「口呼吸はNG! 鼻呼吸をするコツ」後編

口呼吸を抑えて鼻呼吸を実践! エクササイズとケア6つ【耳鼻咽喉科専門医が教える】

口呼吸を抑えて鼻呼吸を実践! エクササイズとケア6つ【耳鼻咽喉科専門医が教える】

「口呼吸はNG! 鼻呼吸をするコツ」として、前後編の2回でお届けしています。前編の、「口呼吸は風邪やインフルエンザの引き金に…鼻呼吸で予防するコツ【専門医が教える】」では、鼻には、体内に侵入しようとするホコリ、ゴミ、ウイルスや細菌を止めようとする働きがあること、また、口呼吸は風邪やインフルエンザ、肺炎などの感染症をまねくことを伝えました。

今回の後編では、口呼吸から鼻呼吸にするためのエクササイズについて、ひき続き、耳鼻咽喉科専門医でとおやま耳鼻咽喉科(大阪市都島区)の遠山祐司院長に教えてもらいました。

口を閉じ、口の中の乾燥を防ぐこと

前編では、口で呼吸することには健康上、数々のデメリットがあるということで、鼻呼吸のほうがよいことを理解しました。実際に鼻呼吸を実践するにはどうすればいいのでしょうか。

遠山医師はセルフケアのポイントとして、「口を閉じること。口の中の乾燥を防ぐこと」の2つを挙げ、こうアドバイスを続けます。

「無意識に口呼吸になっていることが多いと思いますが、少しでも口やのどが渇いている、口の中がネバネバするなと思えば、口呼吸になっています。日ごろから、デスクワーク中やスマホの操作中、ウォーキング中、料理をしているとき、入浴中など、口を閉じるように意識してください。そして、無意識のときにも『口を閉じている』ように、口元を引き締めるエクササイズを行いましょう」

口元や片鼻エクササイズを実践。マスクやテープの活用も

(1)「あいうべ体操」をする
口を大きく開けて「あー」「いー」「うー」「べー」と発声してください。1セット5~10回で、1日に3セットを行いましょう。発声が難しいときは口の運動だけでOKです。

最後の「べー」で舌をできるだけ出すのがコツです。あご全体に響く感覚があるでしょう。口の周囲、頬、舌、のどの筋肉を鍛え、口元を引き締めます。ほうれい線の予防になると美容面でも注目される口元ケアのひとつです。

(2)マスクをする
口を覆うので、物理的に鼻呼吸がしやすくなります。睡眠中にも活用してください。また、マスクをすると、口呼吸であっても自分の呼気でマスクの中が加湿されて、鼻や口、のどの粘膜の乾燥を防ぐことができます。

(3)口閉じテープを利用する
市販の口閉じテープを使うと、鼻呼吸がしやすくなるでしょう。睡眠中だけではなく、スマホやパソコン作業中など、無意識に口呼吸をしやすいときにも試してください。

(4)横向きに寝る

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睡眠中の口呼吸を予防する方法です。横向きに寝ると、舌のつけ根の筋肉の落ち込みがゆるくなるため、気道を狭めず、いびきや「睡眠時無呼吸症候群(SAS)」の予防になります。胃や心臓の負担を考えて、右を下にして寝るほうが楽でしょう。横向きで眠る用の枕が多種、市販されているので活用するとよいでしょう。

また、左右の鼻のうち一方がつまっている場合は、つまっている方を上にして寝ましょう。つまりが改善されるでしょう。

(5)片鼻呼吸エクササイズ

呼吸

鼻呼吸に意識を向けるための簡単エクササイズです。口を閉じ、おや指やひとさし指で一方の鼻を押さえて、もう一方の鼻で深く息を吸い、ゆっくりと吐きましょう。反対の鼻も同様に行います。左右交互で5~10回をくり返しましょう。1日3~5セット、食事前や就寝前など忘れないタイミングで習慣化してください。鼻がつまっているときは通りがよくなることがあります。

(6)蒸しタオルなどで鼻を温める
レンジを活用して作ったホットタオルを鼻の上に置くと、蒸気で鼻が温まります。すると鼻づまりが改善され、鼻の通りがよくなるでしょう。鼻の線毛の運動も活発になり、ウイルスや細菌などから鼻を防御できます。目が疲れたときに目を温めるとよいように、鼻も温めましょう。鼻がつまるときはもちろん、日ごろから寝る前に行ってみてください。

ここで遠山医師は、鼻呼吸がつらいときについて、こうアドバイスをします。

「鼻づまりがひどいなどで鼻呼吸が苦しい、できない状態が続く、また、耳がつまる、ふさがったような感覚の耳閉感がある、難聴を自覚する、何となく聴きとりにくいなどの症状がある場合は、何らかの病気が隠れている場合があります。早めに耳鼻咽喉科を受診しましょう。

さらに、『幼少児の鼻呼吸は顔面骨の発育に重要』という、アメリカの耳鼻咽喉科の医師の研究があります。 重度のアレルギー性鼻炎の子どもで鼻づまりがひどく、 アレルゲンがダニの場合は早くから舌下免疫療法*を試みるなどして、 鼻で呼吸ができるように治療することが望まれます。この療法は5歳以上には健康保険が適用されます」

*舌下免疫療法については、次の記事をご参照ください。
新薬登場で治療しやすくなった! 耳鼻咽喉科専門医に聞く、花粉症のケア最前線

これらのケアを3日間ほど実践しただけで、ことあるごとに「口を閉じよう」という意識が頭に浮かぶようになりました。そのたびに、自然に「口を閉じて、鼻から息を吸って吐く」をくり返しています。これはぜひ継続していきたいものです。

(構成・取材・文 藤原 椋/ユンブル)

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