仕事と恋愛、キャリアとプライベート、有能さと可愛げ……女性が日々求められる、あるいは自分に求めてしまうさまざまな両立。理想の自分になるためにがんばってはいるけれど、時々しんどくなってしまうことも。
今回、ウートピでは、そんな悩ましい両立について、改めて問い直してみるキャンペーンを始めました。その両立は貴女の人生に本当に必要なものなの? 貴女が幸せになれる両立ってどんなカタチ? 一度、一緒に考えてみませんか?
仕事と恋愛……。
もちろん、うまく両立することが理想だけれど、自分も相手も忙しかったり、将来のキャリア像がうまく噛み合わなかったりでなかなかうまくいかない……。
オトナになっても、いや、オトナになったからこそ、難しい仕事と恋愛の両立。今回、ウートピ編集部では、「仕事と恋愛」に悩んでいるオトナ女子3人を集めて座談会を開催しました。
自分もキャリアを諦めたくない。もちろん相手にとっても仕事は大事。そんなオトナ女子の「理想の相手」をめぐる葛藤とは?
前回に引き続き、参加してくださったのはこの3人。
日比谷さん(仮名):客室乗務員(26歳)/交際1年だった外資系銀行勤務の年上の彼氏と最近破局。
霞ヶ関さん(仮名):医療関係者(28歳)/約7年間付き合った彼氏が家業を継ぐため破局。
広尾さん(仮名):文系総合職(31歳)/4年付き合った彼氏と結婚するために仕事を一度辞めたが、彼氏の浮気が発覚し、婚約破棄。
第1回:「家も仕事も結婚もすべて失った」オトナ女子が恋人と別れた理由
理想のタイプは「尊敬できる人」
——前回は、みなさんが彼と別れた理由について伺いました。今回はみなさんの「理想のタイプ」について聞かせてください。
単刀直入に聞きます。まず広尾さんの理想のタイプは? 広尾さんは27歳にして相手の浮気が原因で婚約破棄……。しかも「主婦になって好きなことやりなよ」という彼の言葉を信じて仕事まで辞めてしまったという過去が。
ツライ恋愛を経験し、今現在の「理想のタイプ」は?
広尾:んんー……同じ土俵に乗りつつも、浮気しない人?(笑)。ちゃんと対等でいられて、誠実な人がいいなぁ。
日比谷:一度浮気されるとねぇ……。しかも婚約までしてたのにねぇ。
——日比谷さんの理想のタイプは?
日比谷:「尊敬できる人」かなぁ。前回話した外銀の彼は、何でも器用にこなしちゃう人で、何事もトコトン極めちゃう人だった。料理もめちゃくちゃデキて、出汁の取り方とか細かいことも超いろいろ知ってた。私は何事にもこだわりのないタイプだから、「スゴいな」って感心しちゃうんだよね。
——凝り性で極められる人を尊敬しちゃうんですね。
日比谷:しちゃう。やっぱ自分にないところを持ってる相手のことは、尊敬しちゃうんだよね。例えば、彼は昔から格闘技をやっていたから、カラダのこともめちゃくちゃ詳しくて。私がジムで運動しすぎてカラダを痛めたりすると、「ちょっと見せて?」って言って治してくれた。
霞ヶ関:でもさ、その彼、カラダ鍛えてたのに日光に弱いんでしょ?(笑)
日比谷:激弱!(笑)。外にもあんまり出かけないから、浮気の心配はなくて安心感はあったけど、とにかくすっごく神経質な人だった。精神的にも弱かったし。だから、トコトン細かいところまで極められるんだろうけど……。
——ぶっちゃけ、「極める人」って尊敬できるけど、一緒にいるとしんどくないですか?
日比谷:めちゃくちゃしんどかった! イライラすることもいっぱいあった! ワガママだし、超子どもっぽいし、いつも自分優先だし。でも、なんだかんだ尊敬できるからすべて許せちゃった。
でも、実際にはかなり気を遣ってたなあ。言いたいことを言わずに我慢してたし、どう伝えたらケンカにならずに済むかなってよく考えてた。今考えると、私なりに神経をすり減らしてたのかも。
——「理想のタイプ」を追い求めてしまうけど、結局うまくいかない。それ、ホントあるあるですね……。
日比谷:そうそう。私、「忙しい人」が好きなんですよ。外資金融の彼もまさにそうだけど、あとは経営者とか、とにかくバリバリ働いてる人。そういう人っていろんな知識が豊富で尊敬できる。
「コミュ力高い人」はあり?なし?
——霞ヶ関さんはいかがですか? 7年付き合った彼と別れてから恋愛は?
霞ヶ関:今は彼氏いますよ。
広尾:どんな人なのー?♡
霞ヶ関:今の彼は、七変化する人。
全員:七変化する人?(笑)
霞ヶ関:聞き上手ってことかな(笑)。年齢は1つ上で、自分でコンサルの会社を経営してることもあって、コミュ力が高い。人のことをちゃんと見てる。「七変化」っていうのは、要は相手に合わせてコミュニケーションを自由自在にとれる人ってことかな。
日比谷:えー! コミュ力高い人って怖くない!?
——なんで?(笑)
日比谷:だってコミュ力高い人って、遊んでるイメージ(笑)。実は私の姉がモデルをやっていて「もっと世の中の男を見たほうがいい!」って言われて、10代の頃からパーティー的なお食事会に連れ回されてたんです。
全員:え。(10代の頃からお食事会って。)
日比谷:そういう場所にいる男性って、ほぼ全員コミュ力高くて。彼女や奥さんがいてもいつも女の子と遊んでるギラギラしてきた人たちばっかり。で、私の中で「コミュ力高い人=遊んでる人」という等式ができあがった(笑)。
その結果、元カレは全員「コミュ力激低い人」を選ぶことに。地味で土日も絶対家にいて、「友達いるのかな?」ってちょっと心配になるようなタイプ。
——日比谷さんはそのほうが安心だったんですか?
日比谷:そう、安心。でも日光に当たれない人だったけどね。
全員:それな(笑)。
霞ヶ関:私は今、本業のかたわら医療の世界で病気の子どもをサポートする社会活動もやっていて。その時に医療以外の知識も必要になってくるんだよね。そこを支えてくれているのが今の彼。
——めっちゃ理想的!
霞ヶ関:彼も本業やりながらNPOの仕事もしていて、知識と人脈が豊富なんです。私がやってる活動に必要な人材もよく紹介してくれるんですが、人選がめちゃくちゃ適切。おかげさまで話がすごくスムーズにいくし、変なストレスもなく仕事を進められるから、超助かってます。
——何だそれ!!! 自分のやりたいことと彼の専門知識がうまく噛み合って支えてもらえるなんて……。羨ましすぎますなぁ。
霞ヶ関:ただ知識や人脈がたくさんあるからじゃなくて、普段から私のことをよく理解してくれているからこそ、的確な人を紹介してくれるんだと思う。だから結局、彼の「人を見る目」に惚れてるのかも。
——はーー。7年付き合った彼との破局を経て、今一緒にいる彼は、仕事面でもプライベート面でも支えあっていける人なんですね。ってサイコーかよ!
みんなマメなタイプが好き
——なるほどなぁ。ちなみに、27歳にして婚約破棄を経験した広尾さんは、「浮気しない人」の他に理想のタイプとかないんですか?
広尾:とにかく妥協しない! 妥協しまくって痛い目をみたから。
——ほぅ。譲れない条件は?(笑)
広尾:んー……連絡はマメな人がいいなー。基本今まで付き合った人はみんなマメだったし。連絡こないと嫌かなぁ。
……マメな男にろくな男はいない気もするが(笑)。
日比谷:私もマメな人がいいなー!
霞ヶ関:私もわりと今の彼とはマメに連絡とってるかな。
広尾:連絡こないと、「え?」って思う。でも私は大雑把だし、会うのは2週間に1回でいいってタイプなんだよね。だから、「忠犬ハチ公」みたいなタイプがいい。私に合わせてくれる人♡(笑)
全員:「忠犬ハチ公」か。
——広尾さん、マイペースだなぁ(笑)。でも、結局みなさん「マメなタイプ」が好きなんですねぇ。やっと共通点が見えてきました(笑)。確かに、お仕事が忙しくてなかなか会う時間がないからこそ、連絡はマメがいい……っていうタイプの女性は多いのかもしれませんねぇ。
共感力のない「俺理論タイプ」はムリ
広尾:あ、あと譲れないのは、「共感力がある人」! 今までは「奇人変人俺万歳! 理解していただかなくて結構です!」ってタイプばっかりだったから。
——うん、ちょっとよくわからないっていうか、詳しくお願いします。
広尾:うーん、例えば、煮豆男がいたな。私の気が回らない部分を指摘したかったんだと思うんだけどさ?
ある日、「高校の頃ってさ、母親に弁当作ってもらったじゃん? たまにさ、苦手な食べ物が入ってたりするわけ。例えば、俺、煮豆が苦手なんだよね。煮豆って箸でつかみづらくてナンセンスだし。でもいちいち煮豆に言及して“入れないで”って伝えるのは男としてダサいから、何も言わずに残して伝えるタイプ。だから広尾ちゃんもそういう部分を察して欲しい」って言われて。
全員:え。
広尾:そう、意味不明すぎでしょ。さすがに無理〜ってなって別れたわ(笑)。私が付き合ってきたのはホントにそんな変人ばっかりだった……。だから次は平和に日常を楽しめる人がいいな。休日にごはん作って、「彼:美味しいね♡」「広尾:うん♡」っていうのをやりたい。ってか普通に生きたい。
——共感力がないと、ごはんを一緒に食べて「美味しいね♡」「うん♡」すらもハードルが高いのか……。いくら仕事ができて頭がよくても、それはツラい。
広尾:共感力のない人といると、何気ない日常すら拷問になるんですよ。例えば、オレガノ男もいたな。私は向かい合ってごはんをモグモグするだけの、幸せな時間を過ごしたいのに、私が作った料理をひと口食べた彼が「オレガノ、入れた?」って聞いてきて……。
——「美味しいね♡」じゃなくて「オレガノ、入れた?」か……。
(確実に共感力はないな。)
広尾:で、摘んでくるんですよ、オレガノを!!! ベランダでやってるハーブ畑から!!! 家庭菜園でオレガノとかローズマリーとか育ててるの! 彼が!!!
全員:オレガノおおー!!
広尾:オシャレな人だったけど、無理だったわ。
——こだわり派というより、「俺理論」の人と付き合っちゃうことが多かったんですね。
付き合うなら自分と「似たタイプ」or「違うタイプ」?
——では「理想のタイプ」というテーマで最後の質問です! 自分と似ているタイプが好きですか? 違うタイプが好きですか?
日比谷:私はやっぱり自分にないものを求めちゃう、今のところ。
広尾:私の場合は、自分にないものを求めるというか、欲しい、得たい、「こうなりたい!」と思うものを持ってる人に近寄ってる気がするなー。自分に似たタイプには、あんまり興味がない(笑)。
でも、過去のいろんな恋愛で痛い目にもあって、最近は「広尾ちゃんが好きー♡」って言ってくれる人のありがたさに気づいて、発想をシフトさせつつあるかな。結局、私には「自分と似た人」が合うんだよー。性格が反対の人は合わない! 根っこが理解できないとやっぱきついわ(笑)。
霞ヶ関:私は、表面的には似てないけど、根っこは似てる人かなー。
——ほぅ。具体的に言いますと?
霞ヶ関:例えば、今の私は医療の世界で人に寄り添うことを仕事としてる。そして彼はコンサル業を通して人に寄り添おうとしてる。仕事という「表面」は違うけど、根本の考え方はすごく似てる。結局、発想の中身は似てるんです。
7年間付き合った彼と別れた後は、他の人と変化を共にする覚悟がつかなくて。結構フラフラ恋愛していた時期もあったかな。今の彼と出会って、私はやっぱり根本の部分が似てる人を求めてるのかも、と。
——なるほど。結局みなさん、いろいろな恋愛を経験して「自分と似た人」がいいという結論にたどり着きつつあるということでしょうか。深いなぁ。
最終回は、「仕事と恋愛、結局何がツラいんだっけ?」というテーマで聞いていきたいと思います。