バレンタインに恋人がいないときの所在なさというのは、恋愛の国・フランスでも同じ。今年の2月14日にパリで開催されたのは、パートナーのいない人のためのちょっと風変わりな出会い系イベント、その名も「ザ・フェロモン・パーティー」。
3日間着て寝たTシャツをジップロックに入れて持参!
このイベントは、なんとTシャツにしみ込んだ匂いの好き嫌いから、恋人を探そうというもの。3日間着用して寝て自分の匂いをしみ込ませたTシャツを、ジップロックに閉じ込めて会場に持参することが参加条件です。
元々このイベントはアメリカが発祥で、既にサンフランシスコでは流行に敏感な「トレンドセッター」たちに人気なのだとか。今回はヨーロッパで初の開催となり、主催者であるイベント会社のフローランさんは、「サンフランシスコに住んでたときにこのイベントを知って、パリでもぜひやってみたいと思ったんです。もちろん僕自身も参加します!」と意気込みを熱く語っていました。
異性のTシャツ袋を嗅いで、気に入った匂いを見つける
イベントが始まると、さっそく各々のTシャツが入った袋が集められ、女性であればピンクの紙に、男性であれば緑色の紙に番号が書かれます。 いざ、男性は女性の、女性は男性のTシャツ袋をLet’s smell(嗅ぎまくろう)!
このイベントは匂いの違いで男女が惹かれ合うという科学を元に開催されているのですが、「匂いを嗅ぐ」という行為が動物的というかなんというか。それだけでわいわいと盛り上がれるのが面白い。
いざ、気に入った匂いを見つけたら、設置されているカメラブースに移動し、番号の書かれたTシャツと一緒に撮影。その様子は会場画面に映し出されるので、選ばれたTシャツの主が 「あ、私の!(俺のだ!)」と分かるようになっています。選んでくれた相手の元へアプローチするもよし、スルーしてもよし。 後半はDJも参加し、Tシャツが選ばれた人も、選ばれなかった人も最終的には楽しめるパーティーになりました。
合コンよりも自然に出会いのきっかけが生まれる
実際にカップル成立となったパリジェンヌ、ホイさんは「この出会いが実りますように!」と今後のお付き合いに期待しているようでした。 日本の合コンのように、食事をしながら真っ正面から異性選びに挑むよりも、わいわい騒ぎながら、ハプニングを期待できるパーティーの中で出会いのきっかけが生まれるスタイルはなかなか楽しそうでした。
当日、相手の連絡先を聞きそびれた人も、後からFacebookでの交流ができるようになっていて抜かりがありません。イベント参加者が、選んだTシャツを持った写真が掲載されていて、最後にはすっかり打ち解けた参加者たちの集合写真も。フェロモンTシャツイベント、日本でもぜひ開催して頂きたいところです。