ある女性の政治家が、「いざというときに真っ赤なスーツを着て挑む」とコメントしているのをテレビでみたことがある。赤というのはそれだけ特別な色だということだろう。
また「赤い色」と「女性」の結びつきは強いようにも思える。口紅、マニキュア、下着と、特に真っ赤な場合は卑猥なイメージも漂う。
近年、この赤がやはり男性にも特別に作用しているという研究結果がEuropean Journal of Psychologyに発表された。
男性たちは赤い服を着た女性の近くに座りたい
実験を行ったアメリカのロチェスター大学によると、男子学生たちに赤、緑、青色の服を着た女子学生(全て同じ女性)の写真を見せてコメント&質問を求めた結果、赤い服を着た女性の写真を見た男性たちは共通して「性的な質問をする傾向が多い」というのだ。それだけでなく、男性たちはその赤い服を着た女性の近くに座りたいという欲求があることも分かっている。
赤い服を着た女性には「どんなデートが好きですか?」というような彼女と会うことを想定した質問が多く、一方で、青の服を着た女性には「専攻は何ですか?」という冷静な質問が多くみられた。
赤だけでなく赤に近いピンクも劣らず効果が現れる
研究結果が発表された論文の筆頭著者であるアンドリュー・エリオット教授はこう語る。
「この研究から『男性は、赤い服を着たり、赤い背景にいる女性をよりセクシーに感じる』ということがいえる。つまり、赤い色は『性欲を促す色』なのだ」
この研究で使われた赤が他の色と違って、特別明るい赤ということではないらしい。他の青、緑などの色も同じく明るい色を使っていたという。
エリオット教授はこう付け加える。
「赤い色が特別人間の注意を引く色だということは証明されていない。以前実施した別の研究(IQテストに異なる色の表紙をつけ、その結果を色別に調査した)によると、赤いカバーのテストを受けた人の結果が悪いという結果もあるほどなのだ」
ただ、赤色が男性を引きつける色であることは間違いない。なお、赤だけでなく赤色に近いピンクも劣らず効果が現れるらしい。
筆者も自分には赤が一番似合うと密かに思っていたのだが、赤は男性だけでなく女性自身をも引きつける効果があるのかもしれない。毎日赤色の服ばかりというのは勘違いされそうだが、いざというデートの時はぜひ、赤で。