みなさんは、「おせちパン」という名前を耳にしたことがあるでしょうか? 一般的なおせちといえば、重箱の中に、かまぼこ、栗きんとん、黒豆、数の子、ごぼう、れんこんなどを詰め込んだものですが、現在、密かに注目を浴びているのが、おせちとパンを融合させたおせちパンという料理なのです。そこで、いま日本で販売されているおせちパンについて詳しくご紹介します。
コッペパンにおせちの食材をのせる
おせちパンと聞いたら、カレーパンやあんパンのように、パンの中にそのままおせちを詰め込んだものをイメージするかもしれませんが、埼玉県行田市にある「翠玉堂」のおせちパン(参照:カゴハラウォーカー 籠原歩人)は、やきそばパンやホットドッグのようにコッペパンを半分に切り、その間に紅白かまぼこ・数の子・わさび漬け・昆布巻き・チョロギ・なます・梅・伊達巻・栗きんとん・黒豆・貝・エビ・魚の佃煮・酢だこなどの材料を乗せているのです。おせちを自分で作ったり、1箱を購入するのはなかなか大変ですよね。しかしおせちパンならば、800円というお値段で気軽に食べられます。
重箱に入ったおせちパンは外国人にもアピール
一方、重箱に入った本格的なおせちにパン要素を組み合わせたものも存在します。それが寝屋川市のベーカリー「ブレッドスタイルソプラノ」の店主・富田顕さんが開発したおせちパンです。その中身はタルトの中にゴボウ、レンコン、シイタケ、サトイモ、ニンジンを入れ、ホワイトソースを流し込んだものや、サイコロ状のクロワッサンを薄く切って、イカナゴのくぎ煮とレタス、紅ショウガなどを挟みこんだものなどです。このほかにも黒豆や栗の甘露煮などの通常のおせちに入っている食材がそのまま付けられているのもうれしいところですね。
先月の産経新聞の記事では、富田さんは「おせちパンが家族間などで話題になればうれしい。手応えがあれば、次回は内容を充実し、二段重にも挑戦したい」と話しており、今後さらにおせちパンを改良していくそうです。
おせちパンは若い女性だけでなく、おせちが苦手な人や、外国人にも食べやすい味なのだそうです。日本の寿司が海外で人気なのは周知の事実ですが、もしかしたらおせちパンもやがて海外でブームになる日がやってくるかもしれません。まずその前に2015年から、おせちパンが日本を席巻するかもしれませんね!
(篠田エレナ)