避難勧告で避難したシニア女性は14.9%【40歳〜79歳の女性に聞いた防災意識】

避難勧告で避難したシニア女性は14.9%【40歳〜79歳の女性に聞いた防災意識】

東日本大震災から9年。この間にも全国各地で地震や大雨などによる災害が発生しました。離れて暮らす家族のことが心配になった人も少なくないのでは——?

このたびシニア女性誌の「ハルメク」を発行する株式会社ハルメクは、40~79歳のシニア女性600人を対象に「防災意識と実態」に関するwebアンケート調査を実施。調査の結果「防災意識が高い」と自覚するシニア女性は、2割に満たなかったことがわかりました。

防災に対する意識

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まず、「防災に対する意識」について聞いてみると、「高い方だと思う」(2.1%)、「やや高い方だと思う」(16.5%)で「高い」と感じている人は全体の18.6%(112人)でした。

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防災意識が「高い」「やや高い」と回答した112人に「防災意識が高まったきっかけ」について聞いてみると、「2011年3月 東日本大震災」が55.3%、「1995年1月 阪神・淡路大震災」が27.7%という結果に。

■阪神・淡路大震災から
寒い時期の被害であったことや、倒壊した建物と火事を見て防災意識が高まった(65歳、北海道)

被害はなかったが揺れが長く激しく非常に怖かった。地震発生時、子供に覆いかぶさる今年かできなかった(66歳、大阪府)

■東日本大震災から
東京にもいつかは大地震がやってくるということが実感としてとらえられた(72歳、東京都)

停電対策をするようになった(44歳、秋田県)

避難場所を確認した(67歳、宮城県)

(同調査のフリーコメントより抜粋)

避難勧告が出た際に避難した人は14.9%

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平成以降、住んでいる地域に「避難勧告が出た経験がある」と回答した141人に、「避難勧告が出た際に実際避難したかどうか」聞いたところ、「避難した」はわずか14.9%という結果となりました。

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避難しなかった理由について聞くと、「避難するほうが危険だと思った」(47.5%)が最多となり、「自分の家や自分自身は安全だと判断した」(40.8%)、「近所で誰も避難していなかった」(27.5%)と続きました。

災害時に他の人より劣っていると思うこと

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「災害時に他の人より劣っている点があると感じるか」聞いたところ、全体の64.2%が「災害時に他の人よりも劣っていると感じる点がある」と回答。年代が上がるにつれて、「劣っている点はない」と回答している人が増えていました。

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劣っていると感じる点TOP3には「健康・体力」(47.0%)、「助け合いができる人の存在」(44.1%)、「金銭面」(43.8%)があがりました。

現在の備えについて

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現在備えていることについて聞きました。第1位は「食料や防災用品の備蓄」(48.5%)、第2位「避難場所の確認」(32.8%)、第3位「家族との連絡手段の確認」(32.5%)が上位に入りました。また、何らかの備えを行っている人の割合は40代62.7%、50代 75.3%、60代 78%、70代 84.7%と、世代が上がるほど多い傾向が見られました。

緊急時ほど、正しい情報を

これらの調査を受けて、「ハルメク 生きかた上手研究所」所長で、主に年間約1000人の50歳以上のシニア女性を対象にインタビューや取材を行う、梅津 順江(うめづ ゆきえ)さんが見解を述べました。

梅津さん

梅津さん

「新型コロナウイルスの感染拡大に関連したデマから、トイレットペーパーなどの生活必需品の品切れが続いています。誤った情報と冷静な行動が呼びかけられる中でも人々の不安に歯止めがかからない現状。東日本大震災、昨年の台風19号の直後にも発生した「買占め」問題。年配層が経験したオイルショック然り。人は同じことを繰り返しています。では、なぜ災害時に品不足の不安が増大し、備蓄意識が異常なまでに高まるのでしょうか。

生きかた上手研究所では、感染拡大の報道が出始め、外出の自粛や休校などの報道がでる前(2月上旬)に、40~79歳の女性600名を対象に『防災意識と実態』を行いました。

シニア女性は災害というテーマにおいて、矛盾する不協和や葛藤がおこってしまうということが今回の調査から明らかになりました。『災害時に弱者となってしまう不安を持ち、備蓄意識も高い。その一方で、防災への意識が高いと自覚しているシニアは2割で、避難にも消極的である』というちぐはぐな結果。自身との中で、相反する『不安』と『尊厳(自信)』とを同時に抱えてしまうために起きてしまう現象なのでしょう。この不協和を少しでも和らげるべく、緊急時ほど信じられる正しい情報提供が必要となります。

なお、避難所を経験したシニア女性から『不衛生』『寒い・狭い』『人がいてストレス』『自由がない』という不満のコメントが目立ちました。高齢者も安心して過ごせる避難所生活の工夫や取り組みがあれば、避難へのハードルは下がるのかもしれません」

【調査概要】
調査の方法:webアンケート方式
調査の対象:40~79歳の女性
有効回答数:600名
調査実施日:2020年2月7日~10日
調査主体:(株)ハルメクホールディングス 生きかた上手研究所
本記事の調査結果、専門家の見解の出典は「ハルメク 生きかた上手研究所調べ」です。

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