「私は自分の脂肪を愛しているわ!」プラスサイズブロガーが語る、体型コンプレックス克服までの道のり

「私は自分の脂肪を愛しているわ!」プラスサイズブロガーが語る、体型コンプレックス克服までの道のり

『Big, Beautiful, and Bold』1

「マシュマロ女子」、「ぷに子」。2013年は、プラスサイズ女性に関する新たな呼称が続々と誕生しましたが、その背景には、やっぱり「自分をデブとは認めたくない」という女性たちの切ない心理があるのではないでしょうか。

一方海外では、日本以上にカーヴィーな体型の女性が多く、プラスサイズ女性向けのスタイリッシュな雑誌や、プラスサイズブロガーも多数存在します。中でも個性的な光を放ち、ファッションブランドとのコラボレーションや、モードなファッションポートレイトが魅力のブログ『Big, Beautiful, and Bold』を綴るのがマリー・サウザード・オスピーナ。彼女がニュースサイト『BUSTLE』向けに書き下ろした記事「Plus-Size Pride: My Name is Marie Southard Ospina, and I’m Here to Say I Love My Fat」から、女性が体型コンプレックスを手放すためのヒントを探ってみましょう。

見知らぬ土地で自分を解放した結果、恋人ができた

(以下、抜粋・翻訳して引用)

長い間、私はハッピーじゃなかったの。ずっとずっと、太ることに怯えてた。過激なダイエットをしてはリバウンドを繰り返して、さらに太ってしまっていた。自分自身の価値をとても低く評価していたし、内気で、一般的なアメリカのティーンネイジャーのイメージからは程遠かった。

ニューヨーク大学に進学したけれど、そこは細くてスタイリッシュな人が集う場所だった。自分の大きさが恥ずかしくて、まるで隠者のような2年間を過ごしたけれど、私はとうとうチャンスを手にしたの。スペイン・マドリッドとチェコ・プラハで5か月ずつ学ぶ、海外プログラムに応募したのよ。

スペインに来て、変わったことは…そう、恋に落ちたの。(安っぽいよね、ごめん。)着いてそう経たない内に、イングランドから来た男の子と出会ったの。週末にお互いを訪ねたり、ダブリンへ旅したり、フェイスブックで話したり。そして恋に落ちたの。2年経った今、彼は私の一番のチアリーダーで、フォトグラファーで、そして私の親友よ。

恋人が私の脂肪を、魅力的なものだと思わせてくれた

私は女性たちが、自身の価値を男性の思考と結びつけるべきではないと考えているけれど、自分が美しくセクシーで、いつも愛されていると感じさせてくれる男性と一緒にいることが、悪いことだとは思わないわ。パディーと私が出会った時、私はまだ、男性は官能的な女性が好きだという先入観を持っていたの。正直に言うわ。彼は私の脂肪を、魅力的なものだと思わせてくれた。そして脂肪の呪いから解き放ってくれたの。

残りのヨーロッパでの日々は、私は自分が思っていたもの以上になれる日々だった。タイトな服を試してみたり、カロリー計算に明け暮れるのをやめて、もっと太ってしまったり。そして私は、私の身体に関して私が思っていたことをすべて、手放すことにしたの。つまり、私自身をありのまま愛し始めたの。

『Big, Beautiful, and Bold』2

「デブ」は侮蔑の言葉じゃない

不思議なことに、多くの人たちは私のことを「Fat(デブ)」だなんて言わないの。ぽっちゃりだとか、太めと言うけれど、でもデブとは決して言わない。それでも私が自分に対して「デブ」という言葉を使うのは、私の裸体が誰よりも素敵だって知っているからよ。そして私は、この脂肪を愛するようになったのよ。私はプラスサイズの人たちがもっと、この言葉を使うといいと思っているわ。そうしたらそれは、侮蔑の言葉ではなくなるから。誰もその言葉で傷つかなくなると思うの。 私は何年もの年月を、自分のことを軽蔑的に「デブ」と思って過ごしてきたのに、今は「デブ」という言葉をポジティブに使っているの。まったくおかしな話だわ。

ありのままの身体を愛するだなんて、恐ろしくハードなことだと思う。今の社会は、それを簡単にできるようなものじゃないから。太っていることは決して、美しさのメインストリームになったりはしないし。だからこそ私たちは、すべての人たちが自分の中にある美しさに気付けるように、闘い続けなきゃいけないの。簡単じゃないけれど、それだけの価値があるものよ。ブロガー、モデル、セレブ、雑誌の編集者やデザイナーは、心を開き始めているわ。これから、今までにないくらい、もっとたくさんの人たちが、プラスサイズマーケットを創っていくと思う。このムーブメントは続くわ。

(引用ここまで)

恋の力をてこにして、自らの体型コンプレックスを克服したマリー。ネガティブなイメージの染みついた「デブ」という言葉ですが、マリーのように心から肯定的に使える女性がいるという事実は、多くの女性に勇気を与えてくれるのではないでしょうか。

(文=Yuka TAKAHASHI)

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