現代社会に於いて、(一部のファッショニスタを例外とすると)男性に比べて女性は、断然、ファッションについて、考えたり触れたりする機会が多い場所にいます。現に女性が美容室で暇つぶしに、と出される多くの読み物がファッション誌である一方で、床屋やサラリーマンの男性を主なターゲットに置いた飲食店に置かれているのは、漫画雑誌やコンビニの廉価版コミックスがほとんどです。
また、女性が、あまりに場にそぐわない格好をしていると『なんだかおかしな人』だと敬遠されたり『身だしなみのなっていない人』として、誹られることもあるのに比べ、男性は、清潔であれば許される側面があります(むしろ、既婚者の場合は、夫の無頓着は妻の怠惰とされる場合さえもあります)。
このように『オシャレ』は女性にとっては、ある意味で必修科目といえるでしょう。しかし、多くの男性にとっては、選択科目でしかありません。したがって、女性誌の先導する流行アイテムは、男性からして、皆目、理解不能なものである場合も……。
というわけで、『モテ』を放棄した『女の自己主張』はどこまで許容されるのか? そのぶっちゃけを、30代独身男性に尋ねて見るという本企画。第2回はファッション編です。
評判が悪いと噂のレギンスは意外に健闘
アラサーにとって、夏場は悩ましい足元問題。パンストは暑いし、レギンスは男性からの評判が悪いとの噂を度々耳にします。かといってニーハイでは若作りすぎるし、生足は非常識と言われてしまいそうで怖い……というわけでアラサー男性の声を聞いてみました。
「レギンスは、うーん、行く場所に寄る。高い飯屋に行くなら無理な気がするけどディズニーランドとかならいいんじゃないかな。ニーハイも、似合ってればオッケー。でも『この人、オバちゃんだな』って認識してる人が履いていたら、さすがに注意する」(36歳・IT)
「レギンス? むしろ好きかな。だって、レギンス履くってことは、少なくともスカートかショートパンツで脚を出してるってことでしょ。いいよね」(38歳・流通)
と、女性の間では『男性ウケが悪い』とされてるレギンスが意外な健闘を見せています。しかし、一方で――。
「生足とパンストとレギンス、それぞれの良さがあるけど、男が一番好きなのは、ガーターだと思う」(39歳・デザイナー)
「なんと言っても、ベストは編みタイツでしょ」(38歳・自営業)
と、流行など関係なしに『セクシーさ』を全面に押し出したフットウェアを望む声も。結局のところ、男性が望むのは“オシャレ”ではなく、“お色気”のようです……。
アラサーのリボンはNG
続いては、ここ数年ですっかり定番化、今年もまだまだ旬のアイテムとして女性誌の誌面を飾っているリボンカチューシャ。男性の好きな“お色気”とは正反対にあるこのガーリーアイテムはというと――。
「絶対にない、無理」(35歳・企画制作)
「アラサーじゃなくても頭にリボンは好きじゃない。っていうか、そもそも、なんで女の人ってリボンが好きなの?」(31歳・飲食)
「さすがにアラサーだとリボンはないかなぁ……まぁ、頭のてっぺんや顔回りにつけるんじゃなく、頭の後ろの結った根元につけてるんならいいと思う」(37歳・派遣)
と、ほぼ全否定。うっすらと予想していたものの、まだ乙女心を捨てきれていない女性には、なかなか厳しい結果に。
女心をくすぐるチャームは「子供っぽい」
これはどうやら鞄につけるチャームも同様らしく、
「ないなー、そういうのって10代が付けるものでしょ、子供っぽいよ。30代には落ち着きが欲しい」(34歳・営業)
「元のデザインを尊重してもらいたい派なので、鞄に無駄なものはつけて欲しくない」(36歳・流通)
「チャーム? ああ、あの鞄につけるキーホルダーですか。別にどうでもいいっちゃ、いいけど、ゴテゴテつける意味はわからないんですね」(39歳・企画)
と、女心をくすぐるチャームも、男性陣にはまったく理解ができないようです。が、一方で
「痛くてもいいですよ! 自分の思う通りのファッションをして欲しい。頑張ってるな、というところは評価できるので、戦ってください!」(39歳・ゲーム会社)
という心強い声もあるにはあったので、もしも、貴女が一生ガーリーを貫くつもりなら、こうした理解者を探して恋人にするのがいいかもしれません。
というわけで結論としては、やはり男性は色気に弱い、そしてガ―リーは理解不能、という結果に。やはり男性は女性に比べてシンプルで単純な生物なようです……。