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正直、放っておいてほしい…「みんなで」がしんどい私は不謹慎?【DJあおい】

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【今週のボヤき】

新型コロナウイルス感染拡大の影響で、在宅勤務になって1カ月になりました。粛々と自分の仕事をやって、なるべく外出しないようにして毎日を過ごしています。3日に1回ほど、オンライン会議があるのですが、そのたびに同僚が「こんなときだからこそ、一丸となって頑張りましょう」「みんなで何かできないですかね?」と言ってくるのですが、「うざいな」と思ってしまいます。

思えば、コロナに関係なく、物心がついたころから「みんなで」何かをするのが苦手でした。集団生活は好きではなかったですが、勉強は好きだったので、一人で粛々と勉強したり、好きな本を読んだりして自分なりに楽しく過ごしていました。

今回も自分にできることをやってストレスをためないように自分なりに過ごそうと思うのですが、くだんの同僚がいちいち「絆を深めるためにオンライン雑談しませんか?」とか言ってきてうざいです。雑談なんて友達とするからいいよと思ってしまいます。自粛生活は一人一人でできるものだから、放っておいてほしいのが本音です。でも、このタイミングでこんなことを言ったら不謹慎って言われるのでしょうか?

居心地が悪いのは全体主義の空気を感じ取っているから?

都市部ではもう1カ月ほど緊急事態宣言発令下で自粛生活をしているわけですが、それほどストレスもなくすんなり適応できた人と、1カ月たっても全く適応できない人がいますよね。

適応できた人はウイルスまん延以前の全体主義にストレスを感じていた人が多く、今の自粛生活になかなか適応できない人は全体主義に適応できていた人に多いんですよ。

自粛生活は基本的に「個」で行うものですから、今の時代は求められる能力がひっくり返ったということですね。

義務教育は全体主義に洗脳させる機関でもありますから、多くの人が全体主義に適応しているわけですが、中には最後まで全体主義に適応できなかった落ちこぼれの個人主義の人も少なからずいるわけで、皮肉にもその落ちこぼれの個人主義の人たちが今の時代にマッチしているというわけです。

でも数でいったら圧倒的に全体主義者が多いじゃないですか、我々個人主義の陰の民なんてしょせんマイノリティな存在じゃないですか。

陰の民が全体主義に疲れてネットに癒やしを求めたように、今度は陽の民が個人主義に疲れ、癒やしを求めてネットに大挙として押し寄せているんですよ。

旧態依然の全体主義文化をそっくりそのままネットにお引越し、陽の民の信仰神であられる芸能人様もネットに降臨して声を高らかに「みんなで一丸となって頑張りましょう」なんて聖歌を歌い出す始末(※陰の民は聖属性でダメージをくらう)。

それに呼応するかのように陽の民は一丸となってネットを根城とし、個の文化だったネットを全体主義文化に変えようとしているのがまさしく「今」なんですよ。

我々陰の民からしてみれば、やっと全体主義が主体の社会からエスケープできたのに、また全体主義に付き合わされるのかよと、天国から地獄へ落とされたような憤りがあることは否めませんよね。

だって我々陰の民はそれでも気を使って全体主義と付き合ってきたじゃないですか。

ストレスを感じながらも笑顔でバーベキューとか参加してきたじゃないですか。

似合わないアウトドアの服装に身を包み、食いたくもない肉を汗だくで焼いて、誰かが連れてきた初対面の酔っ払いに失礼なことを言われても笑って流し、勝ってはいけない接待バドミントンも上手にこなし、足場の悪い川でケツをびしょ濡れにしながら鉄板を洗い、酔っ払って今にもリバースしそうな危険人物を車で送り、それでも笑顔で全体主義にお付き合いしてきたじゃないですか。

それなのになんなんだお前らはと、ちょっとくらいこっちにも気を使えよと、ネットの先住民はオレたちなんだぞと、先住民の文化にも敬意を払えよと、お前らが言う『みんな』にはオレたちは入っていないんだぞと、共存するのはいいけど侵略はするなよと、まぶしいから陽の光をオレに当てるなよと、少しくらいワガママを言ってもバチは当たらないと思うのですがいかがでしょうか?

「みんなで」に注意したほうがいい理由

そもそも「みんなで」という思想って「従わないやつは除外する」という分断の象徴みたいな文化で決して万能ではないんですよね。

仲間意識が仲間外れを生み出してしまうような文化で、盲信するには危険な思想なんです。

その盲信を解くためにも我々陰の民は今こそ声を上げなければなりません。

ネットこそ陽の民も陰の民も共存できるソーシャルキングダムでありますように。

今だからこそ我々陰の民の主張を掲げるときです。

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