40代残念セレブ男子との婚活体験談 「グラスいっぱいになったら付き合うとして今どれぐらい?」

日々、様々な形での出会いと別れ、駆け引きが行われている婚活の現場。そんな真剣勝負の場だからこそ、様々な悲喜こもごもがあります。今回は、婚活の場で出会ったとりわけエッジの効いた残念な例をご紹介します。
オシャレ泥棒
以前、取材したアパレル勤務のアカネさんは2年ほど婚活を続けているベテラン婚活女子です。そんな彼女が「こんな男性に会いました」と話してくれたのがネット婚活サイトで出会った、ある男性です。
自分で会社を経営しているという彼は40代。20代で起業し、30代のうちに会社は成長を続けました。ですが気が付いた時には彼も40代。実際に結婚する時に周りにいるのはお金目当ての女性ばかり。だからこそ婚活を始めた……というのが会うまでの事前情報。
では、実際会ってみてどんな感じだったんでしょうか。
「ピンクのパンツに5万円ぐらいするストール巻いてて。『ボクだから履きこなせるんですよ』っていうアピールが凄かったですね。その時は『似合わないのに無理してるな、初めてのデートだから多少背伸びしてるのかな』って思っただけなんですが、問題はそのあとです」
「デキる男は決断が速い」…んだけど決断早すぎじゃね?
一体どういうことなんでしょうか。
「最初から『俺が見初めてやってんだぞ』感が凄かったんですが、出会って1時間で『付き合いたい』とか言い出して。相当がっついてくるんですよね。それだけならまだいいんですが、ワイングラスをビーカーに見立てて、『いっぱいになったら付き合うとして今どれぐらい?』みたいなことを聞くんです。いやまだ会って2時間だし! とか思って、1割ぐらいのところを指したら『低っ!』って言われて。知らんがなって感じです。今まで婚活してきて、会社を経営してたり、年収800万円を超えるような人とも会ったことがあります。そういうデキる人ってデートの時の注文一つとってみても決断が速いんですが、それにしても決断早すぎるでしょ、と思いました」
1回で終わるのだとばかり思っていたワイングラスネタ。なんと続きがあったようで。
「そのあと、彼の仕事の話を延々されるんですが、面倒なんで適当に『すごいですね』とか言っていたら、『で、今どれぐらいまで溜まった?』って聞いてくる。しょうがないから『今、この辺ですね』みたいな感じで合わせて。例えば、食事で鶏肉が出て来たんですが、それが宮崎県産ってわかると『宮崎行かない?』みたいな感じで。何かあるとすぐ『付き合おう』みたいな話に持って行くんですが、付き合わないっつーの!」
その後、2軒目にも強引に誘われたアカネさん。ですが、そこでも違和感が。
「彼がいつも行っている高級ホテルのラウンジで、ジャズの生演奏するようなところに行ったんですが、彼はいつも行ってるとか言っていて、店員さんも顔見知りみたいな感じで『いつもの』みたいなこと言うんですが、店員さんの方が困ってる(笑)。で、一番笑ったのは、そんな高級ホテルのラウンジでお酒飲めないから、ホワイトローズみたいな可愛い名前のノンアルコールカクテル頼んでて。彼はほんとに残念セレブでしたね」
ホテルの誘いを強引に断ったアカネさん。彼女が無事婚活成功することを願ってやみません。
(市井和夫)