池袋対談・第2回

ちょうどいいダサさが気楽? 池袋の魅力について語ってきた

ちょうどいいダサさが気楽? 池袋の魅力について語ってきた

池袋といえば、新宿、渋谷と並ぶ都内屈指のターミナル駅。しかし、歓楽街ということもあってか、なぜか利便性のわりに女性が住むイメージはあまりないのではないでしょうか?

それだけに、池袋を愛してやまないフリーライター・小沢あや(おざわ・あや)さんの「SUUMOタウン」に掲載されたコラム「独身OLだった私にも優しく住みやすい街『池袋』」は話題となりました。

小沢さんと、豊島区「わたしらしく、暮らせるまち。」推進室長・宮田麻子(みやた・あさこ)さんの対談、第2回では池袋の魅力について語り合います。

【第1回】「女性が輝く」ってしんどくない?

池袋、過小評価されすぎ問題

小沢:最近、やっと池袋の時代がきた! と思っています。今まで、「ダサい」「ごちゃごちゃしている」というイメージが先行していて、過小評価されていました。

宮田:ネガティブな報道も多かったですしね。池袋の魅力はたくさんあるのに、いまいち伝えきれていなかったんです。最近は、南池袋公園に代表されるような新しい側面や、待機児童ゼロ達成をきっかけに、明るい報道が増えました。うれしいことです。

小沢:そもそも池袋って、まだ絶対的なブランドが確立していないんですよね。渋谷系、新宿系ってあるけど、池袋系っていう言葉もないし。

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宮田:池袋がいろんな顔を持っていることを知らない方が多いですよね。

小沢:乙女ロードにあるようなマンガ・アニメカルチャーはもちろん、東京芸術劇場をはじめとしてクラシックオペラも観られる。寄席だってあります。いろいろな人がそれぞれ楽しめる街なんですけどね。ショッピングも、ハイブランドからファストファッションまで全部そろう。それでいて、適度なダサさがあるから、気楽なんです。

宮田:肩肘張らずに歩けるのはいいですよね。私は、池袋の東側、サンシャインのイメージが強かったですね。

学生の頃、家族で初めてフレンチコースを食べたレストランとか、当時流行していたデザイナーズブランドのお店とか。あとはまだ無印良品が西友のプライベートブランドだった当時、サンシャイン前の西友で無印の文房具やお菓子を買った思い出とか。

西口もおいしいお店もあるし、一歩入ると落ち着いた街並みもある。西口エリアは、小沢さんのほうが私より詳しいかも。

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住むなら池袋+1駅エリアがおすすめ

小沢:私は、池袋が好きすぎて、エリア内で3回引っ越しをしました。アクセス良好で、家賃もコスパがいいし、夜までやっているまつげサロンやネイルサロンがいっぱいあるんです。それも、渋谷新宿より相場が安い! 働くOLにとっては、天国なんです。当日の夜でも、思いつきで予定を入れられますから。

宮田:ライフステージによって、豊島区内で住みかえるのもいいんじゃないかなって思いますね。

小沢:家族をもった今なら、駒込や目白も気になります。

編集部:えっ、駒込とか目白って豊島区なんですか? 文京区じゃないんですか?

小沢:ほら、キレイな部分はみんな文京区だと思っている人がここにもいる(笑)! ごちゃごちゃしている池袋だけが豊島区じゃないんですよ。閑静な住宅街もあります。宮田さんのおすすめエリアはどこですか?

宮田:池袋もいいんだけど、+(プラス)1駅エリア! 雑司が谷、大塚、目白、要町、椎名町あたりがおすすめですね。駅からちょっと歩くと、静かな住環境があります。他のターミナル駅周辺も便利で素敵だけど、やっぱり家賃がとても高いんですよね。池袋エリアは、コスパがいいと思います。

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池袋はおひとりさまに干渉しない心地よい街

小沢:池袋って、「この層に向けてつくっている街です」という空気や、おしゃれ感がないからこそ、誰でも溶け込めるのかなと。多様性があるというか、縦横いろいろな場所から人が交差するからかもしれませんね。

宮田:いい意味で混沌としている街かもしれません。匿名性があるというか。

小沢:池袋って、放っておいてくれるんですよね。吉野家感のカウンター感があるなって。「おひとりさま」であることに遠慮せず、堂々といられる。

宮田:2020年に向けて、再開発も進んでいます。駅周辺の公園の整備や東西をつなぐデッキの設置、演劇・ミュージカルから伝統芸能までさまざまなエンターテイメントが楽しめるホールや、シアター。EVバスも走る予定で、まちを廻り歩いて楽しい要素も。

ただ、新しくリセットされるのでなく、新しいものと古いものが共存し、いろんな人たちがそれぞれのレベルで楽しめる街になればいいですね。

小沢あやさん(左)と宮田麻子さん

小沢あやさん(左)と宮田麻子さん

3回目は、共働き子育てしやすい街1位となった豊島区の子育て政策について伺います。

※第3回は9月5日(水)公開です。

(取材:小沢あや)

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