出産は、ホントーに痛い。あまりの痛みに理性はぶっとび、普段絶対に言わないような言葉がつい口をついて出てしまうのである。そんな珍発言を、系統別に紹介しよう。
まずはここから【懇願系】
「やめてー!!!助けてー!!」
ポピュラーな叫び。これ言わなかったらエライ。
「切って、もう切ってー!」
どれだけ自然分娩を希望してても、この発言。帝王切開にしてー!
「今日は産むのをやめときます。明日にしてください」
ある意味冷静。でも間違い過ぎている。
「なかったことにしてください!」
できない。
「もう子供いらない~!!!」
言っちゃった! でもそういう人ほど、必ず2人目。
出産はキレてナンボ【キレキャラ系】
「はぁ!? 知らねぇよ! 無理だっつーの!!」
痛みは人をキレさせる。どんな淑女も出産暴言。
「早く出せコノヤロー!」
お願いしますと言う余裕がないことを、わかってください。
「さっさとしやがれ、糞ジジィ」
産科の先生、本当にごめんなさい。
「誰だ! 妊娠させたのは!」
付き添い、立ち合いの夫は、暴言の的になりがちです。
「じゃああんたが産めよ!!」
助産師さん、看護師さんのあたたかいお言葉に、逆ギレするパターン。
「退場!!!」
肉親に平然と側にいられると、腹が立ってしょうがないのです。
笑わせるつもりは1ミリもない【お笑い系】
「右回転です! 右回転で降りてきてます!!」
完全に意味不明。
「メレンゲはツノが立つまで泡立てる!」「ツノ~! ツノ~!」
直前にやってたこととか、気になってることとか、夢見たこととか、言っちゃう系ね。
「ワタシ、いまからパンダになりたいよ」
パンダの赤ちゃん、ちっちゃいからね。ラクそうよね。妊婦の憧れ。
「ままままマイケルがスリラーを……アイ ガット スリラー♪」
幻視だ。見えてしまったのだ。
パニック終了間近【産後系】
「ッシャァァァァァ!!」
ガッツポーズ付きだったことを希望。
「元気ですかぁ~?」
なぜ猪木。産まれた子の安否を問いたかっただけなのだと思うが。
「一人っ子決定で」
いやほんと、直後は2人目絶対ないと思うよね。でも人間はいち早く忘れる動物だから。
「お前か! お前が入っとったんか!」
そうや!
「おかあちゃん、どうしよう。オッサンが生まれてきたよ!」
だいじょうぶ。産まれたてはみんなガッツ石松である。
「先生、愛してる!!」
感謝の気持ちの伝え方が間違っている。
「まあでも、私は言わないでしょ」と思うでしょう? いや、出産は甘くないよ。なんか言っちゃう。痛みをあらゆる手段で回避しようと、死にもの狂いで、なんか言っちゃうよ、きっと。でもこうして笑い話になるくらい、出てきた赤ちゃんは愛おしいし、なんだかんだ良い経験だったりもするのだ。むしろ人生で1回くらい理性をふっとばしてみるのもいいのでは。こんな数々の暴言や珍発言がさらりと流され、許されるのは、たぶん産科くらいである。