ブルボンヌ連載「ワガママと自由の境界線」第35回 仕事と結婚、どちらをとる?

結婚・出産しないと後悔する? 人生設計で悩むキャリア女性へのアドバイス

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■第35回 このまま仕事ばかりしていていいの?

30歳を目前に控え、既婚者の友人が増えてきました。出産した子もけっこういます。妬む気持ちはなく、素直に喜べる・祝えるのですが、「私はこのままでいいのか」と悩むようになってきました。今は仕事に専念したく、彼氏と結婚する気も、子どもを産む気にもなれません。ただ、40代、50代と年を重ねたら、なぜ若い頃に結婚しなかったんだ、子どもを産まなかったんだと後悔しそうで不安なんです。とりあえず結婚できるようがんばってみたほうがいいのでしょうか。好きなように生きていっていいのでしょうか。(SE/29歳)

あんたは普通にいい子だよ!

周囲の女子たちがどんどんと結婚・出産をする中で、昔そんなタイトルのドラマもあった「29歳のクリスマス」直前に、ふと思い悩んじゃったのねぇ。そんな友達の変化を素直に喜べる・祝える、と念を押してくれるあたり、「女装に相談しちゃうような崖っぷち女子たちは、女子友の結婚も素直に喜べないタイプが多そう」なことに気付いてるのね。大丈夫、あんたは普通にいい子だよ!

ただねぇ、「今、結婚出産コースを選ばなかったら、将来それを後悔するのだろうか」という悩みって、すごく答えにくいのよね。たとえ人から見て「平均的で穏やかな王道」だろうと「波乱万丈のけもの道」と言われようと、人生どのコースを選んでも「自分の記憶としては初めての軌跡を描くオリジナルなコース」なのは間違いないんだから。

進まなかったコースを悔やむのは馬鹿らしいわ

ゲイで女装稼業のアタシだって、ノンケのマイホームパパとして生きた時に感じられたであろう幸せは、一生実感では分からないけど、逆にこのけもの道ならではの感動や発見を知ることができなかったら、そもそもアタシといえるんだろうか、なんて思ったりもするわ。

あなたが、そっちのほうが幸せなのではと思い悩んでいる、「そこそこの年齢で結婚・出産をして家に入った」ベテラン主婦の皆さんにだって、「私の人生はひたすら夫と子供の世話に明け暮れただけだった。失った私らしさを取り戻すために、子供が社会に巣立った後に、夫から離れて生きよう」なんて思いを秘めていて、熟年離婚を決心する人たちが大勢いるもんね。

とくに、あなたの場合は「彼氏と結婚する気も、子どもを産む気にもなれません」と断言しているわけで、「彼氏欲し~い!結婚した~い!子供欲し~い!」と素直に願っている女子(やオネエさん)も多い中、「できるのにしない感」がある分、将来「あの時、あっちコースを選んでおけば」と思ってしまう怖さも生まれるのかも。

道を選び続けるのが人生。楽しまなきゃ

でも、だからこそ「あなたが選んだ人生」になるんでしょ。周りのおせっかいババアが「絶対早いうちに結婚出産しておいたほうがいいって」とそれなりに経験に基づくアドバイスをくれたとして、そこにあるのは「主観的な確率論」でしかないんだから。あなた自身が少数意見の該当者になるかもしれない以上、どんなアドバイスも外れることはあるし、将来それに素直に従ったことを後悔するなんて馬鹿らしくない?アタシも「昔、ブスボンヌだか何とかって女装の意見を聞いたせいで不幸になった」とか20年後に恨まれるとかイヤだわ。や~よ!(人のネタで言い直す)

一番大事なのは、あなた自身が決断し、そのコースだからこそ起こった出来事や得られた感情を、しっかり楽しむ気概でしょ。

他人様から見て「幸せそう」な条件は確かにあるけれど、ホントの感情なんて誰にも分らない。どんなコースに立っていても、別コースをうらやむことも、過去の選択を後悔することもできちゃうんだから。

ただ、出産にはリミットがあるわね

個人的には、女性の出産には物理的にある程度タイムリミットがあるわけだから、その可能性に関してはとくに、彼氏さんとも話し合ったほうがいいとは思うわ。多少なりともそっちの幸せへの憧れがあるなら、子育ての喜びを教えてくれそうな信頼できる知人と話したりして、背中を押してもらうってのもアリよ。

ただ、現時点で基本その願望がない上に、相談先に女装を選んでしまった時点で(嗚呼)、あなたは王道に守られる安心感だけじゃ物足りないタイプなのかもしれない。だったら、自分なりの人生で大事なこと、を自分でよーく考えて選んでいくほうがいいのかもね。

いずれの選択でも、40代50代で後悔しても本当の意味でのリセットはできないんだから、選んだコースを疑うのではなく楽しむ目線を忘れないでね。
実際ほとんどの人が、それぞれが選んだコースで「これでよかったのか」なんて不安になる夜もあるけど、その迷いに囚われすぎないよう、なんとか気持ちをやりくりしてんのよ。

不安に思う瞬間があったら、バカボンのパパばりにゴン太な鼻毛を描いて、鏡に向かって「これでいいのだ!」って言うといいんじゃない!(テキトーだなオイ)

自分の選択を最後まで応援してあげてね~。

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