平成26年の合計特殊出生率は1.42で、平成17年の1.26から徐々に回復傾向にあります。しかし、出生率が1.80を超えているフランス、アメリカ、イギリス、スウェーデンの国々と比較してみると、その差は非常に大きなものです。政府は少子化対策として、産休・育休の取得の後押しや、待機児童の解消、子育て支援策などを積極的に行っており、今後の目標として「希望出生率1.8」を掲げていますが、当の女性たちはどこか冷ややかな様子。
少子化対策に本当に必要なものとは一体何なのか? その答えに迫るべく、ウートピでは世論アンケート「長時間労働はセックスレスの原因になると思う?」を実施、「思う」が87%と多数を占める結果となりました。コメント欄からは、想像をはるかに超える過酷な労働環境の様子が浮かび上がってきました。
【アンケート】長時間労働はセックスレスの原因になると思う?
※サンプル数:794人(1月5日現在)
※ウートピ世論調査結果より(投票結果はコチラ)
<アンケート結果>
「思う」・・・・・87%
「思わない」・・・・・13%
※回答はわかりやすいよう一部表記を変更しています/すべてのコメントはウートピ世論をチェック
多くは「疲れてその気になれない」
男女ともにセックスレスの理由によく挙げられるのが、「疲れてその気になれない」です。今回のアンケートでも同様の意見が複数あがっていました。
・つかれてるのにめんどくさい
・疲れたら、飲んですぐに寝てしまう
・自分のことに使える時間がないのにそれどころではない
コメントに浮かぶ、過酷な日常生活
しかし、さらにコメントを追っていくと、「疲れた」という状態が極限まできている人が、非常に多くいることがわかります。
・疲れて眠くて他のことに使える時間も気力もない。目の前のことを片付けている生活。このままじゃ産めなくなるかもと分かっていても、手が回らない。知識を得る時間や余裕がない
・最低限の食事と洗濯が最優先で娯楽やセックスは後回しになる。そんな余裕がない。寝なければ仕事にならない。朝早く夜遅くの生活じゃ子供はつくれない
・介護職です。過酷な現実です。夜勤も三人でやってます。家に帰ればダウンしてます
・仕事で疲れ家事もやっていたらそこまで体力まわらない睡眠時間の確保で精一杯
・相手を思いやったり、愛情をかけたりする余裕など皆無
・自分がそうでした。残業残業で旦那と顔を録にみない日々 。子作りどころではなく、生活だけで精一杯。子供がほしくて辞めました
過重労働で、子作りどころではない
中には過労死を意識しながら生活を送っているという人もいました。
・体力的にも精神的にも極限状態で、死んでないのが不思議って例も多々あるため
・寝ないと過労死する。セックスはしなくても死なない。命が最優先だよね。
ハードな労働環境のせいで、ただ眠るということが命を繋ぐ重要課題となってしまっている、そんなあまりに過酷すぎる現状が透けて見えてきます。低賃金、不安定な雇用、長時間拘束、過重労働に、日々気力・体力を削り取られている人からすれば、政府がうたう少子化対策は薄ぺっらく聞こえるのかもしれません。職場の理解や保育の受け皿がなくて産めない・育てられない、という以前の問題として、雇用や労働環境が厳しすぎて子どもを作ることすらできない人がいるということに目を向けていく必要を感じます。