よく、男性は「好きな子ほどいじめたくなる」なんていいますが、逆はあんまり聞きませんね。男性の方がメンツがあるのでこういう行動に出ちゃうんですかね。というか、そもそも「好き」なのに「いじめる」なんて屈折してるんじゃなあい? ホントに好きなの? ということで、そこらへんを人気サイト「脳内スイッチ」で脳科学的に説明していただきました。
■質問
好きな人ほど攻撃したくなるってのは本当? それともホントはそんなに好きじゃない?
■回答
惚れた相手ほど、ちょっとしたことで「イラッ」とする。「イラッ」と「ムラッ」は同時に起こるというのは、脳科学上、普遍の真理です。
雌雄間の生殖によって繁殖する動物は、異性の体臭や見た目などから、あらかじめ遺伝子情報を察知します。つまり、限られた生殖機会を最大限に活かすために、生殖相性のいい異性を厳選するのです。人間も、もちろん例外ではありません。
では、どんな相手が生殖相性良好なのかといえば、「免疫抗体の遺伝子の型が、まったく違う相手」。つまり、免疫抗体=生体としての反応のタイプが正反対の相手なのです。
自分がウィルス系の病気に強かったら、相手にはがんにかかりにくい人を、自分が暑さに強かったら、相手には寒さに強い人を、自分が神経質なら、おっとりした人を…そんなふうに正反対の相手を選ぶことで、子孫の遺伝子の多様性を上げ、生存可能性を上げているのですね。
ところが、ことごとく感性のすれ違う相手ですから、とっさの行動が正反対になる。
どちらかが、歯磨きのチューブを底の方からきれいに出さないと気持ち悪いのだとしたら、きっともう片方は真ん中から無頓着に絞り出すタイプ。駅の雑踏の歩き方も、車の運転の仕方も、あやまり方も、メールのタイミングも、キスの仕方も、「っつうか、そのタイミングじゃないでしょ!?」てな感じになるはずです。だから、どうしたって日常のありとあらゆるところでイラッとさせられる相手、になってしまいます。でもまぁ、その違いが刺激になったりもするわけだから、いいんじゃないっすか?
というわけで、好きなのに攻撃したくなる異性は、ホントはすごく好きなんですよ、やっぱり。おまけに、その相手となら、優秀な子孫を残せますよ。
なるほど。しかし、「好きな相手にイラッとする」のと、「好きな子をいじめてしまう」事象は微妙に違うのかもしれませんが、筆者は小学生くらいのとき、男子にからかわれまくっており、わりとトラウマです。(こういう女子、意外と多いのでは?)いくら遺伝子の相性がよくても、イラッとしたりされたりするのはキツイなあ。やっぱり大人の男女なら、お互いに「自分と違う人への許容度、包容力」を発揮して、違いを楽しむくらいの余裕がほしいと思いませんか? 理想が高いのかしら。