(前編のあらすじ)
ぽっちゃり女性限定のお見合い婚活パーティーに参加した156センチに60キロ、アラサー独身の筆者は、15名の男性と会話し、最終投票カードに中村俊介似のさわやかなイケメン「カード書いてもいいよ」の君の番号を書いた。集計後、カップルが成立した男女の番号が読み上げられると、ある男性の番号とともに自分の番号も呼ばれた。
>>>【前編はコチラ】婚活現場に潜入! ぽっちゃり女性限定お見合い婚活パーティーに行ってみた
6組のカップルが成立
「●●番さん、○○番さん(私の番号)」
男性と会話しながら書き込んだチェックシートから●●番を探す。なんと「カード書いてもいいよ」の君だった! 奇跡! 興奮で覚束ない足取りのまま係員に促されるまま会場の外に出る私だった。
今回のお見合い婚活パーティーで6組のカップルが誕生した。カップル成立となった女性は写真の私と同じくらいか、もう少しふくよか。華美ではないけど丁寧なメイクにさらさらした髪で、自分に過不足なく手をかけているようなタイプに見えた。服装は全員スカートだったはずだが、カジュアルでやたら色調がパステルだったり、過剰にフリルがついていたりと男ウケ狙い過ぎの人はいなかった。ロングヘアとショートは半々。お見合いだからといって気合いを入れまくるわけでもなく、日常的に自分を大事にしている感が滲みでている女性たちだった。
お見合いだからと、ぽっちゃり女性向けファッション誌『ラ・ファーファ』 を購入し、「メンズウケ」を狙って白とピンクをあざとくコーディネートした私とはえらい違いである。カップル成立となった男性を2人見かけたが、婚活パーティー中よくしゃべっていた人ではなく穏やかでとつとつと話をしていたタイプの人だった。
イケメンとデートの約束!
会場から出てきた「カードの君」と来週デートする約束をして当日は別れた。それからは婚活パーティーで話ができなかったことを埋め合わせるように怒涛のメール交換が始まる。「笑顔が素敵だから」ということで私を選んだという「カードの君」。なんともうれしい話だが次のメールで疑念が生じた。
「かわいい。ぜんぜんぽっちゃりしてない」
うっかり喜んでしまいそうな言葉だが、彼は「ぽっちゃり女性限定」の婚活パーティーに来ていたはず。そこは「ぽっちゃりしていてかわいい」でなければおかしい。そこのところを質問すると、「ぽっちゃりしている女性」というより「胸がある女性」が好きだとのこと。彼にとってはぽっちゃりしていればとりあえず胸はあるということなのだろう。高校時代に見ていた『明石家マンション物語』では明石家さんまたちが「デブの巨乳、意味ないじゃ~ん!」と言っていたが(腹立ったから覚えている)、「カードの君」に限っては「意味ある巨乳」だったのだ。
デート前に驚きの展開が!?
私の仕事の内容や煙草や飲酒の習慣に続いて、自炊をしてるかどうか、結婚歴をたずねられ、「もしかして結婚意識してる? やだぁ、まだ、早いよぉ……」なんて一人でもんもんとしつつ、メールで趣味や好きな映画、好きな食べ物の話をしながら、私は4月26日のデートを楽しみにしていた。
しかし、その3日前にメールで一方的に別れを告げられてしまった! メールのやり取りを繰り返していた私たちだったが、彼曰く「すれ違い」が生じていたらしい。「カードの君」はメールでのコミュニケーションを楽しみたかったのだが、私が彼に送ったメールをただの連絡手段のように感じてしまったそうだ。うーん、早く会いたいからってがっついて、おススメのお店とか聞きまくったのがいけなかったのだろうか。
釈然としないが彼からのメールはそこで途絶えた。桜が散った頃になっても春が来ない私。パーティー当日、カードではなく、目の前の男性に向き合いもっと話をするべきだった。ぽっちゃりしているかどうか以前の問題だったのだ。