気になる「ニュースの数字」第23回

独身女性の2人に1人が「恋人いない」 ちょっと特殊な日本の恋愛事情

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独身女性の2人に1人が「恋人いない」 ちょっと特殊な日本の恋愛事情

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独身で交際相手のいない男女の割合が過去最高に。

9月15日に公表された「第15回出生動向基本調査(結婚と出産に関する全国調査)」で驚くべきデータが明らかになりました。

「独身・交際相手なし」が1.5倍に

異性の交際相手ないない未婚者の割合は、年々増加傾向にありましたが、今回の調査では男性が69.4%、女性は59.1%となり、男性は8.4ポイント増、女性で9.6ポイントも増。女性の場合、独身の約1.7人に1人が誰とも付き合っていないという状況です。1987年の第9回調査と比べると、男性は約1.4倍、女性は約1.5倍の増になります。

一方、外国に目を向けてみるとお隣の韓国では「現在婚約者、または恋人がいる」割合は2010年から2015年の間に3.4ポイント増加し40.8%に、アメリカでも2.8ポイント増の40%に推移しています(内閣府「少子化社会に関する国際意識調査報告書」より)。

なぜ、日本では30年の間に独身男女がこれほどまでに異性と交際しなくなったのでしょうか? それとも「交際できない」理由があるのでしょうか? 今回は最新の調査からそのわけを探っていきます。

そもそも望んでいない?

まずは「交際相手がいない」未婚者のうち、交際を望んでいる人、望んでいない人の割合を見てみましょう。先ほどの2015年の調査では、男性の交際なしの未婚者のうち、交際を望む人の割合は31.9%で前回調査よりも約1ポイント減、「特に異性との交際を望んでいない」は2.6ポイント増の30.2%となっています。

一方の女性は「交際を望んでいる」が0.3ポイント増えたものの、「望んでいない」はそれよりも増加し3.3ポイント増の25.9%に。「交際を望んでいる」と「交際を望まない」人の割合は男女ともにほぼ半分ずつ存在しますが、「望んでいない」の伸び率が高いので、今後も増えるかもしれません。

「恋愛に興味がない」は本当?

なぜ、異性との交際に対して消極的な傾向が強まっているのか?

内閣府の平成26(2014)年度「結婚・家族形成に関する意識調査」報告書にそのヒントがありました。この調査において、未婚者で恋人が欲しくない人に対し「恋人が欲しくない理由」を聞いたところ、男女ともにもっとも多かった答えが「恋愛が面倒」(男性46.2%、女性45%)。

さらにこの理由が50%以上を占めた属性を見てみると、30代の女性、実家を離れたことのない人、社交性が低い男性、「自己効力感」の低い女性、という結果に。自己効力感とは、心理学の用語で、自分がある状況下においてうまく行動できると信じられること。ちなみに、社交性が低い女性でもっとも多かった理由は「恋愛に興味がない」(43.1%)でした。

自分は社交性や自己効力感が低いと思う人ほど、「恋愛は面倒」「興味がない」と考えてしまうようです。さらに、この調査では社交性が高い、または自己効力感の低い人の方が、高い人に比べて「恋人が欲しい」と思う割合が少ないこともわかっています。

「社交的でない人」が急増している

さらに別の調査では、ここ数年で、若い世代の「社交性」に変化が出てきたことが明らかにされました。

2016年3月に安田生命福祉研究所が行った「第9回結婚・出産に関する調査」によると、自分が社交的だと考える人の20代男性の割合は19.3%(2016年)。2013年に比べ10.9ポイントも低下しています。2013年の時点では男性よりも「社交的だと思う」人が多かった女性も17.7%と男性を下回ります。

さらに「恋愛に関しては積極的に行動する方だ」とした割合も20代では男女ともに低下。社交性に自信がなく、受け身であることが「恋愛への無関心」を生んでいるようです。

前述の安田生命生活福祉研究所の調査でも、異性との「交際経験なし」の割合が男女ともに上昇していることがわかっています。20代男性の53.3%、20代女性の34%、つまり男性の2人に1人、女性の3人に1 人がこれまでにまったく交際経験がないということになります。別の調査によれば、「交際経験あり」の人の方が「恋人が欲しい」と思う割合は多く、「交際経験なし」の人と20ポイント以上の差がついています。

恋愛には時間も労力もかかるし、めんどうなことだって尽きないもの。でも、恋愛に関心があるかどうかで自分の価値観が変わることもあるとなると、ちょっと考えてしまいますね。もともとの性格によって恋愛傾向が決まるのか、恋愛経験によって性格が決まるのか、卵が先か鶏が先かの悩ましい問題です。

(安仲ばん)

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3組に1組は離婚している? 不妊に悩むカップルは6組に1組って本当? 世の中に溢れる様々な「ニュースの数字」の裏側を読み解く連載です。表に見える数字だけではなく、その背景をしっかりと紐解いていくと、新しい発見や気づきが得られるかも。

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