最近、女子会に参加する「女子会男子」という言葉をよく見かけるようになった。女子会男子とは、女子会に黒一点で参加する男子のことで、男子が入ることで女性側は会話がどぎつくなりすぎるのを和らげる効果があり、また男性側は、普段とは違う世界を知れるし、もともと男子同士のコミュニケーションが苦手な場合は、女子会のノリのほうが落ち着くなどといったことがあるようだ。
しかし、実際には、「女子の会話の毒気を抜く」ために参加する男子以外にも、さまざまなパターンが存在するという。
「華やぎのあるゲスト」「アドバイスをくれる年上」「気づいたら男子が一人混じっていた」
例えば、編集をしているAさん(36歳)は、「よく女芸人が女子会をしているときに、普段はあまりフランクに話せない男性芸人を呼ぶなんて話がありますよね。それと似た感じで、女子のメンバーは普段遊んでいる仲間なんですけど、共通の知人でもっと話したい男子をゲスト的に呼んで、華やぎを求めるということもあります」と語る。
ほかにも、「仕事や恋愛の悩みがある迷える女子で女子会をやっていて、そこに年上で、こっちが傷つかないように、でも明確なアドバイスをくれる40代後半の男性を呼んで、定期的に女子会を催してます。いつもアドバイスに来てもらうのは申し訳ないんですが、バブル世代なので、割り勘で、女子とワイワイやることを楽しんでくれてるみたいです」(29歳・映画宣伝)
また、逆にまったく男性として意識していない人を呼ぶ場合もある。「たまたま仲のいい人を誘ってご飯会を催したら、気づいたら男子が一人混じっていたということも多いですね。男子と意識してなかったから、居酒屋の予約を女子会プランでとっていて、実際にお店の人に指摘されて初めて気づいたこともありました」(29歳・ライター)ということもあるそうだ。
男だから、女だからとあまり意識しない女子会男子は、けっこうモテる
参加している男子はどういう気持ちなのだろうか。
「そもそも女子会に参加することにメリットを考えたり、下心がある人は、あんまり向かないんじゃないでしょうか。でも、女子を前にして変に意識したりしない女子会男子は、けっこうモテる人が多いんです。女子だからって意識してないから、普段から女子とすぐに仲良くなれるし、女子会に参加してることで女子の素顔もわりと知っていて、女子に過度の幻想を抱かないから、女子にキモいとは言われないですね」(32歳・広告)
また、女子会自体を否定する風潮に意義を申し立てる女性もいる。
「男だけで飲み会をしても女子の悪口をいっているとは、勘ぐりませんよね。なぜか女性だけで集まると、よからぬことが行われていると考えられるのはうんざりです。女子会だっていろいろあって、本当に気の合う仲間でまったりおいしいものを食べたいから集まってたりするのに。そこに男子が入るということは、ただ気が合うというだけで、上下関係もないし、ましてやおごってもらったりなんてことはありません」(27歳・営業)
彼女のコメントは、Twitterで、「女子会男子は会費を多く払って参加しているのではないか」というコメントを受けてのものである。あるまとめサイトでは、「まるで奴隷!?」と煽られていた女子会男子だが、その実態は、男だから、女だからとあまり意識をせず、フラットにその場を楽しんでいるというのが本当のようだ。
(芦沢芳子)