現代女性の多くが、なんやかんや言いながらも気になる美容整形技術。結婚・出産など整形後の女の人生について、タカナシクリニック院長・高梨真教さんにインタビューしました!
【前編はコチラ】「顔を大きく変えても、意外と両親にバレない」ワケとは? 高梨院長に聞いた、“成功する整形”の秘訣
メンテナンスの必要な整形は夫に話すべき
――整形後に結婚したとき、夫やその家族にカミングアウトする女性はいますか?
高梨:あんまりいないけど、僕はしておいた方がいいと思う。整形の種類によっては絶対メンテナンスが生じてくる可能性があるから。
――メンテナンスが必要なのは、どのような種類の整形ですか?
高梨:たとえばおっぱいのシリコンのインプラントって言われるようなものは、アメリカでは10年に1度必ず入れ替えをしましょうと勧めます。顔で言うと鼻のプロテーゼっていう、シリコンを入れる手術。上手く行けば一生持つ人もいるけど、だんだん皮膚が薄くなって、いつか皮膚が破れてしまうってことがあり得る。そうなる前に、手術をしなきゃいけない。
豊胸して一番喜ぶのは夫や彼氏?
――整形したことを夫や彼氏に言ったら、嫌われてしまうってことはないですか?
高梨:男の人って、これからやることに対して反対することはすごくある。「やらなくてもいいよ、なんでやるの」って。まして、専業主婦なら夫のお金でやるわけだから。
でも、やり終わって「お金も払っちゃいました」って言ったときに、失敗さえしてなければすごく肯定的。豊胸も触ったらわかるかもしれないけど、じゃあそれがバレたから振られましたって人、聞いたことないよ。一番喜んでるのが夫や彼氏だったりする。「もう1回、手術して抜いてこい」って人は、まあほとんどいない。
整形しても、親族の誰かに似る
――顔を大きく変えた女性って、出産となると「子どもが似てないかも」って不安があると思うのですが……。
高梨:それはよく言いますね。でも、親子でそっくりだと言ったところで、遺伝子って半分は薄まる。半分になると、かなり違う。ハーフの子って、見た目は日本人でもないけど外国人でもない。そのくらいは薄まる。だから「全然違う遺伝子っぽい」って思われない限りは、どうにでもなる。
――でも、整形すると、親族と似ていないことが気になることもあるんじゃないですか?
高梨:それはあると思うけど、整形しても、誰か似てる人は親戚の中に存在したりする。たとえば、父親似の娘っているじゃない。父親がお金持ちだと、父親は美男子でなくても美人の奥さんをもらっていることが多い。その娘が整形すると、そのたびに、母親に似ていくんだよね。
――父親のマイナス要素を消すからってことですか?
高梨:そう。母親に似せるわけじゃなくて、悪いところを直して美人に近づく過程で、結果的に母親に似る。普通の整形って「違う人になりたい」ってよりも「悪いところを良い方に直したい」ってことのほうが多い。だから、両親の良い点・悪い点があった場合に、良いほうへ近づいていく。
整形成功者はカミングアウトしない
――自分の子供も可愛くしたいと思う整形経験者はいるんでしょうか?
高梨:それはいるね。前の顔と整形後の顔で、自分に対する扱いが明らかに違うことを体験すると「そちらの方が得をするからいいわ、子供にもそうしてあげよう」となる。うちは親子の患者さんはいっぱいいて、親子3代もいる。70代、50代、20代とか。
――家族ぐるみでやっていても、やっぱり「整形した」ってことは周囲には言わないんでしょうか?
高梨:あんまり言わないと思う。日本人は平等意識が強い民族で「出る杭は打たれる」ところがある。綺麗な人のほうが色んな選択肢があるわけで、綺麗な人っていうのは基本的にズルい。だから、それを手段としてあからさまにやっちゃうと、ますます妬みになる。そういう感覚があるから、みんな整形したことを言わないんだよね。
●髙梨真教(たかなし・まさのり)
タカナシクリニック院長。1986年、国立佐賀医科大学卒業。九州大学病院皮膚科勤務後、東京警察病院形成外科勤務を経て1998年タカナシクリニック開院。患者に安く良質の診療を行い、満足して頂く事を念頭に、他の医院にて行った手術症例の修正なども積極的に受け入れる。患者に、医療関係者、美容関係者、芸能関係者が多く、業界内のプロに大きな信頼を寄せられている。「医療法人社団ソルジェンテ タカナシクリニック新宿」