人生のおどり場ダンサーの「もやもや」日記 第6回

なぜ私たちは元カレと逢ってしまうのか?

なぜ私たちは元カレと逢ってしまうのか?

“元カレ”と逢ってしまう問題

2016-6-28-moyamoya

漫画/田丸こーじ

みなさんは恋人と別れたら、キッパリ吹っ切って新しい恋に邁進することができるタイプですか?

別に未練があるわけじゃないけれど、別れた後もずるずると”元カレ”達と会い続けてしまい、女友達からも「その元カレリサイクル、いい加減やめなよ……」とお説教されてしまう。私のような情けない人も、きっと少しはいるんじゃないでしょうか。そうでない人だって、普段は意地やプライドがあってガマンしていても、フとした時に連絡してしまいたくなること、ありませんか?

新しい恋へのフットワークが重くなる年頃

新しい恋に向き合うのって、意外に勇気と体力がいる。そう思ってしまうようになったのは、いったいいつの頃からだったでしょう。めかし込んで出逢いの場へ出かけ、気になる異性と連絡先を交換します。他愛ないLINE のやり取りの中デートの約束を取り付けて、たがいの趣味や価値観を理解しながらデートを重ね、駆け引きにワクワクしたり不安になったりを繰り返して恋を育む……。

そういうの、もうおなかいっぱいです! だって、そんなにトントン拍子に進むことなんて、ほとんどない。ある日突然連絡が返ってこなくなったら? デートのさなか、致命的な価値観の不一致を見つけてしまったら? 好きになったその人に、恋人や伴侶がいたら?……待ち構えるハードルが多すぎるし高すぎる。そんな恋愛ダンジョンに迷い込んでしまった者にとって、小休止の安らぎを与えてくれるのが、”元カレ”なのです。

ある程度の基準はクリアしている、元カレという隠し財産

かつての自分が選んだだけあって、ある程度の基準は最初からクリアしているのが元カレという存在。ドキドキやトキメキはもうないけれど、その分ビックリしたりガッカリしたりすることもありません。たがいの好みをわかっているから、映画館に行ってもどの作品を観るかでモメることもないし、食事に行って相手の予期せぬ好き嫌いに戸惑うこともない。友達のようにサッパリと遊んでもいいし、少しいい雰囲気になったら躊躇うことなく手も繋げちゃう。自分のキャパシティの範疇で、十分に楽しい時間を過ごせてしまう。ほんとに、めちゃくちゃラクなんです……。

元カノには、なんの権利もない

とはいえ、もう恋人同士ではありません。確かに理由があってふたりはかつて別れたし、今はたがいに別々の人生を歩んでいます。たとえ私が次の恋愛なんてできないまま立ち止まっていても、彼にはもうすでに大切な人がいるかもしれない。他にやりたいことがあるのかもしれない。その道をジャマしたり、嫉妬したりする権利は、”元カノ”である私にはないのです。その覚悟をしっかり持っておかないと、せっかく懐かしさに安らいだ帰り道、もっともっと寂しくてミジメな気持ちになってしまいます。

誕生日に連絡をしてきた元カレ

そんなことを考えて少しダウナーになっていた先週、突然ある元カレから連絡が来たと思ったら、ムリヤリ誕生日を祝わせられることに。せっかくの誕生日に連絡する相手が元カノしかいないのかよ!と少し心配になりながらも、私ばかりが相手を必要としているわけではないのかなと気がラクになりました。ちょっと情けないし、褒められたものじゃないけれど、私はやっぱりしばらくは持ちつ持たれつ、元カレと逢ってしまうのかなあと思ったのでした。

(コラム:眞駒/@ameni1952

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