「年を重ねるにつれて髪の毛が細くなってきた気がする」「頭頂部がぺたんこになってきた」「梅雨の季節はうねりがひどくなる」--。
髪についてのお悩みは尽きないもの……。
そこで、「直毛×ボリューミー」「直毛×ボリューム不足」「くせ毛(うねり毛)×ボリューミー」「くせ毛(うねり毛)×ボリューム不足」の4タイプに分け、それぞれのタイプに合ったヘアケアについて、毛髪診断士の齊藤あき(さいとう・あき)さんに伺いました。
シャンプー&トリートメントの選び方
——「くせ毛×ボリューム不足」の方のシャンプーやトリートメントの選び方を教えてください。
齊藤あきさん(以下、齊藤):うるおいを与えるアミノ酸系のシャンプーを使うと、ボリュームがなくなってしまうので、毛穴の汚れを浮き上がらせたり、血行促進の効果がある炭酸系のシャンプーがいいと思います。また、キューティクル層が薄い分、トリートメントやアウトバスで、タンパク質をきちんと補うことも大切です。
ただし、トリートメントはつけ過ぎると、髪のボリュームがなくなってしまうので、「くせ毛×ボリューム不足」の方は、コンディショナーのほうが合っていると思います。ふんわり感を出したいのであれば、ノンシリコンタイプや高分子ポリマーが入っているタイプがおすすめです。
ハリ・コシを意識したケアと頭皮マッサージは必須
——どんなヘアケアがおすすめですか?
齊藤:「くせ毛×ボリューム不足」の方は、キューティクル層が薄い分、髪の脂質成分も少ないんですね。例えば、18-MEAという髪の脂質成分があるのですが、類似成分のラノリン脂肪酸コレステリルなどが配合されているタイプ、もしくは、アルガンオイルやホホバオイルといった植物油が含まれているタイプを使うといいと思います。
加えて、こういったタイプの方は、ハリ・コシもないので、タンパク質成分を補う加水分解シルク、タンパク質を強化するヘマチン、うるおいを与えるアミノ酸系のセリンやアルギニンなどの成分も効果的です。また、ドライヤーの熱から髪を守ってくれる成分として、菜種由来のγ-ドコサラクトンはおすすめです。
そして、一番大事なのは、マッサージなどの頭皮ケアを行って、血行促進をすること。ボリューム不足の方は、シャンプーをしながら頭皮をほぐすようなマッサージをしたり、頭皮のマッサージ機器を使ったりしてもいいと思います。体を冷やさないように、運動なども取り入れて、血流を良くしてほしいですね。