若干26歳ながら昨年のカンヌ国際映画祭で審査員特別賞を受賞した、監督のグザヴィエ・ドラン。その受賞作『Mommy/マミー』が4月25日(土)より公開されます。
それに先立ち、公開先行鑑賞会と算命学の中森じゅあんさんによるトークショー「自分の心を知るレッスン」が、都内で開催されました。
心を揺さぶられた場面に、自分に必要なヒントがある
鮮烈な映像美とともに、「母と子の愛」「自分らしく生きること」を問うこの映画に感動し、今回の上映会を企画した中森さんは、3回鑑賞し、毎回違う場面で心が震えたと語りました。
「映画は、自分自身の心を映す“鏡”です。どの場面に感動したか、どうして自分はそこに心を揺さぶられたのか。それを見つめてください。本当の自分の気持ちに気付く助けになります」
中森さんは、20~50代までコピーライターとして広告の世界で活躍。人の心に訴えかける作品を作るためには、人間の心の底を読み取る必要があったと言います。また、2,000年以上の歴史をもつ中国の占星術「算命学」で多くの人をカウンセリングした経験から、今の自分に必要なものは、自分の心の深いところにあると感じたと語りました。
愛があっても現実がどうにもならないときは
本作中では、ADHD(多動性障害)を抱え、15歳の体と5歳の心の矛盾の中で、発作的に凶暴になる少年、掃除婦として働き、ギリギリの収入で彼を支えるシングルマザー、失声症を患い上手く話すことができない隣人の女性が描かれます。それぞれに愛を求め、全身で愛を表現しますが、取り巻く現実は厳しく、3人は葛藤の中でそれぞれの選択を迫られます。
トークショーでは、会場から「愛があるのに、それでも幸せにならないことが苦しい」という感想があがりました。それに対して中森さんは、次のように述べています。
「愛があっても現実にはお金がなくて困るとか、愛だけではどうにもならないときがあります。ただ目の前にある現実は、私たちが選択した結果です。それをどう捉えるかなんですね。私たちの意識や心が全ての現実を作っているからこそ、それを認めること、自分を受け入れること、抱きしめることが大事だと思うのです」
特にこの映画『Mommy/マミー』は、見る人の心の奥底に揺さぶりをかけ続けてくれる稀有な力を持っており、自分の心を見つめる助けになると語りました。
将来を迷っている、自分の気持ちがわからないという方は、映画『Mommy/マミー』で本当の自分に向き合ってはみてはいかがでしょうか。
『Mommy/マミー』
4月25日(土)新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ有楽町、YEBISU GARDEN CINEMA、109シネマズ二子玉川、センチュリーシネマ、シネ・リーブル梅田、シネマート心斎橋、京都シネマ、シネツインほかにて全国順次公開
(編集部)