リサイクルショップベクトル春日部店インタビュー

いらないモノを売ったとき、買取価格を寄付に回せる 業界初のリサイクル店が登場

いらないモノを売ったとき、買取価格を寄付に回せる 業界初のリサイクル店が登場
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2016年1月10日にオープンしたリサイクルショップベクトル春日部店(埼玉県春日部市粕壁5629-1)は、株式会社ベクトル(本社:岡山県岡山市)と、国際NGOの認定NPO法人グッドネーバーズ・ジャパン(東京都大田区)のコラボ店だ。

不要品の買取価格が寄付に

店舗に古着や靴、鞄を持ち込むと、買取査定された金額の中から任意の割合(※0%・10%・50%・100%から選ぶ)を途上国の子どもの教育や医療支援の活動に寄付できる。また、すべての店頭商品の売り上げの5%も同NPOへの寄付になる。

このように期間や対象商品を限定せず継続的に寄付を行うリサイクル店は、「業界初」という。ベクトルならびにグッドネーバーズ・ジャパンは、不要になった衣類が国際協力に役立つことで、他の資源と比べ低いと言われている繊維製品のリサイクル率の向上と、世界の貧困に苦しむ子ども達の支援につなげたいという。

今回のコラボ店のオープンについて、グッドネーバーズ・ジャパンの広報部・飯島史絵さんに話を聞いた。

主にアジア・アフリカで活動

―――どういう経緯でベクトルとグッドネーバーズ・ジャパンがコラボすることになったのですか?

飯島史絵(以下、飯島) 岡山県のベクトル本社とは、オンラインでの買取金額がすべて寄付になる取り組みを2014年にスタートしておりまして、つながりがありました。今回、新店舗が春日部に作られるのを機に、コラボ店舗にしようと決めていただいた次第です。

―――途上国の子供の教育や医療支援の活動とは、グッドネーバーズ・ジャパンの場合、どこの国で何をしているのですか?

飯島:主にアジア・アフリカで活動してます。アジアですと、カンボジア・インド・インドネシア・バングラデシュ・ネパール、アフリカではケニア・エチオピア・チャドで活動中です。現地の子どもの生活環境を整えたり、子どもが安心して教育を受けられるような学校建設、井戸作り、教育の質の向上のための先生のワークショップなどの事業を行う一方、大人を対象として職業訓練をするなど包括的な支援を行っています。

日本は繊維のリサイクルが進んでいない

―――古着などの繊維製品のリサイクル率は、日本の場合、何%なのでしょうか?

飯島:7~10%程度らしいです。アルミ缶は80%以上と言われているので、メタルや紙より進んでないのが繊維のリサイクルといえます。ベクトルさんの方では「今後、東京都心の店舗をコラボ店にしたい」とおっしゃっていただいています。

―――グッドネーバーズ・ジャパンでは昨年、緊急援助の事業にも多くの資金を投入しましたね。

飯島:洪水被害の大きかったマラウィでは、現地のグッドネーバーズと協力して日用品・食糧の支援をしました。地震に見舞われたネパールでは、公共水道の修理事業、仮設トイレの設置や事業管理などにこちらから日本人スタッフが出向き、今でも現地で従事しています。

リサイクルショップベクトル春日部店

日頃からの資金調達で緊急支援にも対応

非営利事業は、寄付収入で維持されることが今なお根強い。とくに、緊急支援のように突然に資金やスタッフが必要になる事業では、日頃からの資金調達が重要になる。

不要品を片付けたい時、買取査定額をいただきながら、その一部を寄付できるならカンタンだ。今後も、日常的に無理なく寄付のできる店が増えていってほしい。

■関連リンク
リサイクルショップベクトル春日部店
認定NPO法人グッドネーバーズ・ジャパン

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