「舛添に投票する男とセックスしない女達の会」ツイッターが出現 差別発言に激怒の彼女らの主張とは?

「舛添に投票する男とセックスしない女達の会」ツイッターが出現 差別発言に激怒の彼女らの主張とは?

舛添氏女性差別発言に激怒 彼女らの主張とは?

2月9日に迫った東京都知事選。安倍首相が「(都知事は)若い女性がいい」と発言したとも報じられたものの、立候補者16名のうち女性候補は結局ゼロ。「本命不在」とも言われるなかで女性票の動きに注目する報道もあるが、ツイッター上でバッシングアカウントができてしまったのが舛添要一候補だ。アカウント名は「舛添に投票する男とセックスしない女達の会(@Nomasuzoe)」という激しいもの。2月1日夜に開始されたこのアカウントの、初めてのツイートは下記の通りだ。

「女性は政治に向かない」「生理のときはノーマルじゃない」1989年の男性誌で舛添氏が発言

【舛添に投票する男とセックスしない女達の会】私たちは舛添氏に投票する男達とはセックスしません。舛添氏の発言例)「(生理の時に)国政の重要な決定、戦争をやるかどうかなんてことを判断されてはたまらない。

ツイートの末尾には福島瑞穂参議院議員のブログ「福島みずほのどきどき日記」のURL。福島参議院議員は1月31日の投稿「舛添要一さんの発言について」で過去の舛添発言をまとめて、原発推進に関する発言が多いことに加え、「女性差別発言がひどいことにも改めて驚きました」と指摘している。

福島参議院議員のブログで引用され、女性たちの一部を激怒させている「女性差別発言」は次のようなものだ。

「僕は本質的に女性は政治に向かないと思う。たとえば、指揮者、作曲家には女はほとんどいない。女が作曲した曲に大したものがない。なぜか、と考えてみると、実は指揮者は政治家に似ていることに気づいたわけ。オーケストラを統率する能力は、女性は男性より欠けているわけです。作曲家が少ないのも、論理構成をして様々なパーツを上手にワンパッケージにまとめる能力がないから。これはシングル・イシュー・ポリティックス(単一争点政治)とも関係してくる。」

「それから、体力の差ということでいえば、政治家は24時間、いつ重要な決断を下さなければいけないかわからない。そのとき、月1回とはいえ、たまたま生理じゃ困るわけです」

「女は生理のときはノーマルじゃない。異常です。そんなときに国政の重要な決定、戦争をやるかどうかなんてことを判断されてはたまらない。」

以上は、男性誌「BIGMAN」(世界文化社)の1989年10月号「増殖マドンナ議員は日本をダメにするか!?」で掲載されたものだという。

「セックスストライキ」、ノーベル平和賞の受賞例も

ちなみに、同アカウントのプロフィールには次のような文言があり、末尾には4条からなる会則を記した「会員証」のURLが付記されている。

セックスストライキは「武器をとって争うなら平和にならないとセックスしない」という女性達の非暴力行動。私達は「女は生理のときはノーマルじゃない」等の女性蔑視発言をする舛添氏が都知事になるのを阻止する為立ち上がりました。私たちは舛添氏に投票する男達とはセックスしません。

「セックスストライキ」という言葉はあまり耳慣れないが、世界では、南コロンビアで「町に通じる道路を整備してほしい」と要求した女性たちによる例(2011年/参考記事)、リベリア内戦中にセックスストライキを呼びかけて和平交渉の道をつくった、ノーベル平和賞受賞者のリーマ・ボウイー氏の例(2011年/参考記事)などがあるようだ。

アカウントは開始から約1日でフォロワー数が2000人近くに達した。県外からの賛同者に「都外のかた、男性のかたの賛同も歓迎!これは日本中の女性の尊厳にかかわる問題なのです」と答えるなど、積極的に呼びかけている。また、「会員のかたで、実際に(舛添氏を支持する男性からのセックスを)おことわりした事例もしくは、ぎゃくにもりあがっちゃった事例があれば是非お知らせください☆」ともつぶやいている。

ネット上では賛同の一方で「キモい」と反発も

賛同者が広がりつつある一方で、「この会の女性にとってセックスって何? させてあげてるって感覚なのかな。どっちにしてもキモい。舛添もキモいけど」「こういう下品な運動は選挙それ自体にとって良くないと思うんですが、実際いるってんですから、仕方無い」「性交渉を交渉材料に使うというのは性の商品化に過ぎない。だから全く支持出来ない」といった反発のほか、「これ真面目にやってるんかなー? 第3者がおふざけでやってるようにしか見えん」「もう、ネタとしてかなり可笑しい」など、そもそもの“本気度”を疑う声も出ている。

舛添候補の発言に関しては、そもそも発言自体が1989年の男性誌でなされたもの。ネットで雑誌のニュースも拡散することがある現代と状況が違うため、一部の男性読者に向けて気のゆるんだ「リップサービス」だった可能性もあるだろうし、20年以上前と今とで考え方に変化があるかどうかを確認せずに過去の発言だけを拡散させるのは一方的な感もある。ちなみに1989年といえば舛添候補が片山さつき参議院議員と離婚した年である。

とはいえ、結婚を3回繰り返した上に2人の女性との間に婚外子3人がいて、なおかつ原発推進派と報じられている舛添候補。女性からの得票を期待するのであれば、自らの過去の発言について説明をするべきなのかもしれない。

(文=風呂土ミキ)

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