仕事は順調、それなりに毎日充実もしている。
だけど、「恋愛だけはうまくいかない……」そうお悩みの女子は多いよう。
というわけで、「私たちの恋愛がうまくいかない理由」を独身研究家で『超ソロ社会「独身大国・日本」の衝撃』(PHP新書)の著書もある、荒川和久(あらかわ・かずひさ)さんにお聞きするシリーズ。
前回は、「そもそも恋愛していない人たちのほうが少数派」というお話を聞きました。第2回目は、「私たちがデートでつまずくワケ」です。
第1回:独身研究家に聞いた「私たちの恋愛がうまくいかない理由」
で、貴女は「ちゃんと」追いかけたんですか?
——前回は、世の中の男性の約8割は受け身という衝撃的な事実を教えていただきました。
能動的男子か受動的男子かを見分けろというお話でしたが、見分ける方法はあるんですか?
荒川和久(以下、荒川):そんなのどっちから先に連絡がくるかどうかでわかるじゃないですか。
——みんな結局その後でつまずくんですよ! デートに行っても連絡がこなくなる……その後、消息不明……あのデートは一体何だったんだ……幻……? とか。デート後、うまくいかなくなる理由はどこにあるんでしょう?
荒川:それは人によるでしょ。
——それじゃあわかんないですよ!
荒川:だから、「ちゃんと追っかけたんですか?」っていう話ですよ。
——え。あ、ハイ?(ちょっとよくわからない)女性側がもっと追いかけるってことですか?
荒川:ハイ。受け身男子がほとんどなんだから、女性からこなければ自然消滅ですよね。「男性からアプローチがないから、その気がなくなったんだ、嫌われたんだ」って考えること自体が間違い。
で、追っかけてみて、男性側が「ウザイ」ってなるようだったら「あ、この人は2割側の人だったんだ!」ってことですよ(笑)。
能動的2割、受動的8割の法則でいったら圧倒的に世の中は8割のほうが多いんだから。もっと言ったら、今まで人生で生きてきて、2割の能動的な男に出会ったことのない可能性だってあるわけですよ。
——なるほど!!(その考えはなかった!)
恋愛テクが役に立たない理由
——世の中の恋愛指南には「男性は追っかけたい生き物」とか「手に入りそうで入らない距離が大事」という言説があふれていますが、そうじゃないんですね!
荒川:恋愛のノウハウやテクニックなんて結局役に立たないんですよ。だって人それぞれ違うんだもの。その男性に応じて考えていかなきゃいけない。テッパンのノウハウやテクなんてあるわけがないんですよ。35億人の男がいるとしたら、35億通りの攻め方がありますよ。
我々が大学生の時にはね、『Hot−Dog PRESS(ホットドック・プレス)』っていう雑誌がありましてね。「デートはこうするべし!」なんて書いてあったんです。僕も穴が開くくらい読みましたよ。でも、それでうまくいった試しなんて1回もない!(笑)もっと言うと、あんなもの鵜呑みにするような男こそモテません。ホントに(笑)。
——なるほどなぁ。(納得)
荒川:誰だってそうですよ。好きな人を落とすテクとか「どうすればいいんですか?」なんて聞いてくる人いますけれど、正解なんてないですよ。
テクを勉強するより、男の本質を学びなさいって言いたい。男性の8割は受動的とか、そういう本質的なことがわかってないとそもそもの方向性を間違ってしまう。
——根本的にいろいろ間違ってたんですね。
「タイプ」という幻想に縛られないで
——じゃあ荒川さん、自分に合う人、合わない人の見分け方を教えて下さい。
荒川:そうですね…。「あの人とあたしは合った♡」って感じるのも、その瞬間に勘違いしているだけの可能性が非常に高いんですよ。「合ったと思いたい」だけ。
——と、「思いたい」……!(確かに身に覚えがあるような)
荒川:「合ったと思いたい」と思えば思うほど、人間は自分の脳を自己洗脳するので、「この人と私は合うに違いない!」って勘違いするんですよ。「合う・合わない」も非常に主観的な話なので。
——「自分に合う人がわかんない」っていう女子が多いんですよ。理想のタイプと、本当に好きになるタイプは違う……みたいな!
例えば、ちょっとイイなぁと思っている人がいて、でもその人ととはうまくいかない。で、別の男性に優しくされる。でもその優しい男性がタイプじゃない場合に、「タイプじゃなくても1回付き合ってみたら?」っていうのを他の女友だちにアドバイスされる。女子会あるあるです。
荒川:その「タイプ」だってわからないじゃない? 「私はこういうタイプの人間です」って値札ぶら下げて歩いてるわけじゃないんだから。
例えば、Aさんという女性がいて、「私に合う男の人がいた♡」って言ったとしても、それはAさんの主観で下した判断であって、Bさんがその男と会っても、同じ印象を持つとは限らない。
なぜならば、その男の像はAさんを通しての人物像でしかないから。人はそれぞれ個人の主観を通した像を作るのであって、ある人にとっては優しい人で、ある人にとっては怖い人だったりする。それは当たり前。「この人はこういう人」っていう絶対的な像の人はいないんです。
——あ、確かにそうですね(笑)。
荒川:だから「タイプ」ってことに縛られてもあんまり意味ないよね。「タイプ」なんてあくまでも、その人にとっての虚像でしかないから。
——はい、納得しました。(なんだかそもそもの根本を間違えていたようだ。)
でも、荒川さん……。私、絶対に結婚したいんです! どうしたらいいのでしょうか?
荒川:じゃあ次回は「恋愛と結婚」についてお話しましょうか。
(ウートピ編集部・北村なりこ、写真:宇高尚弘/HEADS)