お盆休み、海外旅行へ出かける人も多いと思いますが、帰国後、早く仕事に復帰しなければいけないのに、やっかいな時差ボケに悩まされる人も少なくないでしょう。イギリスのウェブメディア「Mail Online」で「簡単に時差ボケを解消する9つの方法」を取り上げていたので、紹介します。
食事の内容で早く解消することも可能
時差ボケは、時差が5時間以上の旅行する場合に一般的によく起こりますが、敏感な人は、わずか2時間差の国に行ってもなるそうです。また、東側に旅行するほうが大変です。いつもより遅く寝ることに比べて、早く寝るほうがはるかに難しいからです。
山口大学の研究チームによると、私達が食べるときに放出されるホルモン、インスリンは体内時計を同期する役割を果たしているそうです。 インスリンのレベルを上げると、肝臓の体内時計を遅らせ、脳内の時計に影響を与え、早く眠りに落ちるのを助けると考えられています。
目的地に到達して眠りたいのであれば、インスリンの大量の放出を引き起こすようなパスタや米などの炭水化物が豊富な食品を食べるとよく、長く起きていたいのであれば、インスリン放出の少ない、ベーコンや卵などのタンパク質または脂肪をとるとよいそうです。
時差ボケの解消には、ほかにもこんな方法があります。
旅行前に睡眠パターンを変える
旅行前または最中に体内時計を調整すると、より迅速に時差ボケを解消できるのだとか。東へ旅行する場合は、2、3日前から徐々に就寝と起床の時間を早め、西へ旅行する場合は遅らせればよいそうです。
また、飛行機に搭乗したら、時計を現地時間に設定し、それに応じて眠ったり起きたりするのも効果的。サッカーのワールドカップ日本代表チームも取り入れていたという、レモンを食べるのもいいようです。
12時間断食
ハーバード大学の研究によると、目的地に到着する前に12〜16時間絶食(水は飲んでOK)すると体内時計がゼロにリセットされるそうです。
午前10時前に到着した場合、なるべく着陸してからすぐに、タンパク質の多い軽めの朝食を食べると、一日、目覚めた状態が維持できるのだとか。昼食後に到着した場合は、午後4時に炭水化物ベースの食事をし、翌日午前8時の朝食まで食べないのがよいそうです。
ピクノジェノールを飲む
イタリア・ダヌンツィオ大学の研究者は、身体や脳のむくみから起こる疲労感や頭痛が、時差ボケを悪化させると述べています。松の樹皮をベースにしたサプリメント「ピクノジェノール」は、脳への血液循環を改善するとされ、時差ぼけの症状を50パーセント軽減することができるそうです。フライトの2日前から、ピクノジェノール50mgを1日3回、7日間試してみるのがいいようです。
午前中に博物館を訪問
英国オックスフォード大学の博士によると、西へ旅する場合、午前中は博物館、午後には公園に行くのがおすすめだとか。東への旅の場合、反対に、午前中は公園、午後に博物館ですね。
身体のリズムを整えるには光が最も重要。西に行くときは、午前中に明るい光を避け、午後に光を浴びるのがいいそうです。
1日目は4時間睡眠
目的地の国に到着した最初の夜は少なくとも4時間の睡眠を確保することを心がけましょう。次の夜、一晩中眠るために、徹夜しようとしないでください。
緑色の眼鏡を着用する
オーストラリアのフリンダース大学によって緑色の眼鏡が開発されました。緑色の光はメラトニンを抑制するため、体内時計を早めたり、遅らせたりするために最も効果的な波長の1つなのだそうです。疲れを解消したい日に30〜60分着用するのだとか。
適切な航空機を選ぶ
ボーイングのドリームライナーやエアバスA380などの新しい航空機は、時差ボケを減らすよう設計されています。圧力を低いレベルに維持し、空気中の酸素が増加することから、血中および脳内の酸素が増加し、時差ボケの症状を悪化させる疲労や頭痛を減らします。
旅行先を体内時計に合った方面にする
午前中に元気な人は、より早く起きたり寝たりする必要のある東への旅行に有利。逆に夜、元気な人は、その日が効果的に延長されるように、西への旅行がうまくいくのだそうです。
いかがでしょうか。意外に簡単な方法で時差ボケが解消できそうです。これを参考に、楽しい旅がより充実したものになるといいですね。
(編集部)