ぐるぐる・ふわふわ…めまいを治したい/第2回

「ふわふわめまい」や「危険なめまい」の特徴、原因は【専門医に聞く】

「ふわふわめまい」や「危険なめまい」の特徴、原因は【専門医に聞く】

生活のいろいろなシーンで急なめまいに見舞われて驚いたことはありませんか。なにかにつけてめまいがして苦しむ人もいます。そこで「ぐるぐる・ふわふわ…めまいを治したい」と題し、耳鼻咽喉科・気管食道科専門医で『免疫入門 最強の基礎知識』(集英社新書)の著書がある遠山祐司医師に、連載で詳しいお話しを聞いています。

第1回は、患者数がもっとも多いと言われる良性のぐるぐるめまいの症状と原因について紹介しました。続いて今回は、「ふわふわ、くらくらするめまい」、「原因が耳にあるめまい」「耳以外が原因のめまい」「危険なめまい」のそれぞれの特徴について尋ねます。

遠山祐司先生

遠山祐司医師


 

ふわふわ、くらっとするめまいの症状

——前回、ぐるぐるめまいの多くは「良性発作性頭位(とうい)めまい症」という病気で、耳が原因ということでした。では、ふわふわする感覚のめまいは、原因が別なのでしょうか。

遠山医師:前回、めまいの原因は、大きく分けて「耳」である場合と、「ほかの病気」である場合があると言いました。

そして、めまいの症状にも、大きく分けて2つがあります。ぐるぐる回る「回転性めまい」と、体がふわふわと揺れるように感じる「非回転性めまい(動揺性めまい)」です。前者はおもに、前編で紹介した、耳が原因の「良性発作性頭位めまい症」です。

一方、後者はぐるぐる回るのではなく、どうも体がゆらゆら、ふわふわする、またくらっとするというケースです。非回転性めまいには、具体的に次のような症状があります。

・体がふわふわ、ゆらゆらとする。
・船や車に乗って酔っているような感覚がある。
・足が地につかないような、雲の上を歩いているような感覚がある。
・歩いていると、突然に地面がめりこむような感覚がある。
・立ちくらみがする。
・急に立ち上がったときなどにくらっとする。

疲労、睡眠不足、ストレスが原因

——どれも思いあたります。あまり長く続きはしませんが、なんとも嫌な感覚がします。原因は何なのでしょうか。

遠山医師:非回転性めまいの原因の多くは、疲労、睡眠不足、ストレス、不安などです。数秒~数分続きますが、長時間続くものではありません。

とくに、不安や憂うつ感、イライラ感が原因と考えられる場合は、「心因性めまい」ということもあります。また、ストレスが誘因となって自律神経のバランスが乱れる「自律神経失調症」のケース、女性ホルモンの変動による「月経前症候群(PMS)」や「更年期障害」のひとつの症状である場合も多く見られます。

これらの要因はほかの病気の症状であったり、逆にほかの病気をまねいたりすることもあり、それがめまいを起こしていることもあります。

くらっとするめまいは、起床時、風呂、トイレなどで急に立ち上がったときに起こりやすいでしょう。このめまいの多くは、「起立性低血圧」が原因です。自律神経が乱れて血圧の調節がうまくいかず、脳の血流量が不足することで起こります。

患者さんの数は男性に比べて女性に多く、年代では30歳以上に多いことがわかっています。

耳が原因・耳以外が原因のめまいを起こす病気

——非回転性めまいは、耳が原因ではないのですね。

遠山医師:そうです。耳が原因のめまいは良性発作性頭位めまい症のほかに、「メニエール病」「突発性難聴」「前庭(ぜんてい)神経炎」「聴神経腫瘍」などがあります。

耳以外の原因では、ほかに、「貧血」「筋緊張性頭痛や頚椎椎間板ヘルニアなど首が原因」「高血圧や糖尿病の薬の副作用」「甲状腺機能低下症」などでめまいが起こることもあります。

——患者数が多いメニエール病や突発性難聴については、後の回でお尋ねします。

脳の病気が原因の危険なめまいの特徴

——ふわふわ、ふらふら、くらっとしためまいに見舞われたとき、こうした要因が自身にないか考えてみる必要がありますね。

遠山医師:そうです。めまいは体調不良のサインと言えます。

ただし、ふわふわするめまいは危険な場合もあります。「脳の病気」による症状で、具体的には脳梗塞、脳出血、脳腫瘍(しゅよう)、聴神経腫瘍などです。もし、次のような症状にひとつでも当てはまることがあれば、すぐに脳神経外科、脳神経内科を受診するか、また状況によっては救急車を呼んでください。

・立てない。歩けない。
・舌がもつれて、ろれつが回らない。
・激しい頭痛がする。
・ものが二重に見える。
・視野が狭くなる。
・片側の手や足にしびれ、まひがある。
・口の周囲に、しびれ、まひがある。
・顔の片側がゆがむ。下がる。
・意識がもうろうとする。意識を失う。
・後頭部から首のつけ根がとても痛い。

——高血圧、糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病の場合も、めまいが起こる可能性があると聞きます。

遠山医師:生活習慣病は、脳や心臓の病気をまねくことがあるため、その兆候としてめまいが現れることがあります。すでに生活習慣病で治療中の場合は、軽いめまいであってもかかりつけ医に相談してください。

聞き手によるまとめ

ふわふわ、くらっとする非回転性めまいの原因は、疲労やストレス、自律神経のバランスの乱れなどにあるということです。その感覚があれば、日ごろの生活を見つめ直す機会としたいものです。また、脳の病気によるめまいの特徴も知っておき、危険を察したときはすぐに救急外来を受診しましょう。次回・第3回は、めまいの検査法について尋ねます。

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(構成・取材・文 藤井 空/ユンブル)

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