるの』と思ったら、それは正しい問い」「若いうちにマイノリティになる経験をしたほうがいい」といった人生の先輩たちからの言葉が並んでいます。

全国不登校新聞社の石井志昴編集長は「学校の夏休み明け初日は、子どもの自殺が一年でもっとも多くなる日です。本書は『学校へ行くぐらいなら死んでしまいたい』と思った本人と親に向けて発せられたメッセージをインタビュー集としてまとめたものです。女優・樹木希林さん、漫画家・荒木飛呂彦さん、声優・高山みなみさんら20名。全員、ノーギャラで取材を受けてくれました。それだけ掛け値なしに伝えたかった本音をぜひお読みください」とアピール。

さらに、かつて子どもだった大人たちに対しても「考えてみれば、ずっと親の期待に応えようとがんばっていた。家の外では空気を読んで求められる役割を演じていた。ずーっと自分を殺して生きていたような気がする。そんなことは学校や会社を休む理由にはならないと思っていたけれど、体は言うことを聞かずにストップしてしまった……。そんな経験を持つインタビュアーが『いまを生き抜くためのヒント』を20人の著名人に聞いたのが本書です。ポプラ社と不登校新聞が、読めば『少しだけ生きやすくなる本』として自信をもって出版しました。ぜひ手に取って読んでみてください」と話しています。

『学校に行きたくない君へ』は1400円(税抜き)で発売中。

<あわせて読みたい>計画どおりに生きる。それが「大人になる」ってことですか?

(ウートピ編集部・堀池沙知子)

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学校に行きたくないあなたと、かつて子供だった私たちへ

「夏休み明け」「春休み明け」「5月連休明け」の三つに集中するという子供の自殺。不登校や学校に行きたくないという思いを抱えながらつらい思いをしている子供がたくさんいます。「そういえば私も学校に行きたくなかったな」と子供時代を思い出す人もいるのではないでしょうか? 子供が身近にいてもいなくても、私たちはかつてはみんな子供だった。大人になった今、私たちにできることは何だろう? ウートピでは、「不登校」に関する記事を定期的に掲載します。

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