在宅勤務で痔に…覚えておきたいケアツボ3つ【鍼灸師に聞く】

在宅勤務で痔に…覚えておきたいケアツボ3つ【鍼灸師に聞く】

リモートワークが増え、パソコンに向かって椅子に座っている時間がかなり長くなっています。鍼灸師で太子橋鍼灸整骨院(大阪府守口市)の丸尾啓輔院長は、「長時間座っていると肛門に負担がかかり、痔ができる、治りかけの痔が再発するなどがあります。痔は誰かに相談しづらく、我慢するうちに悪化するケースもあります。そこで痔を改善するツボを紹介しますので、早めに試してみてください」と話します。詳しく聞いてみました。

痛む部位とは離れたツボを刺激する

はじめに丸尾さんは、痔のツボケア法について、こう話します。

「鍼灸によるケアでは、肩こりや腰痛を和らげる際に腕や足にあるツボを刺激するのと同様に、ケアしたい部位を直接刺激するのではなく、その部位に関連するツボを刺激することで症状の改善を試みることがあります。

これはツボによる遠隔作用で、脊髄(せきずい)を介して刺激が脳に届き、脳から神経伝達物質が分泌されて症状の緩和に働きかけます。痔の場合、痛む部位を刺激するとつらいので直接的に指圧をするのではなく、ツボの遠隔作用を活用します」

腕、尾骨、頭にあるツボで痔をケア

(1)ツボ・孔最(こうさい)を刺激する

「孔最」は腕にあるツボで、「孔」は穴、「最」には最高、最も、最初、集まるなどの意味があり、最も症状の出やすい場所に位置するツボを表します。座りっぱなしによるうっ血した痔や、出血の多い痔の緩和に働きかけます。また、咳(せき)やのどの痛み、鼻づまり、頭痛などの風邪の症状や肘の痛み、腕の冷えを改善するように作用します。

<ツボ「孔最」の位置>

孔最330

肘(ひじ)を曲げたときにできる横ジワから手首の横ジワに向かって、およそ、おや指の幅3本分ほど移動したところ。わかりにくければ、その周辺を押してイタ気持ちいい場所を探してください。左右にあります。

<刺激法>
腕をつかむようにして持って、おや指でひと押し5~10秒を5~10回、くり返しましょう。

(2)ツボ・長強(ちょうきょう)を刺激する

痔の特効ツボとして有名で、「長」は字の通りに長い、「強」はかたい、丈夫という意味があり、長くて強い背骨を表しています。痔の痛みだけではなく、下痢や便秘、背中から腰までの痛みなどの緩和にも働きかけます。

入浴時に長強に温かいシャワーをそっと当てるのもよいでしょう。

<ツボ「長強」の位置>

長強330 

尾骨の先端と肛門の真ん中あたりにあります。

<刺激法>
両方の手のひとさし指となか指で、ひと押し3~5秒を3~5回、くり返します。上に押し上げるように指圧しましょう。ただし、痔ができている部分に近いため、刺激をして痛む場合は、ツボ押しは避けて、尾てい骨のあたりを手のひらでそっとさするなどしましょう。

(3)ツボ・百会(ひゃくえ)を刺激する

「百会」は頭のてっぺんにあり、「百」にはたくさんという意味があり、体の働きに関係する多くの道筋が集まり、それらが「会う」ところを意味します。体の多様な症状の改善に働きかける万能ツボとして知られています。痔の緩和、頭痛や頭重感、めまい、不眠の改善にも作用します。

<ツボ「百会」の位置>

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眉間の中心から頭に向かって上がった線と、左の耳の上の端から上がった線が交わる部分にあります。

<刺激法>
頭を抱え込むように両方の手でつかみ、ひとさし指となか指で、ひと押し5~10秒を3~5回くり返しましょう。まっすぐに下へと、体の芯に抜けるように指圧するのがポイントです。

最後に丸尾さんは、痔のツボケアを行うにあたって注意すべき点についてこうアドバイスをします。

「孔最は腕に、百会は頭にあるのでいつでも刺激しやすいでしょう。また、痔のケアとして、長強と百会を刺激する方法は古くから用いられています。

座りっぱなしだけではなく、立ちっぱなしも痔の原因になります。いずれにしろ肛門のあたりが痛くなってきたら痔のサインだと考えて、姿勢を変えたり軽い運動をしたりして肛門のうっ血を避けながら、これらのツボケアを行ってみてください」

聞き手によるまとめ

孔最・長強・百会、どれもおしりから離れていますが、痔のケアに有用だということです。リモートワークでデスクワークが続き、座りっぱなしでいるとおしりが痛くなってくることがあります。このツボケア法であれば、ツボの位置が覚えやすいこともあり、休憩中やふと立ち上がったときにいつでも実践できそうです。痛みを感じる前に試してみてはいかがでしょうか。

(構成・取材・文 藤原 椋/ユンブル)

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