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【オトナ女子のための体幹リセットエクササイズ①】

そんなにラクしていいんですか? 体幹リセットダイエットについて聞いてきた

そんなにラクしていいんですか? 体幹リセットダイエットについて聞いてきた

まだ体型が崩れてくるような年齢じゃないけれど、気づいたら、「あれ?こんなところにダブつきが……」なんてこと、ありますよね。

だけど、毎日忙しいし、ジム通いもなかなか難しい……。なんとかラクして痩せられる方法はないものなの……?

そこで、ベストセラー『モデルが秘密にしたがる体幹リセットダイエット』(サンマーク出版)の著者であるパーソナルトレーナーの佐久間健一(さくま・けんいち)さんに体幹リセットダイエットについてお話を伺ってきました。

シリーズ全5回の初回は「そもそも体幹って何?」という超初歩的質問をぶつけてみました。

体幹って、結局何なの?

——ここ数年、「体幹ブーム」ですが、結局体幹って何ですか?

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佐久間健一先生(以下、佐久間):実はスポーツで言われている「体幹」と、ダイエットで言われている「体幹」は、少し部位が違うんです。スポーツの体幹は肋骨の下やおなか周りを指しますが、私は「肩と股関節以外の上半身の部分」を指して「体幹」と呼んでいます。

人間のカラダを伸ばす筋肉は、加齢とともに年々と衰えていきます。そして、背中がどんどん丸くなり、猫背気味に。すると、連動して骨盤が支えられなくなり、骨盤が後ろに傾いてしまうんです。また、内ももの筋肉や、ヒザを伸ばす筋肉、股関節を伸ばす筋肉が衰えることでも、骨盤は後ろに傾いていきます。実は、これが痩せにくい体になる大きな原因。脂肪は、関節の動きが少ないところにつきやすいと言われています。

——あぁ……確かにデスクワークしてると、カラダは動かさないし背中は気づいたら丸まってるし……最悪ですね。

佐久間:例えば、今から5キロ〜10キロ太った時に、「指が曲がらなくて困る」……ということは、ないですよね。なぜかというと、指は常に動かしているものだから脂肪がつきにくいんです。

背中を伸ばす筋肉が衰えて猫背になり、骨盤がどんどん後ろに傾いてしまうと、股関節、骨盤、肩甲骨の動きが悪くなり、カラダのバランスに崩れてきます。さらに股関節まわりの動きが悪いと、今度は、太ももが太くなる、ウエストのくびれがなくなる、二の腕に脂肪がつきやすくなるといった影響が出てきてしまうんです。

——どれも最近あるあるです……。

佐久間:だから体幹を鍛えてカラダのバランスを整えることが、ダイエットに繋がるんです。

「気になる部位のエクササイズ」は逆効果

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佐久間:みなさん、ダイエットしようとして、太ももや二の腕など、気になる部位のエクササイズを集中的にやりがちです。でも、カラダのバランスを整えないまま筋トレなどのエクササイズに励むと、今度はその部分に余計な筋肉がつき、さらに太くなってしまうという悪循環に陥るんです。

——エクササイズ、頑張っても意味ないんですね……。(ガーン)

佐久間:そうなんです。体の中心部分の体幹の筋肉が、姿勢の傾きによって崩れると、ランニングをしても太ももだけ太くなってしまったり、筋トレしても腕だけが太くなったりしてしまいます。ちなみにこの場合、「体の中心」とは、骨盤と背骨、肩甲骨や肋骨を指します。

ですから、エクササイズを始める前に、まずは体のバランスを「ゼロ」に戻すことが大事になってくるんです。つまり、体幹をリセットするということ。このメソッドを私は「体幹リセットエクササイズ」と呼んでいます。

生活を変えずに「消費カロリー」を上げる!

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佐久間:具体的なエクササイズは次回以降紹介していきます。実はあまり知られていない「体のしくみ」を引き続き紹介していきましょう。ダイエットというと、みなさん気にするのが「消費カロリー」ですよね。痩せるために消費カロリーを上げなくてはいけない→消費カロリーを上げるには運動しなければいけない、という発想です。

——違うんですか?

佐久間:確かに、運動すれば、エネルギーは消費されますよね。でも運動をやめてしまえば、その分のエネルギーは消費されなくなりますよね。ということは、一生運動をし続ければなければいけない……ということになる。でも、一生は無理じゃないですか?

——はい、無理です! 

佐久間:ですよね(笑)。でも、代謝は年々下がっていくもの。1日の消費エネルギーの70%を基礎代謝が占めていると言われますが、その基礎代謝の半分は筋肉によるものなんです。つまり、筋肉が衰えると、代謝は下がる。そして、ここでいう「筋肉」は、先ほど述べた、「カラダを伸ばす筋肉」を指しています。実はそれらの筋肉のうち、使われているのはたったの2割なんですよ。

——え、たったの2割?

佐久間:はい。したがって使われていない8割の筋肉を目覚めさせれば、代謝をあげられるんです。言い換えれば、生活を変えずにエネルギーの消費量を格段に増やすことができるわけです。

2ヶ月でエクササイズはやめてよし?

——ほう……! スゴイ画期的……! 

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佐久間:特に使われていない筋肉が、「肩甲骨の下の筋肉(僧帽筋下部)」「肋骨を引き上げる筋肉(外肋間筋、横隔膜)」「骨盤を立てる筋肉(大腰筋)」「ヒップの筋肉(大臀筋上部)」「内ももの筋肉(内転筋群筋)」などです。これらの筋肉をエクササイズで目覚めさせることによって、骨盤が垂直になり、背骨がまっすぐ立つようになります。次回以降、紹介するエクササイズを毎日1日1分、2週間続けると、変化を実感できると思います。

——筋肉を目覚めさせるんですね!

佐久間:ただし、注意点が一つ。体がこのトレーニングに慣れてくると、停滞期に入り、消費エネルギーの低下につながります。停滞期には、食事の量を減らしても、運動をしてもなかなか体重が落ちません。ですから、エクササイズ開始から2週間が過ぎたら今度は逆に、エクササイズを週3回にするなど、頻度を減らしてください。

——え、減らしていいんですか。そんなラクしちゃっていいんですか。

佐久間:はい、大丈夫です! 筋肉は、エクササイズを始めてちゃんと筋肉が定着するまで、60日〜75日かかると言われます。そして、その期間を超えると、増えも減りもしないんです。

——2ヶ月後はどうしたらいいんですか? エクササイズも何もしない、「フツーの生活」に戻っていいんですか?

佐久間:はい、戻って大丈夫です。もしくは、やりたかったらトレーニングをやってもいいというぐらいのスタンスです。

——わかりました! 佐久間先生、ありがとうございます! 次回からは、今回の基礎知識をもとにラクチン体幹リセットエクササイズを教えてください。

(ウートピ編集部)

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