春のかゆみ対策・第2回

洗いすぎない、かかない…春のかゆみの予防とセルフケアを臨床内科専門医に聞く

洗いすぎない、かかない…春のかゆみの予防とセルフケアを臨床内科専門医に聞く

春に感じる不快なかゆみについて、3連載で紹介しています。第1回の「かゆみをどうにかしたい! その原因と症状を臨床内科専門医に聞く」では、「春のかゆみの原因は、乾燥・花粉・紫外線」と話す正木クリニック(大阪市生野区)の正木初美院長に、その原因と症状について詳しく聞きました。

今回はその予防法やセルフケア、対処法について、ひき続き正木医師に教えてもらいましょう。

洗いすぎない、保湿、加湿、かかない

予防には「原因となる、乾燥と花粉と紫外線を避けることが第一の方法です。次に、それぞれをケアする習慣を身につけましょう」と話す正木医師は、ケア法について次のように挙げます。

(1)肌を洗いすぎない
手や体、頭皮は決してごしごしと洗ってはいけません。ボディタオルを選ぶ際にも、硬くて強く洗うタイプの使用は避けてください。

また、洗剤や石けんは、直接肌につけないようにします。ソープは泡の状態で出てくるタイプを選ぶか、固形石っけんなどを使う場合は泡立てネットで泡状にしてから、手に取って洗いましょう。泡状の場合、石けんに含まれる洗浄成分による肌への刺激が少なくなり、皮脂を取り除きすぎない、また汚れを浮かびあがらせることができるといったメリットがあります。

洗髪時も同様に、シャンプーをネットで泡立てて頭皮にぽんぽんと乗せてからそっと洗いましょう。

乾燥がひどいと感じる場合は、入浴時のソープ類は手のひら、足の指やうら、股、わきだけに使用してください。そのほかの部位は、入浴剤を混ぜたお湯のみを使い、手のひらでなでるようにして洗いましょう。シャワーの水圧は弱くします。

また、前編でお話した「肌のバリア機能」を損ねないためには、41度以上の高温の湯につかることは避けて、40度以下のぬるま湯に約5分つかる程度がよいでしょう。

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(2)まめに保湿をする
手や顔、体を洗ったあとはタオルでやさしく肌の水気を取ってから、手にはハンドクリームを、顔には化粧水、乳液、保湿クリーム、美容液などを、体にはボディミルクなどを、時間を置かずにすぐに塗って保湿をしてください。

これらはかゆみを止めるためではなく、かゆみを出さないための予防になります。ただし、肌に湿疹やあかぎれなどがあって肌にしみて痛む場合は使用を中止して皮膚科か内科で相談しましょう。

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(3)加湿器を活用する
オフィスや自室には湿度計を置いて、湿度を確認しましょう。そして、加湿器を活用して乾燥を防ぎます。デスクではパーソナルタイプの加湿器が便利です。室内の湿度は50~60%に保ってください。

(4)花粉対策をする
春のかゆみがつらい場合は、花粉症の人はもちろん、花粉症でない人でも花粉との接触を避けることが重要です。花粉症の場合は大きいメガネやゴーグル型の対策用を、花粉症でない人でも一般のメガネをかけて目の周囲をガードし、マスクも着用しましょう。

そして、花粉を家に持ち込まないようにします。室内に入る際には玄関先でメガネやマスクを外してください。衣類も、玄関先では湿ったタオルやおしぼり、衣類用の粘着テープローラーやガムテープで拭きとります。

花粉のシーズンは窓を開放しすぎない、カーテンや寝具のまめな洗濯、部屋の掃除もこまめに行います。

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(6)紫外線対策をする
外出前には紫外線ケア用のクリームを塗る、外出時には紫外線を99%以上カットするツバの広い帽子や日傘を使用してください。

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(7)肌をかかない
かゆみがあると、つい爪を立ててかきむしることがあるでしょう。しかし、無意識にかくと皮ふのもっとも表面にある角質層を傷つけたりはがしたりすることになり、バリア機能が低下します。すると、さらに肌のかゆみを悪化させます。

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春のかゆみを予防するには、乾燥を防いで肌を刺激しない、花粉や紫外線の対策をまめにする必要があるということです。日常的に気をつけるべきことですが、春はかゆみが際立つこともあり、とくに意識して予防、対処をしていきたいものです。

(構成・取材・文 藤原 椋/ユンブル)

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