仕事中や移動中、休日でも、パソコンやスマートフォン、タブレットなどのデジタル機器は離せず、日々、目の疲れや不快感が気になります。
そこで、管理栄養士として患者さんに食事指導を行う西山和子さんに、「目の疲れに働きかける栄養素や食材」と、それらを使った「総菜メニュー&超簡単レシピ」について、教えてもらいました。
偏食、過度なダイエットはドライアイや目の疲れをまねく
はじめに、目の疲れと栄養素の関係について、西山さんは次のように説明します。
「毎日の食事の内容が目の不調の原因になることは大いにあります。
ファストフードやインスタント食品、好きなメニューばかり食べるといった偏食、極端なダイエットをしているなどの場合は、摂取する栄養素が偏ります。特に、ビタミンやミネラル類が不足しやすくなります。
すると、体内での代謝がうまく行えなくなり、目の細胞が生まれ変わるための代謝が滞って、目が乾く、重く感じるなどの疲れや、視界がかすむ、見えづらくなるなどの原因となる可能性があります」
では、具体的には何を食べればいいのでしょうか。西山さんは次の栄養素を挙げます。
・ビタミンA
皮ふや粘膜を健康に保つ働きがあります。特に、目の細胞の代謝を補助する物質で、視覚を健康に維持するためには欠かせません。ビタミンAが不足すると、暗いところで目が見えづらくなることがあります。
食材例:緑黄色野菜、レバー、ウナギ、卵、乳製品、果物など
・ビタミンB群
視神経の働きを助けて、目のかすみを防ぐ、充血を抑えるなどの作用があり、目の健康には不可欠な栄養素です。
食材例:肉類、魚介類、玄米、納豆、卵、バナナなど
・タンパク質
三大栄養素の1つで、新陳代謝を高める働きやうるおいを補給、また、ストレス解消や免疫力アップも期待できます。
食材例:肉類、魚介類、卵類、大豆および大豆製品、牛乳およびヨーグルトなどの乳製品など
サラダ、おひたしで緑黄色野菜を積極的に食べる
続いて、これらの食材を利用した「スーパーやデパ地下で買える総菜メニュー」を西山さんに教えてもらいました。
・かぼちゃサラダやキャロットサラダ、また、多種類の野菜を盛ったサラダ。
・緑黄色野菜のジュース。
食事にプラスや、おやつの代わりとして利用しましょう。
・ほうれん草や小松菜などのおひたし。また、ナスやモロヘイヤ、菜の花など、季節の食材を使ったおひたし。
・レバニラ炒め、鶏のレバー串。
レバーには、ビタミンAやタンパク質、ビタミンB6、ビタミンB12のほかに、鉄分、葉酸(ようさん)など、さまざまな栄養素が含まれます。
目の健康をアップする超簡単レシピ3つ
さらに西山さんに、これらの食材を使った「誰でもすぐにできる超簡単レシピ」をレクチャーしてもらいました。
(1)鶏むね肉と赤ピーマンのタンドリー風
鶏むね肉1/2枚と赤ピーマン1個を食べやすい一口大に切り、無糖ヨーグルト大さじ1、めんつゆ大さじ1/2、カレー粉小さじ1と一緒に、ポリ袋に入れて軽くもみ、15分ほどそのまま置きます。次にこれを中火で焼き、こんがりと焼き色がついたら裏返して弱火でフタをして蒸し焼きに。焼きあがったらできあがり。
・西山さんからのアドバイス
ピーマンは手軽にとれる緑黄色野菜の1つで、緑色でも赤や黄のパプリカでもOKです。仕上げにレモンをしぼるとビタミンCが補給できて、うるおいアップになります。
(2)ほうれん草と豚肉かスパムの炒め物
フライパンにオリーブ油を熱して、ひと口大に切ったほうれん草1束と、豚肉60gか、ひと口大に切ったスパム1/2缶分を炒めます。全体に火が通ったら、みりん小さじ1としょうゆ小さじ1で味付けを。器に盛って白ごまをふりかけ、ミニトマトを飾ってできあがり。
・西山さんからのアドバイス
写真は、手軽ということと塩味が効いているためスパムの缶詰めを使用しましたが、豚肉60gをよく炒めて「ほうれん草と豚肉の炒め物」でもOKです。仕上げに塩コショウで味を調えましょう。
(3)みかん缶のプルーンヨーグルソース
器にみかんの缶詰を盛って無糖ヨーグルト大さじ2をかけ、小さく刻んだ乾燥プルーン1個分を乗せればできあがり。かき混ぜるとおいしく召し上がれます。
・西山さんからのアドバイス
みかんの黄色い色素に含まれるクリプトキサンチンは、ビタミンAの補給に役立ちます。また、プルーンはカロテンや鉄分が豊富に含まれる栄養価が高いフルーツとして覚えておきましょう。
目の疲れや乾燥、かすみなどの不快感の原因のひとつに、栄養素の不足があるということです。いつもの食事に、これらの栄養素を意識した総菜やレシピ、デザートをプラスして目の健康を保ちたいものです。
(取材・文:岩田なつき/ユンブル 写真:梅田香澄/グリーンサム)