今年4月に女性活躍推進法(女性の職業生活における活躍の推進に関する法律)が施行されました。
以降、「男女別の採用における競争倍率が同程度であること」「管理職に占める女性労働者の割合が平均値以上であること」などの項目をクリアした企業は実際に増えていて、女性の労働環境は改善しつつあるようです。
今月12日、株式会社オークローンマーケティングが運営する「ショップジャパン」は女性活躍推進に対する男性の意見を発表。そこから “男性の本音”が見てきました。
男性は“女性躍進”に焦りや不満がある
Q.あなたの現在の勤め先における女性活躍推進について、具体的にどのように感じますか?
女性社員の活躍が社会にとってプラスになっている 50.1%
女性の活躍を自分もサポートしたいと意識するようになった 43.3%
もっと会社が積極的に女性をサポートすべき 47.6%
(上記全て男性、n=400人)
「男性より女性が重視されているように感じている」「女性の方が評価される、または昇進が早いように感じる」のそれぞれの項目において、約3割の男性が「あてはまる/非常にあてはまる」と回答。
また、「女性の活躍シーンが増えてきて焦りを感じる」という男性は約2割……と聞くと少なく感じますが、4人に1人と考れば十分多い数字ではないでしょうか。
実際に、男性の声を聞いてみると…
・福利厚生面でも産休制度など女性に向けた制度が目立つ。(28歳・広報)
・前職は同じ能力の男女なら女性の方が出世する職場でした。「女性が活躍する会社」と印象づけるためにそうしていたようです。(30歳・企画)
・営業は女性の方が活躍しやすいと思います。相手先の窓口が男性なので、女性が気に入られると入り込めません。(29歳・営業)
一方、女性の意見はというと……
・女性が優遇されてると感じる男性は、今まで冷遇されていた状況を“普通”だと思っているのでは?(29歳・接客)
・そもそも「女性の活躍をサポートしたいと意識するようになった」という表現が微妙です。
応援やサポートよりも仕事の面で評価してほしい。(34歳・編集)
・恥ずかしながら“女性活躍推進法”が施行されたこと自体、知りませんでした。男女関係なく協力して仕事を進めることが大事だし、焦ったり不満を感じたりしないで一緒に頑張りたいですけどね。(26歳・営業)
働きたくても働けない女性の人口は300万人とも言われます。出産を機に6割もの女性が離職したり、育児後に再就職できず非正規雇用者となる女性が多かったりといった問題がある中で、ようやく国が動いた法律改正。
女性が働きやすい職場は、男性にとっても働きやすいはず。男性には、不満や焦りなんて感じずに、一緒によりよい環境を作ってもらいたいですね。
≪調査概要≫
調査名:ダイバーシティに関する調査
調査主体:株式会社オークローンマーケティング(ショップジャパン)
調査対象:首都圏の20~50代 会社員 男女800名
調査期間:2016年8月
調査方法:インターネット調査
(河合桃子)