「ヒロシです」のネタで一世を風靡したお笑い芸人のヒロシさんが、中野坂上に「カラオケ喫茶 ヒロシのお店」を6月16日にオープンしました。店舗オープンと同じ月に、バラエティ番組『しくじり先生 俺みたいになるな!!』(テレビ朝日)に出演すると、視聴者から「こんなにしゃべったっけ?」「トークがおもしろい」と話題になり、再ブレイクを期待する声も高まっています。
最高月収4,000万、最低月収0円。人生の酸いも甘いも知り尽くしたヒロシさんに、店舗オープンの経緯を聞きました。
ヒロシがいてもいなくてもどっちでもいい、というお客さんが多い
――お店のオープンおめでとうございます! お店を開いた経緯について教えてください。
ヒロシさん(以下ヒロシ):最初はバンドや自分のお笑いライブができるライブハウスをやりたいと思って、1年間ぐらい物件を探していたんです。でも、ある物件を見に行ったら、ここを借りたいなら2フロア借りろと言われ、悩んだ末、2フロア借りると言ったら、今度は1棟丸ごと借りろと言われたり……そういうことが繰り返し起こって、今の僕には無理だと思い、ライブハウスはあきらめたんです。
それとは別に、自分の事務所を移転しようと思って、ある物件を決めて、前の事務所を解約しました。新しく借りる物件の契約書を最後に確認していたら、おかしな契約書だったのでやはりやめて、事務所を新たに探さなければいけなくなってしまい。それで、「アットホーム」のサイトで「安い順」で検索して、急いで探したのがこの物件だったんです。たまたまなんですけれど、元々カラオケ喫茶で音出しOKだったし、ライブハウスをやりたかった名残りで、カフェ&カラオケ喫茶になりました。
――最初からヒロシさんのお名前を出して、お店を開こうと思っていたのですか?
ヒロシ:本当は裏方としてやりたかったんですけど、全然お客さんが来なかったら家賃とか何も払えなくなるので、ビビりながらもヒロシを大々的に出す、ということをしたんですね。名前が「ヒロシのお店」ということは、ヒロシの店じゃないですか?その場合、普通にお店をやるよりは、やっぱり広告効果が違うので、どえらい人が来るぞと思っていたんです。そしたら、バイトも雇わなくちゃいけない。どうしよう。でも、全然来なかったら、、、とか。行列ができたら近所の人から文句が出て、人を雇わなくちゃいけない。どうしよう。開店前は、人が来るんじゃないか、来ないんじゃないか、やっぱり来るんじゃないか。いや、、、、、ということがぐるぐるぐるぐる頭の中をめぐっていました。
それでいざ開店したら、思ったほどは来なかったんですが、ほどよくお客さんが来てくれました。当初は、僕が“生き残り”と呼んでいるファンの方々が、全国からこぞってやってくるかと思っていたんですが、実際にはヒロシがいてもいなくてもどっちでもいい、というお客さんが多いような印象を受けますね。
僕は「ヒロシです」で死んでいきます
――お店でヒロシさんのイベントを見ることはできるんですか?それから、テレビ番組を見ていて、トークがすごくおもしろかったんですが、トークを強化したり、新ネタは考えていらっしゃるんでしょうか?
ヒロシ:7月30日にちょっとした僕のプチライブをしたんですが、そういうイベントをどんどん増やして、この店に出る日を増やそうとは思っています。
新ネタについては、とくにないんです。でも僕は「ヒロシです」で死んでいきます。例えば夏祭りで“ヒロシが来ます”というチラシが出ていて、見に行くとするじゃないですか。それで、「ヒロシです」をやらなかったら、嫌でしょう。イベントを組んだ人も、何で「ヒロシです」をやらなかったんだと文句を言いますよね。見てる人は、とりあえず「ヒロシです」を見て納得はするけど、「いつも同じネタじゃん」というじゃないですか。いやいや、でも「ヒロシです」をやらなきゃ納得しないんだから、どうしたらいいんでしょうかね。
たとえトークを増やしたところで、「ヒロシです」はマストじゃないですか。「ヒロシです」を1回、2回やったところで、それなりの量をやらないと、お客様は納得しないですよね。だから、僕はそれをやってるわけです。しゃべって、すごいおもしろかったとしても、結局は「ヒロシです」をやらなかったね、に落ち着きますからね。
>>【後編はこちら】「結婚しても絶対幸せとは言えないですよ」 芸人・ヒロシがどうしても結婚したい女をぶった斬り
[店舗情報]
●カフェ&カラオケ喫茶「ヒロシのお店」
住所:東京都中野区中央2-8-5-B1
電話:03-3365-0555
営業:12:00~18:00、19:00~23:00
定休:月曜