犬山紙子さんインタビュー 第1回

「妊活自粛宣言」をしてみたけれど…あの人の仕事と妊娠のタイミング

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「妊活自粛宣言」をしてみたけれど…あの人の仕事と妊娠のタイミング

妊娠出産は、喜ばしいこととして周囲からも無条件に祝福されます。でも実際には働き盛りにキャリアを中断しなければならなかったり、復帰するにも保育園がなかなか見つからなかったりと、様々なハードルが存在します。これから「産むかも?」と考えているアラサー世代にとっても、不安が大きいはず。

そこで、ウートピは仕事が波に乗っていた時期に出産したコラムニストの犬山紙子さんに全3編に渡ってのインタビューを企画。

第1回は、出産前に感じていた「仕事が減ってしまうのではないか?」という不安から妊活を意識したきっかけ、周囲への妊娠報告タイミングなどについて話を聞きました。

頭に浮かんだたくさんの「どうしよう?」

——犬山さんが妊娠したのは、情報番組『スッキリ!!』(日本テレビ系)のレギュラー出演中。タイミングなど、迷いはありませんでしたか?

犬山紙子さん(以下、犬山):私は32歳で結婚したので、もともと「子ども、どうしよう?」という気持ちがありました。入籍後、1年くらいは夫と2人の生活を楽しもうと思っていたんですけど、翌年、ありがたいことにレギュラーの仕事がどさどさっと増えたんです。

「子どもを産むなら、そろそろ妊活をスタートしなきゃいけないタイミングかな?」と考え出したところだったんですが、起用されてすぐ産休というのは申し訳ない気持ちになって。マネージャーに、「1年間は子作りしないようにします」と宣言しました。

——自主的にですか?

犬山:はい。でも本当は妊娠したいと思ったら仕事がどんな状況でも妊活は始めた方がいいのかな、と今は思います。でも当時は、私自身も子どもが本当に欲しいのか、まだわからない状況だったし、新しい仕事に何か影響があったらと怖くなった。

仕事どうしよう? お金どうしよう? 保育園どうしよう? 自分の時間がなくなって耐えられなかったらどうしよう? ……たくさんの「どうしよう」も頭の中にあって。そこで、編集者の友達と一緒に、子どもを産んだ方々に話を聞きに行く連載『私、子ども欲しいかもしれない』*を始めました。

*現『私、子どもできたけど、どうしよう〜子どもについて、本音で聞かせて下さい!〜』

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産む/産まない どちらを選んでも道はある

——実際に経験者から話を聞いて、それまでの不安や戸惑いは解消されましたか?

犬山:経験者の話を聞いていくうちに、思いがけず自分の気持ちと深く向き合うようになりました。自分と母の関係性とか。いろんな気持ちが整理されて思ったのは「まあ、なんとかなるのかな」。様々な考え方に触れるうちに、どんな人生を選んでも幸せになる道があることが確信に近くなって。産む、産まない、どちらの選択をしても、その人たちそれぞれの幸せがあったんです。

そして、焦らず、天に任せようと決めて避妊することをやめたら、幸運なことに半年後に妊娠しました。

——「1年間は作りません」宣言も勇気がいったと思うんですが、周囲に「子作りはじめました」の報告もしましたか?

犬山:結婚した時点で、マネージャーには「そのうち産むかもしれない」とは話していました。信頼関係があったし、抵抗はありませんでした。1年間の自粛期間後に、「妊娠するかもしれません」と伝えました。

テレビのレギュラーをいくつか1年間やってみてわかったんですが、1年やったらやったで「世界の歴史を勉強しなおしたいな」とか余計にやりたいことは増える。しかも翌年もまた仕事が入るかもしれない。減ったら減ったでもっと仕事をやらなきゃと思う。

ひと段落することって、結局ないんですよね。どのタイミングでも休みたくないし、休めないと思ったので、逆にいつ作っても一緒だなって、だから欲しいと思ったらその時がタイミングだなと思いました。

仕事選びの重要さを痛感した妊娠初期

——いざ「妊娠がわかりました!」となった時に、妊娠初期ってどのタイミングで言えばいいのか悩むこともありますよね。

犬山:そうですね。体調面でも無理できない時期ですが、流産の可能性がまだまだ高い時期でもある。どの妊婦さんも15%とかなり高い流産リスクも抱えていますから。「もし流産したら報告した後に流産しましたと言わなきゃいけない」と。すごく葛藤しました。安定期って、本当はないらしいですけど、流産リスクがグッと下がり、一般的に「安定期」と呼ばれる時期まで待ってから報告しました。

——犬山さんが「このタイミングで言おう」と決めた理由は?

犬山: つわりを隠しながらだったり、無理をしない範囲でだったり「妊娠していると言えたら本当に楽なのに」と思いながらもやはり流産のリスクが怖かったので。流産して、自分の心がどれだけ傷つくか予想もつかなかったし、周りに気をつかわれるのも嫌だった。

そもそも流産ってお母さんが働いているとかいないって関係ないんですけど、「あの人妊娠してるのに働いたから……」と思われるんだろうなって。同じ思いの妊婦さんはたくさんいるんじゃないでしょうか。

ただ、妊娠したことを言わずにいて、周囲に迷惑をかけたこともありました。妊娠初期に、切迫早産気味になってしまって、テレビの仕事をドタキャンしてしまったんです。先に妊娠したことを言えていたら、スタッフさんもそれに備えてキャスティングできたのかもしれない。切迫早産気味になるのは、母体が無理をしたからとかではない、でもどうしたって自分も責めてしまう。周囲に言えないからこそ、妊娠初期は仕事を選べるぶんには選ぶべきだと思いましたね。

(写真:池田真理)

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