予防接種はいつ受ける? インフルエンザの疑問を内科医に聞く【2018・19年冬版】

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予防接種はいつ受ける? インフルエンザの疑問を内科医に聞く【2018・19年冬版】

インフルエンザの流行期といえば極寒の冬のイメージですが、内科医で泉岡(いずおか)医院(大阪市都島区)の泉岡利於(いずおか・としお)院長に尋ねると、「2018年はすでに、9月から季節はずれとも言えるインフルエンザが発生しています。同時に、全国各地の学校では学級閉鎖が、また病院や介護施設でも感染する例を耳にしています。いち早く予防を心がける必要があります」ということです。詳しいお話しを聞いてみました。

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11月~12月中旬までに予防接種を受ける

(1) インフルエンザの予防接種は受けたほうがいいですか?

泉岡医師:インフルエンザは、インフルエンザウイルスに感染することで発病しますから、流行する前に受けておきましょう。

原因となるウイルスを無毒化したワクチンを接種して、体内に抵抗力をつくって感染を予防します。完全に感染を抑えるわけではありませんが、ある程度の発病を抑えることが認められています。

また、インフルエンザワクチンの最も大きな働きは、死に至るケースもある肺炎や脳症などの重い合併症にかかることや、重症化を予防することです。

(2) 2018年~19年にかけては、どのようなタイプのインフルエンザが流行しそうですか?

泉岡医師:2018年10月末の時点で、ウイルスが検出されているのはA型です。

インフルエンザウイルスには、A型、B型、C型の3種類が存在し、そのなかで、さらに細かく「株」に分類されます。C型インフルエンザはほとんどの大人が免疫を持っているため感染しにくく、また感染しても症状が軽いためとくに問題になりません。ですから、ワクチンは不要と考えられ、一般的に言われるインフルエンザはA型とB型に限定されています。

毎年のように流行する「株」が変わるので、インフルエンザワクチンは、原則として世界保健機関(WHO)が推奨する株の中から、国立感染症研究所内で流行の予測などをもとに選定されてつくられます。

2018年から19年にかけて使用する日本国内のインフルエンザワクチンは、A型株2種類とB型株2種類、合わせて4株が使用されます。これらの4種類、もしくは混合型のインフルエンザに感染したときに、ワクチンが有用になります。

(3) インフルエンザの予防接種には、無毒化したワクチンが使用されているとのことですが、接種によってインフルエンザにかかることはありませんか?

泉岡医師:ありません。インフルエンザワクチンは「不活化ワクチン」と言って、インフルエンザウイルスの感染性を失わせ、免疫をつくるのに必要な成分を取り出してつくられているからです。

つまり、ウイルスとしての働きはないので、予防接種が原因でインフルエンザを発症することはないのです。

(4) 予防接種はいつ受ければいいですか?

泉岡医師:予防接種を受けてからインフルエンザに対する抵抗力がつくまでに約2週間かかります。また、その効果が十分に持続する期間は約5ヵ月間とされています。

インフルエンザの流行は、例年11月下旬~12月上旬ごろに始まり、翌年の1~3月ごろにピークを迎え、4~5月にかけて減少します。ですから、毎年、11月からインフルエンザが流行する前の12月中旬までに接種するのが望ましくなります。

12月になると忙しくて接種をしそびれる人は多いので、11月中にしておくとよいでしょう。年末年始に人混みに出ると感染する確率は高まりますから、そのころまでに抵抗力がつくようにタイミングを見はかりましょう。

ただし、春までインフルエンザの流行は続くので、年が明けた1月以降でも接種するようにしてください。

(5) インフルエンザの予防接種で副反応はありますか?

泉岡医師:接種した部位に赤みが出る、腫(は)れる、痛みがある、また、発熱や全身のだるさなどが起こるケースもありますが、通常は2~3日でおさまります。

(6) 予防接種後、すぐにインフルエンザにかかったことがあります。どうしてですか?

泉岡医師:インフルエンザウイルスの潜伏期間は1~2日で、抵抗力がつくまでに接種後2週間程度かかります。この潜伏期間から抵抗力がつくまでの間に感染すると、発病する可能性は高まります。

(7) 予防接種を受けた日は、飲み会に参加したり、お風呂に入ったりしても問題はありませんか?

泉岡医師:飲食や運転など、普段どおりの生活を送って支障はありませんが、激しい運動や大量の飲酒は避けましょう。

またお風呂については、「さっとシャワーを浴びる程度にしたほうがいいですか?」と聞かれることがありますが、入浴してもかまいません。ただし、体を洗うときに、注射した場所を強くこすらないように気をつけてください。

流行する前に予防接種を受けよう

インフルエンザを予防するためには、流行する前、秋から初冬に予防接種を受けることが望ましいということです。接種してから抵抗力がつくまでに2週間ほどかかることを逆算して検討したいものです。

(取材・文 岩田なつき/ユンブル)

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