「令和の共働き婚」第8回

「手料理=愛情」は勘違い…家事を完璧にこなすことより大事なこと【川崎貴子×高橋ゆき】

「手料理=愛情」は勘違い…家事を完璧にこなすことより大事なこと【川崎貴子×高橋ゆき】

「川崎貴子の「令和の共働き婚」」
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婚活サイト「キャリ婚」を主宰する川崎貴子さんが「令和の共働き婚」をテーマに、それぞれの分野で活躍するプロと対談する連載。第3回のゲストは、家事研究家で家事代行サービス「ベアーズ」の取締役副社長でもある高橋ゆき(たかはし・ゆき)さんです。全3回。

大事な人のために使う時間を、「家事」に使うべきではない

川崎貴子さん(以下、川崎):西原理恵子さんのマンガに、子供が小さかったときの夢を見たというエピソードがありました。*子供が四六時中まとわりついてくるけど、自分は「料理をしなきゃ、洗濯物をしなきゃ」と家事に追われている。でも、今はもう大きくなって抱っこすることもできない。

料理なんて全然手作りする必要ないのに、家事をすべて自分でする必要ないのに、それが愛だと思い込んでいたっていうお話で。子供が大きくなってから、「もっと、抱っこしてあげれば良かったな」「あんなに家事をしなくて良かったのにな」と感じたそうです。
*「毎日かあさん」第654回「思い出の夢」より。

川崎貴子さん

川崎貴子さん

高橋ゆきさん(以下、ゆっきー):本当にそうなのよ。人生で何が大事かって、それはやっぱり家族なんです。帰る場所があるから、頑張って外で働いてこれるでしょう? 生きていけるわけでしょう? それなのに、家に帰ると、洗濯物を畳んで、お風呂を沸かしてて、夕ご飯を作りながら、子供に向かって「お母さんは忙しいから」じゃないんですよ。

川崎:同感です。手の込んだ家事って、やりたい人はやったほうがいいと思うんですよ。でも、無理に時間をつくってまですることじゃない。すごく時間をかけ過ぎていたり、手抜きができなかったり、それでみんな疲弊しているんですよね。

本来、一番時間を使わなくちゃいけないところは、家族みんなで一緒の時間を過ごしたり、子供の話を聞いてあげたりすること。でも、その大切な時間を「家事を終わらせなきゃの呪い」で割いちゃっているんですよね。

「家事は面倒くさい、しんどい」と言える社会に

ゆっきー:一見して矛盾しているようだけど、たかちゃん(川崎)がさっき言った通り、本当のところは、家事は自分でやってほしいんですよ。なぜかというと、家事は、その家族や家庭の古き良き習慣や伝統を受け継ぐ一番のメッセージだから。

例えば、「お父さんは神棚を毎朝お手入れしてる」とか、「お母さんは掃除が苦手だけど、枕だけはこだわってる」とか、家族への優しさや思いやりを表現することが家事なんです。

ただ、いつの時代からか、女性が家事のすべてを担うようになり、「家事は真面目に、しっかり、ちゃんと」という言葉が邪魔をして……。本当に考え方が遅れていますよね。これからは、「家事は面倒くさいな、しんどいな」って言える社会にすることが大事。疲れているときに、家事をやる必要はないんです。愛がモリモリしてるときだけやればいいんですよ。

高橋ゆきさん

高橋ゆきさん

川崎:そうですね。その家独自の習慣やルールは、継承すべきすてきなことだと思うけれど、今の時代は夫婦が対等に良いモノを持ち寄って、できることを取捨選択していかないといけない。

ゆっきー:時代が変わっていることを、みんな知らないんですよね。

例えば、のんびりとした時間の中で子供を育ててきた時代とは違って、今は社会の流れがとっても速い。その中で、自分たちらしさを大切に生きていくことを忘れてしまうと、どこにも幸せ感がないんです。家事や育児においても、「私、何やっているんだろう?」と、いつも中途半端に気持ちだけが焦ってしまう。

川崎:現代の共働き夫婦において、自分たちらしさというのは大事ですよね。ところが、夫婦で家事分担をしようとすると、女だから料理、男だから日曜大工といったジェンダー的な刷り込みで役割分担をしがち。

男女関係なく、個々において家事の好き嫌い、得意不得意は当然あります。それぞれの夫婦で、「洗濯は私、料理は俺、掃除は外注、洗い物は食洗器」というように、オリジナルの家事分担を作っていくことが大切だと思います。

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わが家のキレイさを保つサイクルを知っておこう

ゆっきー:家事分担も大事だけど、次に大事なことは、それをどのくらいの時間軸でやっていくかということ。

例えば、毎日キレイな状態が保たれている必要はないわけで、2週間なのか、1週間なのか、家族ごとに違うんです。それを知らないと、「ちょっとサボってるかも……」というストレスや罪悪感にさいなまれてしまいます。わが家のキレイさを、どのくらいのサイクルで回していくかを知っておくだけで、すごく気が楽になると思いますよ。

川崎:それって日ごろから、夫婦間で、「自分たちがどういう家庭をつくっていきたいか」というコンセンサスが取れていないとできないですよね。特にうちは、仕事も共通点がないし、年齢差もあるし、特殊なステップファミリーなので、夫婦ですり合わせていかないといけなかったわけです。

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ゆっきー:そうですね。コンセンサスが取れない相手とは、そもそも家族でいる必要がありません。家族になったのであれば、自分たちがありたい姿に照準を合わせて、すり合わせていかないと。

だから、まずは家族で家事会議を開いてほしいんですよ。愛がモリモリしているときに、家族で家事について語ってほしいし、家事を大事にしてほしいですね。決して、家事や育児でケンカをしてほしくないんです。夫婦がケンカをしていると、子供は寂しくて悲しい思いをするから……。

私は、日本の子育てを明るく楽しく幸せなものにするためにも、みんなが家事代行サービスを使いやすい社会の風を吹かせていきたい。次の世代のために、家庭のあり方をスタイルチェンジするべきなんです。

高橋ゆきさん

高橋ゆきさん

川崎:ほんとに愛がモリモリの新婚時代が大事(笑)。そして、スタイルチェンジ大事ですね。

ゆっきー:そして、家事代行サービスを使いやすい社会にするために、5年前に家事大学を設立しました。家事が好きな人も苦手な人も、その価値について学べば、1時間2,000~3,000円の価格が、自分にとってプライスレスなのか、やっぱり高いのか明確になりますよね。家事の価値を知ることで、家庭のあり方を考えるきっかけにもなると思います。

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川崎貴子の「令和の共働き婚」

人生100年時代。私たちの母親世代とちがい、結婚したら共働きが当たり前になった「令和」の時代。婚活サイト「キャリ婚」を主宰するなど、1万人以上の女性の人生をマネジメントしてきた会社経営者の川崎貴子さんが、「令和の共働き婚」をテーマに有識者と対談し、自分たちらしい結婚や家族のかたちについて考えていきます。

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