「仕事も子育ても両立したい」そんな働く女性の欲張りな願いを実現させているワーキングマザー、株式会社ACT3代表取締役の堂薗稚子さん。先日、著書『「元・リクルート最強の母」の仕事も家庭も100%の働き方』を上梓した堂薗さんが7月24日、ハイキャリア女性に特化した会員制転職サイト LiB主催のイベントに登壇。働く女性が直面する悩みをテーマにしたトークセッションで、後輩の20代30代女性たちにアドバイスを送りました。
働く女性が直面する「自分自身」、「会社」、「結婚・パートナー」、「家族・親」という4つの不安について話が進められましたが、その中で、働く女性が参考にしたい堂薗さんの言葉をピックアップしてみました。
自分自身
・仕事にやりがいが感じられない
やりがいというのは毎日の仕事の中で感じるものではなく、振り向いたときにこれか、という感じのもの。無理にやりがいを感じようとせず、目の前の仕事を選ばずに楽しんでやってほしい
・今のような働き方で仕事も子育ても両立できるのか不安
両立はできます! 生産性を2倍にすれば両方楽しんでやれるようになります。生産性を上げるには、時間を守ることを徹底すること。時間を無駄にしない。遅刻しちゃダメです
・自信をつけるにはどうしたらいいですか
女性は男性と違って自信を持てない生き物なんだって思ったほうがいい。自分の仕事がどんな役になっているか、ちゃんと言葉にするといいです。年をとれば自信は持てるようになります
・ロールモデルにした人は?
いないです。“ロールモデル”という言葉はあまり好きじゃない。今日のような話をすると、『堂薗さんだからできるんだ』『堂薗さんみたいになりたいわけじゃない』とよく言われます。女っていうのは欲深いので、素敵な人を見ると腹が立つ。全部認めるのは難しいんですね。だから分野ごとに小分けしたロールモデルを見つけるといいと思います。後輩でも男子でも真似できる人がいると思うと気が楽になりますよ
会社
・上司とそりが合わない
女性は上司に父を求める人が多いのですが、人格的に素晴らしい人なんていない。上司も人なので、うまく巻き込んで
・ずっと同じ会社で働き続けるべきでしょうか
長く勤めている人を見てください。偉くなっているでしょう。責任があるから辞められないんです。長く勤められるなら勤めて。転職だけがステップアップじゃないと思います
結婚・パートナー
・どのタイミングで結婚して子供を産むべきでしょうか
『若い時に産んでおくべきですか』とよく聞かれるんですが、私は40歳で第二子を産みました。(若いうちに産むのも年をとってから産むのも)どっちも一長一短あります。結婚したいと思う人がいたら素直にしたらいい。ただ、年をとると妊娠率がどんどん下がって母子ともに厳しい状況になるので、あまり待ちすぎるとそれなりの覚悟も必要です
・結婚しても仕事を続けたいのですが、相手と分かり合うべきことは?
自分のことを応援してくれて、相手のことも応援できる。分かり合うというより、尊重し合える関係が大事
・家事や育児を女性だけが負担できるのでしょうか
男性に家事をやらせようと思っても子供と一緒でできないんです。だから、家を一緒に運営していくつもりで。男の人は他人から褒められると喜ぶので、人と話すときに旦那を褒める。戦略的にいきましょう
・産休・育休中に社会から取り残されるんじゃないか不安です
笑っちゃうくらいその通りになります。でも、育休は生き物としての自分を成長させられるチャンス
家族・親
・親から「早く結婚して家に入れ」と言われます
気にしないこと。親にとっては心配なのであれこれ言ってしまうんです。いつか必ず分かり合えると思って、もう少し肩の力を抜いて話し合うことですね
・子どもと接する時間が短いです
へこまないこと。できていないことを数えるより、一緒にいる時間を楽しむようにしましょう。働くお母さんを子供は自慢に思っているはず。完璧なワーキングママはいないと思います
イベントの最後に堂薗さんは、「あれもこれもあきらめない生き方は絶対あります。欲望を高く持って、ライフイベントを乗り越えてほしいなと思います」と締めくくりました。
(編集部)