バーチャルで楽しむ“セックスSNS”は流行るのか? テストユーザーにその使い心地を直撃

バーチャルで楽しむ“セックスSNS”は流行るのか? テストユーザーにその使い心地を直撃
PR
バーチャルセックスSNS開発レポート

HPより

「テレディルドニクス」という言葉をご存知だろうか?

それは、遠隔地にいる者同士がバイブやオナホールなどのセックス・マシンによってバーチャル・セックスを楽しむ技術のこと。近年、さまざまな国でこの分野のサービスが登場し始めているが、中でも注目を集めているのが、台湾を拠点にするLovePalz社だ。

もともと、遠距離恋愛のカップル向けのサービスを提供していたが、対象を恋人同士から不特定多数へと広げ、昨年10月、これまでに例を見ない“セックスSNS”「LovePalz Club」をローンチすると発表。アメリカのウェブメディア「ハフィントンポスト」や経済誌『フォーブス』などでも取り上げられ、多くの人が未来のセックス・ライフの到来に期待を寄せた。

そして、そのセックスSNSがいよいよ今月、正式ローンチを行うということで、LovePalz社で同サービスの開発に当たったディレクターと、ローンチ前のβテストに参加したユーザーに取材した。

旧商品は評判がよろしくなかった

ディレクターによると、最初は遠距離恋愛をしている人たちが抱える問題を解決したいと、遠隔操作で物理的なコンタクトを可能にするZEUS(オナホール)とHERA(バイブ)を開発したとのこと。これが世界中のメディアで大きな話題となり、多くのユーザーからソーシャル機能を付けてほしいと要望があったことから、ソーシャル・プラットフォームと大人のおもちゃを組み合わせることになったという。

実は、このZEUSとHERA、一部ではあまり評判がよろしくなかった。仕組みとしては、男女がそれぞれ専用のアプリをダウンロードし、ZEUSに男性が挿入すると、HERAが男性の動きに対応して女性の中で動くのだが、その作りはお粗末だったようだ。

同商品を購入した、セックス産業にも造詣の深い評論家で編集者の荻上チキ氏は、ツイッターで次のような発言をしている。

「これを購入したカップル、あるいは片方から送られた者の戸惑いが容易に想像できる。手にした段階でドン引きし、試そうとしてもすぐに我に返り、なにしてんだろ自分といった深い後悔に苛まれ、やさぐれて壁に投げつけた後に壁の心配をし、すぐさま相手と別れ話をしだすであろう。」――荻上チキ @torakare

しかし、セックスSNSにオープンに併せて発売される新商品「TWIST」は、どうやらひと味違うという。ディレクターに聞いた。

目指すは“健全なセックスSNS”

――ZEUS/HERAと新商品のTWISTのもっとも大きな違いはなんですか?

ディレクター(以下、D):TWISTはZEUSとHERAに文字通り、デザイン的にも機能的にも“ひねり”が加わったアップデート版。TWISTの男性用・女性用はそれぞれ、男女の性器を象っており、リアルな反応によって性的な快感を味わうことができます。旧商品ではセンサーで互いの動きを感じていましたが、TWISTでは自分の装置についているボタンを押すことで相手の装置を操作可能にし、多様な動きを実現しました。センサーではない分、値段も旧商品から約1万円も安く提供しています。SNSのLovePalz Clubと併用すれば、新たなテレディルドニクスを体感することができますよ。

――LovePalz Clubのサービスの流れを教えてください。

D:まず、通常のSNSのようにサインアップして、アカウントを作成します。プロフィールの編集を行い、写真をアップ。その後、ユーザー一覧のページでお気に入りの人を選びます。チャットから始めて、最終的には目的であるセックスを行います。セックスを行う前に、専用のアプリをダウンロードすることを忘れないでください。TWISTとアプリ(Android版は先行リリースされている)はWiFiで接続します。

――Facebookログインも可能ですが、プライバシー面は大丈夫なのでしょうか?

D:現在、LovePalz Club上で表示される個人情報は、すべてユーザーがプロフィール欄に書き込んだもののみです。厳密な位置情報等の情報は取得せずに、ユーザーが書き込んだ情報のみでマッチングを行っています。つまり、ユーザーが詳しい情報を書き込むほど、より精度の高いマッチングが行われるわけです。同サービスは健全です。性的に露骨な写真やテキスト、不正な行いは禁止しています。サイト内がクリーンな状態に保たれているか定期的に巡回し、ユーザーからのフィードバックにもすべて目を通しています。ルールを犯したユーザーにはシステムの使用を停止するなどの措置をとるつもりです。

――LovePalzは従来のSNSに変革を起こすと思いますか?

D:現代の人々は既存のSNSが提供するサービスに徐々に満足できなくなっている。今はまさに、新たなフェーズに移行していく段階だと思うんです。次のフェーズは、「Ello」(アンチFacebookのプライバシー優先SNS)のようなシンプルなものであるかもしれないし、LovePalz Clubのような他に例を見ないものかもしれない。我々のSNSが従来の友達とつながる機能だけでなく、デバイスを介して物理的に触れ合う機能を付加したのも、オンライン・コミュニケーションを次の段階へ進めるためと言えます。ソフトウェアとハードウェアの融合が未来のSNSの姿であるならば、弊社はその先駆けとして今後も業界を牽引していきたいと考えています。

ベータテストに参加したユーザーに直撃!

LovePalz Clubのβテストに参加したユーザー男女一人ずつに新しいサービスおよび商品について意見を聞くことができた。26歳の男性フランク・ヤングさんは、実際の使用感について次のように話している。

「気に入りました。細かいところで多少思うようにいかないところもありましたが、サイトのインターフェースや一連の流れはとてもいいです。あえて女性側の感覚が知りたいと思って女性用のバイブを使ってみたんですけど、バイブレーションが最高でした」

一方、31歳の女性、ヴィヴィアン・チェンさんは、SNSでの相手の探し方について、「リアルで誰かと出会う時と同じで、最初は共通の興味について話したりしながら、次のステップに進んで行く感じ」と話す。プライバシーの問題は、少しだけ心配したが、どんなSNSにも起こりうる問題だから、あまり気にしていないという。

セックスはSNSの一つの機能に過ぎない?

テストユーザーは2人とも、セックスSNSを一般的なSNSとさほど変わらないもののように捉えている。まるで、従来のSNSに一つ新たに機能が加わっただけ、という感覚。

人肌が恋しいこの季節、合コンで出会ったつまらない男や腐れ縁の元彼に連絡したくなる衝動に駆られたら、健全なセックスSNSを試してみるのもいいかもしれない。寒風吹きすさぶ夜を歩いて、何の実にもならない一夜を過ごすくらいなら、暖かい部屋の中で、世界中の男性たちの中から選んだ相手とリスクのないセックスをする方がよほど快適なのではないだろうか。

(ツジコ エリコ)

SHARE Facebook Twitter はてなブックマーク lineで送る
PR

この記事を読んだ人におすすめ

この記事を気に入ったらいいね!しよう

バーチャルで楽しむ“セックスSNS”は流行るのか? テストユーザーにその使い心地を直撃

関連する記事

編集部オススメ

2022年は3年ぶりの行動制限のない年末。久しぶりに親や家族に会ったときにふと「親の介護」が頭をよぎる人もいるのでは? たとえ介護が終わっても、私たちの日常は続くから--。介護について考えることは親と自分との関係性や距離感についても考えること。人生100年時代と言われる今だからこそ、介護について考えてみませんか? これまでウートピで掲載した介護に関する記事も特集します。

記事ランキング
人が回答しています